CHO(チーフハピネスオフィサー) / 吉元 雄史 様
オフィス用品販売をはじめとするオフィスサービス事業及び人材事業を手がけるスリーイーホールディングス。今回はTHANKS GIFTの導入理由とその効果について、情報システム部シニアマネージャー兼CHO(チーフハピネスオフィサー)である吉元様にお話を伺いました。
従業員の幸福度を向上させる「CHO」にとって、THANKS GIFTは頼れるツール
-はじめに、導入に至った背景についてお聞かせ下さい。
吉元 様:
導入のきっかけは、私がCHO(チーフハピネスオフィサー)に就任したことです。CHOの目的は「従業員の幸福度を向上させることにより、みんなを盛り上げ、業績アップを図る」というものです。
5年前に経営理念、行動指針を見直そうということになったのですが「従業員全員で考え納得したものを作りたい」と手を挙げてプロジェクトをまとめさせてもらいました。そこで実施した従業員アンケートで自由にコメントを書いてもらったのですが、会社の満足度が非常に低いことがわかりました。事態を重く見た社長が「従業員の幸福度を向上させることは経営課題だ」と考え、専門職として「CHO(チーフハピネスオフィサー)を任命し、CHOを中心とした専門チーム「チームハピネス」を発足させることになりました。
チームハピネスはアンケート結果を基に「社内制度の改善」「福利厚生の充実」「コミュニケーションの活性化」を活動方針としてスタートしたのですが、実際にどういったことをやっていこうか?という時に出会ったのがTHANKS GIFTです。
そのサービス内容を伺うと、アンケートで挙がっていた「サンクスカードが形骸化している」「コミュケーションが不足している」「社内報がなくなった」「営業成績以外で評価や表彰されることがない」「経営理念が浸透していない」等の課題がTHANKS GIFTで解消されるのでは?と思い導入を即決しました。
-5つの課題のなかの「コミュニケーション不足」は、どのような場面で感じていましたか。
吉元 様:
自分が所属している部署のことはわかっていても、他の部署や事業所のことはわからない場合が多いです。なかには、上司とのコミュニケーション不足を感じている従業員もいました。以前は、カラオケやバーベキューなどの従業員交流の場が多くありましたが、その当時には無くなっていたことも関係しているかもしれません。
従業員交流の場についてはチームハピネスメンバーの女性2名が「上司のいないランチ会」「部門を超えたメンバーでの懇親会」を定期開催してくれました。上司不在で自由に発言できた!普段話せない人と会話できた!等、予想以上に好評でした。
-では、「サンクスカード」の取り組みについてもお聞かせください。
吉元 様:
名刺サイズの紙に、「~さん、○○してくれてありがとう」と書き、本人に手渡ししていました。渡された本人が集計用のポストに入れ、後日総務の担当者が貼り出します。最初は物珍しくてやってはいたものの、次第に廃れていってしまいました。アナログで行うには手間ですし、一対一のやり取りで終わっていたことも形骸化の要因だったと思います。しかし、この土台があったおかげで、THANKS GIFTへの移行は非常にスムーズでした。電子化された「サンクスカード」に代わる「コイン」がボタン一つで送れる気軽さは利点ですね。開設した途端に飛び交うコインを見たときは感動的でした。
導入チームメンバーに新入社員を起用することで、従業員の自主性を引き出す
-次に、導入時に工夫した点についてお聞かせください。
吉元 様:
導入チームメンバーとして、新入社員4名を参加させました。新人社員を起用した理由は、従業員の自主性を引き出すためです。新しい取り組みへの指示はどうしても上からのやらされ感がありマイナスイメージになりがちです。新入社員からの働きかけであれば「新人がやるから応えてあげなきゃ」と協力的になってプラスイメージで取り組んでくれるだろうと考えたのです。
まず、「初期設定のためのQ&A」を従業員に実施し、その回収作業を新入社員に担当させることで先輩の顔を把握し、逆に他従業員にも新入社員の顔を覚えてもらうようにしました。また、コイン作成や景品選定などを任せて、新入社員にやる気と責任を持たせるという狙いもありました。実際、上からの指示がなくても、全員が画像やQ&Aの提出、自己紹介掲示など予想以上に協力的でしたね。
また、私が気付かなかった部分について、新入社員から自発的に提案してくれるケースもありました。
従業員の「顔」が見える化し、経営理念も身近なものに
-では、現在の運用方法についてお聞かせください。
吉元 様:
入社前にはゲストアカウントでログインしてもらって、社内の雰囲気や所属先のメンバーの顔など事前に掴んでもらうようにしています。
また、新規入社時には全員に顔を覚えてもらうため、自己紹介をアップしています。最初に自分のマイページに居住地、部署、好きなものを書いてもらい、「ニュース」機能に写真と自己紹介を自由に書くというものです。
導入当初は全従業員に日替わりで「自己紹介リレー」をアップしてもらいました。システムの使い方については、入社時のシステム研修の一環として、私が教えています。
そのほか、自社商品を「ニュース(掲示板・社内報)」で紹介していく取り組みを導入メンバーに担当してもらいました。取り扱っている部門しか知らなかった商品情報も、そのほかの部門・事業所でもビジュアル的に共有でき、自社商品を身近に感じてもらうことができたと思います。
また、自社商品がテレビや雑誌で紹介されていた時も「ニュース(掲示板・社内報)」で知らせています。出先や雑誌で自社商品を見つけたりすると、やはりうれしくなりますし、「うちの会社良いじゃん」と思ってくれるきっかけになってほしいですね。
コインについては、毎日1枚贈るというルールでスタートしましたが徹底できませんでした。現在はテレワーク実施部署は毎日必ずコイン贈ることがテレワーク実施時の条件になっています。社長自らが率先してコインを贈っていますのでその影響は大きく、全体のコイン贈呈率を高めるくれているようです。
また、貯めたポイントを使って景品の交換も行っていますね。
-THANKS GIFTを導入したことにより、どのような効果を感じられましたか。
吉元 様:
一番は「従業員の顔が見えること」と「誰が感謝されているかがわかること」ですね。離れて仕事をしていても、静止画ではありますが、従業員の顔が見えることはとても良いと思います。なかには結構細かくチェックして、誰がどのような役割なのかを観察している従業員もいるようです。恐らく、リモートワークの従業員の方がよく見ているのではないでしょうか。
ほかにも、THANKS GIFTのおかげで、堅いイメージがあった経営理念や行動指針が身近なものになったと思います。コインの名前を行動指針の内容に紐づけていますので、コインを贈る際にどのコインが適切なのか一瞬でも考えることになり、行動指針の振り返りに繋がると思っています。従業員のなかには「経営理念を暗記しているわけではないけれど、コインの名前なら憶えている」という声もあり、効果はあると感じましたね。
-では、実際に使われてみて感じた課題についてお聞かせください。
吉元 様:
THANKS GIFTを全く使っていない従業員が1~2人いるので、どうやって巻き込んでいくかが課題だと思います。もし全員が利用しているのであれば、会社全体へのお知らせや通達はすべてTHANKS GIFTで行う、という使い方ができるようになります。たまにしか開かない人がいる間は期限がある内容や大事なお知らせを掲示ですることはできません。
また、THANKS GIFTを使わない上司の部下もまた使わない、という明らかな傾向がありましたのでマネージャークラスに積極的に利用してもらうことが利用率を100%に近づけるポイントだと思っています。
THANKS GIFTを通じた話題提供でみんなが笑顔になるように
-最後に、今後の目標をお聞かせください。
吉元 様:
今後は、THANKS GIFTを通じて明るい話題を提供していきたいと考えています。コロナの影響もありイベントなどが開催できないため、会社全体の一体感や盛り上がりに欠けていると感じています。イベントや話題が増えていけば結果的にTHANKS GIFTも賑やかになっていくと思うので話題の少ない状況下でどう盛り上げていくか考えどころですね。
運用に関しては、今後は若い世代に引き継いでほしいと考えています。インフルエンサー的な求心力のある人がTHANKS GIFTで情報発信していくのが一番効果的だと思うのですが、なかなかそういう人もいませんので、若い世代に今の感覚、今の発想で使ってもらえるように環境を整えておきたいと思っています。
社内的には、日々「ありがとう」が飛び交い、皆の笑顔が絶えない職場にしたい。THANKS GIFTはそのためには欠かせないツールであり、あって当たり前の存在になって欲しいと思っています。
-本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました!