不平不満による離職が「ゼロ」に。 理念×コミュニケーションで複数拠点でもワンチームを実現した方法。

医療法人社団仁誠会
医療法人社団仁誠会
業種
内科診療・人工透析・介護老人保健施設・通所リハビリテーション・有料老人ホーム・小規模多機能・訪問介護・居宅介護支援・訪問看護ステーション・企業主導型保育園
従業員数
450名
仁誠会様KV

理事長 田尻 哲也 様 / 技士部長 宇並 美佐子 様/仁誠会クリニックながみね 臨床検査技師 前川 奈々美 様

透析医療から始まり、現在では介護や保育にまでそのネットワークを広げているスペシャリスト集団、医療法人社団仁誠会。
今回はその理事長である田尻様、宇並様、前川様にTHANKS GIFT導入の経緯や、活用方法についてお話を伺いました。
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「心ひとつ」を体現するための「見える化」を追求

-THANKS GIFT導入の背景や経緯について教えて下さい。

田尻様:
私たちは理念として「心ひとつ」という言葉を掲げています。
先代が大家族主義の経営をしたいという考えを持っていて、一つの透析クリニックから徐々にクリニックが増える中で、みんなの意志をもう一度一つにするために掲げたと聞いています。

5年前に私が理事長になった頃、社内の雰囲気は良いけれど、何かが足りないということで、感謝や承認をカードで贈りあい「褒め合う文化」を作ろうとしました。とても良い取り組みだったのですが、紙に書くのがちょっと手間であったのと、1対1のやりとりが周りには分からない、離れた拠点にいる人にはどんな状況なのか全然分からないという課題がありました。そのあたりをもう少し「見える化」し、共有したいと思いました。

その際、使い慣れているスマホで送りあえるのがいいんじゃないかと考えていたところ、FacebookでTHANKS GIFTの広告が表示されたので、資料を請求してみることにしました。元々承認し合う下地はできていて、それをあくまで「見える化」したということです。

 

-「見える化」するというところがポイントなのですね。ちなみに「見える化」させることのメリットはどういう所にあると考えていましたか?

田尻様:
みんなに見られている中で感謝・承認されると嬉しいっていうのもあります。またあげた方も「この人こんな良いことやってるんだよ、みんなもそう思わない?」っていう気持ちを表せます。それにより、会社全体が良い雰囲気になっていくんじゃないかなという気がします。

宇並様:
当法人は16事業所もあるので、ある事業所の雰囲気の良さが、他の部門に「見える化」することで、「心ひとつ」という意味で一体感が出るとも思っています。

 

-良い空気が伝播していくというイメージですね。ちなみに、他の製品との比較や精査はしたのでしょうか?

田尻様:
紙で書き合っていたのをIT化しようと考えていたので、迷うことなくTHANKS GIFTを選びました。ちょうど考えていたのと同じようなプロダクトイメージでしたので。

 

-導入時、苦労した点やハードルだと感じられた点はありましたか?

宇並様:
SNSというところで、戸惑ったりする人や、まったく使えなかったりする人もいました。そこで、まずログインをしてもらうところから始めました。
導入後数か月は、決まった職員の8割がログインする状況でしたが、現在はほぼ100%に 近い職員がログインするようになりました。

 

-ここのハードルを乗り越えたテクニックみたいなものはありましたか?

宇並様:
まずはSNSに強そうな入社3年目くらいまでの若手職員をプロジェクトメンバーとして10名くらい選んで、そこから普及させるということを行いました。

前川様:
最初は、THANKS GIFT自体の受け入れがしづらい人が多かったのですが、プロジェクトメンバーがTHANKS GIFTの導入目的と内容をきちんと理解して、きちんと皆さんに伝えてログインしてもらうということと、自らコインをその人に送ることで「これ見てください」と開けてもらうというのを特に頻繁に行っていました。

宇並様
プロジェクトメンバーがかなり頑張った結果ですね。現在はサブメンバーも入れて24名くらいになっています。定例会議も実施していますが、今年は新型コロナの影響で、WEBで開催しています。稼働率やいいねの数を共有し、次につながる施策を出し合っています。

 

※THANKS GIFT プロジェクトメンバー

仁誠会様運用チーム

 

-コロナの前と後で稼働率やログイン率は変わりましたか?

宇並様:
稼働率やログイン率はあまり変わりありませんが、ニュース投稿は増えています。感染対策に関する投稿も増えたからでしょうね。
また部署単位での投稿が可能なので、ちょっとした連絡は一つの部署のみに投稿して、あとはレクリエーションやイベントなんかは全体発信していますね。また部活動の紹介や部員募集もTHANKS GIFTを使っています。
仕事中にスマホをいじることができない業務なので、毎月3が付く日に24時間いつでもコインが贈れますというサンクスデーというのを設けて、日頃の感謝を伝える日としています。

田尻様:
もともと紙ベースだった社内報をTHANKS GIFTに一本化したのも、ログイン率が上がった原因かもしれません。

-チャット機能※はどのように活用されていますか?

宇並様:
まだ導入したばかりですが、私はメールアドレスの無いメンバーとちょっとした伝言に活用しています。今日もメンバーから、「○〇さんがログインできませんので、パスワードの初期化をお願いします」というチャットが来ました。また他のメンバーからも「こういう記事は上げていいんですか?」という質問が来たりもします。
メールで会話をしてしまうと埋もれていったりするので、そのちょっとした会話をチャットでできるっていうのはすごく便利だなぁって思います。24時間見れますし。

※THANKS GIFTのオプション機能として提供しているチャットツール「THANKS CHAT」のこと

 

積極的な「ありがとう」で仲間に入りやすい状況をつくる

-とてもうまく活用されているとお見受けしたのですが、今悩んでいる部分はありますか?

前川様:
現状、コインを送ってくれる人が限られていることですね。

宇並様:
稼働率を今以上に上げるにはどうしたらいいのだろうとは思いますね。
メンバーの中には、「この人をもっと動かそう」という意図であえてコインを贈っている方がいます。そうすると、ある時ふとその人がコインを返してたりするんですよね。そういうのって嬉しいです。このように、メンバーが少しずつ頑張っているので、稼働率が上がるよう期待しています。

田尻様:
仲間外れの逆バージョンをやりたいんですよね。仲間に入れようという。だから、この人はあまり使っていないなっていう時に、その人を動かすために「ありがとうの攻撃」を仕掛けるときがあります。ありがとうと言われて嫌な人はいないので、徐々にその人も入ってくれるんじゃないかなと思うんですけどね。

 

-独自の取り組みとしてやっていることはありますか?

宇並様:
「いいね大賞」というのをやっています。いいねが多く付いた人を表彰するっていうイベントです。
今まではだいたい決まったクリニックの職員が一番にランクインしていたのですが、先月は理事長の贈ったコインがいきなりトップに上がってきていたので、表彰しました笑

 

より具体的な行動へ落とし込みコインを贈りやすい状況を

-THANKS GIFTを使っていて、一番良かった、嬉しかったエピソードはありますか?

前川様:
普段自分が当たり前にしていることに対してもコインをもらえた時はとても嬉しかったですね。

宇並様:
普段目立たない子が、コインをたくさんもらっているのを見て、新たな一面に気づけて嬉しくなりましたね。これは紙のカードを贈りあうことでは実現しなかったことかなと思います。

 

-最後に、今後の組織の課題やTHANKS GIFTを使って実現したいことなどあれば教えて下さい。

田尻様:
当たり前に感謝しあうことは、このTHANKS GIFTを使って「見える化」してきたので、さらには患者さんや利用者さんが喜んでいただけるような行動をTHANKS GIFTを使って「見える化」していきたいですね。
以前「マトリックス」という、「こういう行動をした時に褒めよう」という枠組みを作ったので、それとTHANKS GIFTを連動したいですね。

宇並様:
実はマトリックスに沿って行動した人に送る「マトリックスコイン」っていうのをすでに設定しているのですが、稼働率的には低くなっています。
マトリックスの中には、例えば「笑顔で挨拶」のようなものもあれば、治療が終わったあとにベッドの高さを揃えて、靴を揃えてあげるとか、声かけ系とか、ご家族の方に対する対応とかもあります。患者さんや利用者さんにとってのより良い行動を落とし込んだものなのでこのコインをもっと使用していくことで職員と患者さんや利用者さんとの一体感がより高まるのではないかと思っています。

田尻様:
そうそう、具体的に落とし込んであげるともっと贈りやすくなるかもしれませんね。
最終的には、患者さんや利用者さんも巻き込んで、スタッフの家族もそうですし、患者さんの家族も全員お互い感謝しあう関係になれば一番いいのかなと思っています。

本日はお時間を頂きありがとうございました。引き続き宜しくお願いします。