テレワーク時代に見直したい!人事評価制度の運用方法

テレワーク時代に見直したい!人事評価制度の運用方法

コロナウイルス流行の影響で3~4月ごろからテレワーク導入をする企業が増えています。
6月の緊急事態宣言解除後もそのままテレワークを継続し、フレキシブルな勤務形態をとっている企業も少なくないでしょう。そんな中、各企業が直面してきている課題の一つに「人事評価」があります。

本コラムではテレワークでの人事評価はどのように行うべきか、どんな課題があるのか、またどう解決していくべきかを具体的にご紹介します。

 

人事評価とは

以前別のコラムでもご紹介しましたが、人事評価とは、人事制度の構成要素の一つで、業務上の成果や行動を給与や賞与などに反映する制度のことです。

参照:https://thanks-gift.net/column/907/

これまでの人事評価制度

従来、多くの企業では一般的に年齢や勤続年数に比例して給料や地位がアップする年功序列制度を採用していました。制度が変わらないまま、就職した会社で一生働く終身雇用制度は日本の高度経済成長を支え、戦後の復興を果たす大きな原動力となりました。

その後、バブルの崩壊や長引く景気の低迷、雇用情勢の変化に加え、急速なグローバル化もあり労働に対する考え方は変化し、日本型の雇用システムは衰退の一途をたどっています。

それに伴い、人事評価も年齢を重ねるたびに評価が高くなる年功序列型のものから、仕事の結果や業績、貢献度などで評価する「成果主義」、プロセスも評価する「能力主義」へと変わってきています。多くの日本企業では両方を用いて評価をしていることが多いでしょう。

テレワークでの人事評価における課題

テレワーク導入においてはこれまでと働き方も変わるので、従来の評価制度がうまく機能しない場合があります。そのため評価の方法自体を変える必要があります。

 

①勤務態度の評価が難しい

一般的な人事評価は「プロセス重視の評価項目が多い」つまり、最終的な成果だけではなく、それをどう成し遂げたかを重視する人事制度が多い傾向にあります。

どう成し遂げたかを確認するには対面でその仕事ぶりを実際に見ている必要がありますが、テレワーク実施中は、評価をしてくれる上司から物理的に離れて作業をするため、本来の業務プロセス評価が難しくなってしまうのです。

 

②評価方法にばらつきがある

上司によっては、人事評価をする際に普段のメッセージやビデオ会議での発言、出勤した場合の働きぶりなども評価に入れるか、あるいは、普段の仕事ぶりは分からないと割り切って成果物や実績などを重視して人事評価をするか、両極端に分かれる可能性も考えられるでしょう。

評価方法が新しい働き方に対応していなければ、評価する側も混乱してしまいます。こういった評価方法のばらつきが生じることは避けられないため、評価の仕組みから整備する必要があるのです。

 

③人事プロセスが遅延しやすい

人事評価を実施する上司や人事担当者の間でコミュニケーションが滞ることで、人事プロセスが遅延しやすくなるのもテレワークでの課題となるでしょう。必要な情報が集約されないことで、適切な評価が行われない可能性も懸念されます。
上司が単独で評価を行うケースもありますが、組織的に評価していく場合はスムーズな情報交換の実現も求められます。

 

テレワーク時代に導入すべき人事評価施策

 

①評価項目の明確化

まずは評価項目を「明確化」することから始めましょう。テレワークでは部下と直接対面する機会が減るため、目に見えやすい成果や実績だけをもとに評価する傾向があります。

これをテレワークに合わせた形に置き換えると、成果に至るまでのプロセスはオンライン会議ツールを使った面談で確認できます。加えて、対応のスピードやレスポンス、また成果物の質なども定量的に計測して、評価材料にするとよいでしょう。

 

②情報共有と評価プロセスの見直し

人事評価は、複数の管理者や人事担当者が関わります。そのため、人事評価の担当者自身がテレワークをすることも想定し、オンラインで情報共有しながら人事評価できる仕組みの構築が必要となります。

従業員の情報を一カ所に集約して管理するようにし、効率的に評価のプロセスを進められるようにしましょう。また、情報管理が徹底されるようアクセス制限をかけるなどのセキュリティ対策も必須といえます。

 

③業務や成果の可視化

対面では見えていたその人の頑張っている姿が見えにくくなるため、高評価を得た場合不信、不満が出ないとも限りません。そのため評価された成果について、誰もがアクセスできるようにしておく必要があります。評価項目の設定時に、併せて設定しておくとよいでしょう。

 

まとめ


テレワークにおいては「成果」を明確化し、定量的に、誰が見ても公平な状態で評価を行う必要があります。また、評価者も明確な評価軸をもって判断をする必要があるため制度と運用の設計が肝になるといえます。
ただ、本当に数字だけの評価になってしまうと組織の雰囲気が殺伐としてくる可能性もあります。日々のコミュニケーションから360°評価や社員間での評価なども取り入れてみてはいかがでしょうか?