品質の高いサービスを提供するマキノ様。 DX推進と技術職・営業職・バックオフィスのコミュニケーション活性化施策とは。

株式会社マキノ
株式会社マキノ
業種
半導体製造装置、通信機器の部品の試作・特急対応を中心とした精密板金加工
従業員数
60名

牧野様、父母様、海面様、林 様

半導体製造や通信機器などの精密板金加工業を展開している株式会社マキノ。今回は、THANKS GIFTの導入目的とその効果について、代表取締役社長である牧野様、キックオフメンバーである父母様、海面様、林様にお話を伺いました。

 

半導体の製造・板金加工を事業とする中で感じいていた課題

-はじめに、御社の事業についてお聞かせいただいても良いでしょうか。

牧野 様:
株式会社マキノは半導体の製造、板金加工を行っています。「板金」と言うと、車のプレス加工と間違われることも多いのですが、板金加工はプレスの金型を使用しないでモノ作りを行います。工程ごとに担当する職人がおり、高い技術が求められる仕事です。

弊社は1969年に創業し、20年ほど前に私が事業を引き継ぎました。私が2代目になった当時は、従業員数が20名ほどの規模で、世の中がアナログからデジタルに移行していく過渡期でした。

初めは、大手通信会社からの依頼が中心でしたが、「お客様に寄り添う日本のモノづくり」の過程で試行錯誤して現在に至ります。今は次世代型の半導体や、車の自動運転に使われるようなマイクロチップの製造、板金加工などを行っています。組織としては、M&Aなどを行い、この20年間で年商ベース約8倍の売上になりました。

-ありがとうございます。では、事業を拡大していくなかで、課題に感じていたことはありますか。

牧野 様:
一番は、従業員の評価方式です。私が社長に就任してから、各社員の様子を手書きで細かく台帳に記録し、個人評価の参考にしていました。しかし、内容がネガティブなものばかりになってしまっていたのです。もっとポジティブな加点を従業員にできたら……と考えていました。

また、「ありがとう」を伝える場の設置も課題でした。
弊社のポリシーには「即日納品する」というものがあります。しかし、製造部のスタッフが頑張って作っても、お客様からの感謝の言葉は営業にしか届いていませんでした。関わった部署すべてに感謝の言葉が届けば、モチベーションにもつながるはずです。

その他、繁忙期に休日出勤してくれた従業員を現場で把握できれば、「土曜出勤してくれたから今日疲れているんだな」みたいに、お互いが気遣えるようになると思いました。
このような些細な気遣い・感謝を増やせば、おのずとポジティブな評価も引き出せると考えたのです。

-たくさんツールがあるなかで、THANKS GIFTに決めていただいた理由はどこにあるのでしょうか。

牧野 様:
お手軽感や遊びの感覚があるようなものを探していた折に、SNSの広告でTHANKS GIFTを見つけました。理想としていたツールにピッタリだったため、こちらからご連絡して導入に至りました。

先ほど話したポジティブな加点も、THANKS GIFTで残しておけるのではと思いました。

 

デジタルを推進する土壌のもと積極的な声掛け・評価への組み込みなどの施策によって感謝、称賛が習慣化

-マキノ様は導入の期間の使い方が非常にお上手だった印象です。運用の際に工夫した点はありますでしょうか。

牧野 様:
導入するにあたり、キックオフメンバーとして3名を選出しました。選ぶ基準として考えたのは、各部署・各フロアにいる女性で、社歴関係なく色々考えながら積極的にやってくれる人です。役職者がやってしまうとトップダウンになってしまうので、ボトムアップできるようにと考えました。

運用開始後は、キックオフメンバーが率先して声掛けしてくれました。「ログインしてないよ」「コイン送ってないよ」ということを、柔らかい表現になるように工夫して伝えてくれてましたね。

-最初の内はしっかりとリードするというのがポイントなのですね!その他、工夫した点はありますか。

牧野 様:
弊社での取り組みとして、作業の開始・終了の状況をiPod touch.で登録するようにしています。この取り組みは1999年からスタートし、導入当時は大きめのモバイル端末を使っていました。

製造業という職業柄、職人気質なスタッフが多いので、初めは反発も大きかった記憶があります。しかし、導入することのメリットをしっかりと伝え、また元々真面目な人が多かったこともあって、今では当たり前に使ってくれるようになりました。
そのベースがあるので、THANKS GIFTはiPod touchでもスマホでも、使いやすい方で良いよと言っています。

また、経営面に関しては、コインの贈呈枚数を決算賞与に加点するようにしています。景品交換でも良いかなと思ったのですが、税務処理などを考えると賞与に反映させる方がスマートだと思い、社員へ還元できるようにしました。

賞与の額からコイン1枚あたりの金額が分かるので、それがきっかけでコインの贈呈枚数が増えたスタッフもいます。コインの流通枚数を加速させたいという狙いがあったので、狙い通りの結果ですね。

-では、ツールを浸透させていく上で苦労した点はありますか。

海面 様:
誕生日や新人が入ってきた時など、分かりやすい場合は問題無いですが、日々の感謝は何を言ったら良いかわかならいという人もいます。以前よりは浸透していると思いますが、「ありがとう」を伝えるには何を送っていいのか、分からないこともあるようですね。

