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インテグリティとは?重要な理由や社内に浸透させる方法を紹介
インテグリティは採用や組織づくりを行う上で非常に重要なポイントです。
従業員にインテグリティの考え方が浸透することによって、組織内だけでなく顧客に対しても良い影響を及ぼします。
今回は、インテグリティの意味や重要である理由、社内に浸透させる方法について紹介します。
もくじ
インテグリティとは?
インテグリティは、「全体性」や「完璧性」「清廉性」などを意味するラテン語の「 integritas 」に由来する言葉で、日本語では「誠実」「真摯」「高潔」などと訳されます。
企業マネジメントを行ううえでも、インテグリティは重要な資質や価値観を表す用語として用いられることが多くあるでしょう。
もともとは欧米の企業において経営方針や社員の行動規範の中に含まれている概念でしたが、日本でもこの概念の評価が高くなり、あらゆる企業で注目されるようになりました。
なお、『現代の経営』の著者ピーター・ドラッガー氏がその著書で、経営において最も重要な資質は真摯さであると言及したり、スティーブ・シーボルト氏が『一流の人に学ぶ自分の磨き方』という本で、人を雇うときに求める資質として挙げた3つの要素の内、最も重要と説いた「高潔さ」がインテグリティを指していることから、社会の中でこの概念の重要性が提唱された歴史は古いことが分かるでしょう。
企業におけるインテグリティの具体的な内容
企業におけるインテグリティは、組織の在り方やマネジメントで必要になる考え方であり、管理者やリーダー研修で用いられることが多くあります。
インテグリティのある企業や社員は、具体的には法令や社会規範を守りながら行動しているかどうかや、顧客や取引先などに対して誠実で真摯な経営が行えているかどうかなどで判断されます。
インテグリティを持っていれば誰が正しいのかではなく何が正しいのかを考えて行動し、誰に対しても公正に考えることができるため、従業員の能力を考慮しながら適切な配置を行い、高い生産性が期待できるチームや環境を作ることが可能です。
また、コンプライアンスを遵守し倫理的な行動をとるなど、相手に対して誠実かつ真摯な態度で向き合える人や企業は相手から信頼を得られるでしょう。
経営者やリーダーがインテグリティを兼ね備えた人物になることは企業にとって有益ですが、上層部だけでなく従業員全員にその行動規範を意識させることで、企業として幅広い社会的責任を果たせることが期待できます。
さらに、インテグリティを意識することで、利益よりも公益性に重きをおいた経営が可能になったり、主体的な意見を持ったりできるなど働き方が変わることが考えられるでしょう。
公益性を大切にする考えが意識できれば、競合他社と共生しながら経営を進められるため、自社のことだけでなく業界全体の成長を考えられるなど偏りなく経営することが可能です。
主体的な意見を持つことについては、社員一人一人が主体性を持ってお互いの価値観を受け入れながら意見を交換して業務を進めていくことで経営がより良い方向へ進めるためにも必要な意識だといえるでしょう。
インテグリティが企業経営や組織づくりにおいて重要である理由
インテグリティを持つことが重要である理由としては、幅広い社会的責任の遂行と企業倫理の実践が可能なコンプライアンス経営が可能になることや健全な組織運営の実施ができることなどが挙げられます。
日本では1990年代から企業で成果主義による評価が用いられるようになり、より高い評価を受けるために不正や不祥事なその場しのぎで仕事をする社員が増えた一方、そのような対応が公になることで、企業のイメージや社会からの信用が落ちるなどの弊害が増えるようになりました。
時代の変化とともにSNSなども発達し、不祥事があればすぐに拡散され、企業に対するマイナスイメージを多くの人に抱かせてしまう懸念があります。
また、拡散された情報は完全に消すことが難しく、ネット上には何十年後までも残ってしまうのです。
社員にインテグリティを持たせることができれば、不正など雑に業務をこなすことがなくなり、誠実に仕事に取り組む人が多くなります。
その結果、法令を遵守した健全な経営ができるだけでなく、不祥事を未然に防ぐリスク管理としての効果も期待できるでしょう。
また、リーダーやマネジメント層がインテグリティに基づく行動を積極的に行うことで部下だけでなく、組織全体のインテグリティを保てます。
正義感があり、物事を公正に判断できる人や非利己的な動機で行動する人がチームを引っ張ることで部下からの信頼を得ることができ、より良い環境が作れるでしょう。
従業員のモチベーションも高まり、結果的に高い生産性を発揮できるだけでなく、上司の姿勢が部下にも伝わり、全体で法令遵守を行うようになるなど誠実さを兼ね備えた企業活動が行えます。
それにより、企業イメージや顧客・取引先からの信頼向上も期待できるでしょう。企業全体がインテグリティを高く持って地域貢献を続けることで多くの顧客や取引先、さらには社会から高い評価を得られます。
従業員自身も指示を待って動くのではなく、自主的に考え行動することや自らが行ってしまった不正やミスはすぐに報告することが大切です。
利益や保身を第一に考えるのではなく、自分の尊厳や企業全体のことを考えて行動する気持ちを育むためにもインテグリティの意識を持つことが必要といえるでしょう。
インテグリティを社内に浸透させる方法
インテグリティを社内に浸透させる方法として、以下のような内容があります。
1.企業目標や経営方針を社員全員に共有する
インテグリティを社内に浸透させるためには、まず企業目標や経営方針を社員全員に共有するための教育を実施する必要があります。
企業の目指している方向性を明確にして共有することで、一人一人が自主性を持って自分のやるべきことに取り組みやすくなるでしょう。
2.インテグリティを基準にした人事評価制度を導入する
また、インテグリティを基準にした公正で納得できる人事評価を導入することも効果的です。
社員が評価方法に納得できなければインテグリティの意識は育ちにくいため、貢献度が給与や賞与など目に見える形で評価することでモチベーションも高まり、多くの社員が正しい姿勢で業務に邁進できるでしょう。
3.役職別のインテグリティを明確にする
ほかには、従業員や管理職、経営者といったように役割別のインテグリティを明確にすることで、自分がどのような行動をすれば良いのかという疑問に対する指標として活用することが可能です。
インテグリティは企業全体で高めなくてはいけませんが、それにはそれぞれの役職の人が各々に役割に見合った行動を取る必要があります。
階層に応じて適切な行動を行うことで全体の改革につながるでしょう。
4.採用のタイミングでインテグリティを持った人材を採用する
これらの方法はすでに所属している社員に向けての方法ですが、新しい社員を雇う場合には選考段階でインテグリティを兼ね備えた人物を選ぶことが大切です。
誠実さや真摯さは個人の姿勢や態度によるため明確に定義することは困難ですが、経歴や保有資格などスペックだけに着目するのではなく、人格や価値観など多角的に見ることを心がけましょう。
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