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ブランドガイドラインとは?作り方や日本企業の参考事例を紹介
企業や事業にとってブランディング戦略は、パフォーマンスを大きく変える要素の1つのため重要です。
ブランドガイドラインは、ブランディング戦略を検討するうえで必要不可欠な要素となっており、大きな役割を果たします。
今回は、ブランドガイドラインの概要や具体的な作り方、日本企業の参考事例について紹介します。
もくじ
ブランドガイドラインとは?
ブランドガイドラインとは、企業のブランド力向上を実現するための行動指針や規範をまとめた説明書です。
企業としてブランドを確立するためには、企業のコーポレートアイデンティティー(CI)がしっかりと定義されている必要があります。
CIとは、企業の特色や独自性を意味する言葉となっており、ブランディング戦略の軸となる概念です。
ブランドガイドラインには、CIについても詳しく記載されています。
他にも、ロゴデザインなど企業の印象に大きな影響をもたらす視覚的な表現について、細かい規定が設けられています。
ブランドガイドラインがあることで、企業から発信するブランドイメージの統一が図れます。
ブランドを認知してもらうためには、ビジュアル面での印象が一貫していることが大切です。
企業の顔でもあるロゴのカラーが何色もあると、同一の企業として認知してもらえず、ブランドイメージが蓄積できません。
また、親しみやすさが魅力だった企業が、急に高級感を押し出したブランディングを展開すると、顧客離れにもつながるでしょう。
企業のブランディングは長期的な時間軸で実施することが必須です。
属人的な発信ではなく、誰が作っても企業のブランドイメージが保てるようなルールブックとして、ブランドガイドラインは活用されています。
ブランドガイドラインを策定するメリット・効果
ブランドガイドラインには大きく2つのメリット・効果があります。
1.適切なブランドイメージの蓄積
ブランドガイドラインに則って、新商品のロゴや名称などを決めていくことで、企業の理念やビジョンから大きくずれることはなくなります。
また、行動指針や規範についても、ただ概念として記載されているのではありません。
商品を顧客に届けるための、マーケティング手法も企業のブランドイメージに大きな影響を与えます。
たとえば、ニーズが多様化し、顧客自身が情報収集できる環境が整ったいま、押し売り型の販売はブランドイメージの低下につながります。
「お客様ファースト」を理念として掲げているのであれば、「どのようなアプローチをすることが、顧客にとって最適か」という視点を持って販売戦略を立てることができるでしょう。
2.業務の効率化
企業の将来像や確立したいブランドイメージが明確になっており、それが従業員一人一人に浸透していれば、業務の効率化も期待できます。
一緒に働いているチームが同じ景色を描けていれば、話し合いもスムーズに進みます。
新しいサービスを導入する場合も、「このデザインではブランドイメージと一致していない」という共通認識を持つことで、最善の方法が見つかりやすくなるはずです。
さらに、ブランドイメージが広く世間で認知されるようになると、社外パートナーや顧客とのコミュニケーションも円滑となり、さらに業務効率はあがります。
ブランドガイドラインは、ブランドイメージを浸透・向上させたい企業はもちろん、顧客に対して何らかのアプローチを行っている企業であれば、ぜひ作成しておきたいルールブックです。
ブランドガイドラインの作り方
ブランドガイドラインは、「導入」「主部」「備考」3項目に分けて作成することがおすすめです。
まず、「導入」では企業理念・行動指針・規範について、概要をまとめておきます。
なぜブランドガイドラインが必要なのか、会社としてどのようなビジョンがあるのかを周知させる意味でも、導入部は非常に重要です。
次に、「主部」では具体的なルールを定めていきます。
たとえば、企業ロゴについて定める場合、フォント・カラー・NG例について記載していきます。
フォントは必ず企業が契約している種類を使います。
契約外のフォントを使用したことで、多額の訴訟につながるケースもあるため、とくに注意したい部分です。
カラーは、「赤」「青」といった指定ではなく、CMYK・RGB・特色などの数値で指定していきます。
企業ロゴと背景の色が混ざってしまうと、視覚性が低下するため、背景カラーについても記載しておくと良いでしょう。
NG例は、縦横比率を変えた、婉曲させた、グラデーションを加えたロゴを、禁止事例として提示します。
最後に、「備考」では更新履歴・作成部門を記入します。
ブランドガイドラインは、大きく変える必要はないものの、市場の変化に合わせた更新していく必要があります。
しっかりと社内で活用されるためにも、都度見直しましょう。
ブランドガイドラインの策定に関する日本企業の参考事例
カメラメーカーとして、世界で認知されている「キヤノン」のブランドガイドラインについて見ていきましょう。
まず、キヤノンの企業ロゴは、「金赤」と呼ばれるカラーで、マゼンタ100%とイエロー100%で構成されています。
ただし、カメラのパンフレットのなかには、高級感を表現するために、オールブラックの背景が採用されることもあります。
背景が黒の場合、キヤノンのロゴは、CMYKすべてが0%のホワイトとなります。
また、キヤノンは幅広い年代をターゲットにしており、「共生」を理念とする企業です。
国ごとに販売戦略は異なるものの、経営理念やビジョンは共通しています。
しかし、スマートフォンの普及により、カメラの市場は大きな変革のときにあります。
そんななか、キヤノンでは若者をターゲットとした「ichikara Lab」を社内起業によって立ち上げました。
若年層マーケティングの強化を目的としており、ブランディング戦略もキヤノン本体と大きく異なります。
既存のブランドガイドライン内では、思ったようなブランディング戦略が立てられない場合、キヤノンのように新しく会社を設立してブランドガイドラインを作り変えていく方法もあります。
ただし、ブランディング戦略を派生させていく場合も、コーポレートロゴのように、企業として統一させておくべき項目をしっかりと決めておくことが大切です。
新しく会社を設立するケースに限らず、新商品・新サービスをリリースするときも、ブランドガイドラインの在り方を見直しながら戦略を立てていきましょう。
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