牧野 様:
モノづくりをする人はコミュニケーションが得意ではなかったり、どちらかと言うと一人の世界に入ってしまい、人と関わることが苦手という人が一定数いるが、そういう人たちも、コミュニケーションの機会が増えて明るくなったように感じます。

-キックオフメンバーの皆さまはどのようなタイミングでTHANKS GIFTを利用いただいているのでしょうか。

父母 様:
コインを送る時間帯は指定していませんが、基本的には退勤後に送ることが多いですね。ただ、後で忘れそうだなと思ったときは、その場で送るようにしています。

林 様:
私は、業務時間内には送らず、昼食時や休憩時、帰宅後のゆっくりできる時間に1日を振り返りながら送っています。

海面 様:
私も林さんと同じですね。帰宅後のゆっくりできる時間に思い出して送ることが多いです。

 

製造部・営業部間のコミュニケーションが活性化、職人気質なスタッフにも変化が。

-職人気質なスタッフが多いというお話を伺いましたが、THANKS GIFTによって何か変化はありましたか。

林 様:
いつも1人で掃除していることが多かったのですが、手伝ってくれる人が増えたように感じます。はっきりと因果関係が分からないのですが、時期を考えると恐らくTHANKS GIFTがきっかけかなと思います。

海面 様:
営業部の人は細かい部分のコインを送ってくれることが増えましたが、製造部の人はコインを実際に贈るより、行動する人が増えました。私は作業中に片づけることが多いのですが、私が気づかない間にすましておいてくれることが増えました。THANKS GIFTのコインのやり取りで他者を気遣う仲間が増えたと思います。

牧野 様:
部署によって勝手が違うと思いますが、全体を通して見るとコインを送るよりも、「ありがとう」と声に出して言うことが増えたと思います。元々部署間で軋轢があるとか、対立があってギスギスしているということはありませんが、語尾に「ありがとう」がつくようになったと感じます。

-現場の動き以外に、感じた変化などはありますか。

牧野 様:
物静かな人も、積極的にコインを送るようになってきたと思います。仕事の中で少し遊びの要素があると、雰囲気を明るくしてくれる気がしますね。1%でも2%でも明るくなって、少しでも明るく毎日出勤してくれれば良いなと思っています。

また、THANKS GIFTを導入して、新入社員との距離が縮まる時間が短くなったように感じます。内定した新入社員も、内定後、1〜2週間ほどでアカウントを付与しています。既存の社員にも新人を紹介できますし、親近感がわくので、距離が縮む時間が短くなったように感じます。

あとは、朝礼時に話した内容を、ニュースにも投稿するようにしています。各自で読み返せるようになったので、理解度も深まってくれるでしょう。

海面 様:
先ほど話に出ていたように、製造部だと「ものを作っていればいい」みたいな、自分の世界に入ってしまう人が多い傾向がありました。「ありがとう」を伝えることによって、周りに目を向けたり、興味を持つことが増えたのかなと思います。

林 様:
失礼な話ですが、部署が違うと顔と名前が一致しないということがあります。しかし、「コインを送ろう」と思った時、顔写真から辿って行くことができるので、顔と名前の確認ができるようになりました。

また、一度コインを送ると結びつきができ、実際に話しかける時のハードルが下がったような感じがあります。他にも、普段話さない人のニュース投稿を見て、「こういうことを考えているんだな」と知るきっかけにもなっています。

牧野 様:
コロナの関係もあって、新入社員の歓迎会やイベントが丸2年できていません。そのため、名前を覚えられないということもあると思います。
私も人の名前を覚えることが苦手なので、忘れそうになったときは、THANKS GIFTを見て思い出すようにしています。

ちなみに、最初に登録した社員の写真は、全部私が撮影しました。みんないい笑顔で対応してくれました。

 

評価制度への活用を含めよりブラッシュアップした使い方に

-最後に、今後の目標や課題についてお聞かせ下さい。

林 様:
期間限定コインなどを作って、イベントに活用できたら良いかなと思っています。普段は「ありがとうコイン」しか送らない人でも、期間限定コインで他のコインに触れる機会があると良いかなと思います。

海面 様:
今使っている「ありがとうコイン」と差を付けるために、「スペシャルサンクスコイン」があっても面白いかなと思っています。また、イベントはできていませんが、以前に桜の投稿をしたら意外と見てくれていたので、ニュース投稿を活用したいです。

父母 様:
ただ、なかにはプライベートを知られたくない人もいると思っています。なので、プライベートや趣味のことではなく、何かテーマを決めてニュース投稿していくのが良いかもしれません。

例えば、「ここの桜が綺麗でした」みたいに、テーマに沿って情報共有できたらいいかと思います。

牧野 様:
あとは、評価も進化していかなければいないと考えています。現在、直属の上司からの評価のウェイトが大きいですが、THANKS GIFTを通じて部下をきちんと褒めているところを評価できるようになったので、今後の役職者候補の検討材料にしたいですね。

THANKS GIFTに関しては、もう少し早く導入したかったな、という気持ちがあるくらいです。新年の挨拶をニュース投稿したり、もっと想いを伝えられるような使い方をしていきたいです。

-本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました!