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インターンシップ制度とは?企業で導入するメリットや成功事例を紹介

インターンシップ制度とは?企業で導入するメリットや成功事例を紹介

多くの企業で実施されている「インターンシップ制度」。
就職活動のファーストステップとして学校や学生にも浸透している制度です。
企業側も自社や業界により興味を持ってもらう良い機会としてとらえ、さまざまに工夫を凝らして実施しています。
今回は、インターンシップ制度の特徴や具体的なメリット、成功事例について紹介します。

インターンシップ制度とは?

インターンシップ制度とは、学生の「就労体験」のことです。
1906年にアメリカの大学と工作機械メーカーとの間で行われたのが始まりとされ、日本では1997年頃から活発になりました。

文部科学省の調査によると、平成19年度、全国の大学の67.7%、短大の43.6%、高専の100%で単位認定を行う授業科目としてのインターンシップが実施されており、実施校や実施率は右肩上がりに増加しています。
最も多かった実施学年は、大学が3年生、大学院が修士1年生、短大が1年生、高専が4年生で、多くの学生は、夏季休業中に1週間~2週間のインターンシップを体験していました。
この結果から、学校側が学生へのメリットを認め、積極的にインターンシップを推奨していることが分かります。
インターンシップには単位として認定されるものだけでなく、学校とは無関係に企業が実施し、学生が個人的に参加するものがあり、多くの学生が積極的に参加しています。

インターンシップ制度の具体的な内容

企業は学生に就業体験の場を提供しますが、行われるのは実務を体験するプログラムばかりではありません。
実務には機密情報が含まれることもあり、すべてを公開できないケースも多いからです。

実際には、社員が業務内容について講義形式で解説するセミナー方式、工場や職場見学が中心の体験方式、ディベートやディスカッションを通じ、業務を仮想体験するプロジェクト方式などがあり、これらは1日~1週間程度の期間で行われます。

このほか、週に3日程度、企業に勤務して実務を行う有給の長期インターンシップもあります。
長期インターンシップの受け入れは、3カ月~1年程度が目安です。

インターンシップ制度を推進する文部科学省などは、学生を受け入れる際の留意事項として、「自社の人材確保にとらわれない広い見地からの取り組み」を求めています。
実際に、短期インターンシップには、志望企業や業界がまだ絞り込めておらず、業界の雰囲気を知りたいという理由で積極的に参加する学生も多くいます。

学生の就職活動は年々早期化しており、専門学校や大学に入学して間もない1年生の参加も珍しいことではありません。
学生を受け入れる企業側は、自社や業界の業務、特徴、取り組みなどを分かりやすく伝える工夫が必要になるでしょう。
また、実際に働く社員の声や社内の雰囲気も学生が注目しているポイントであることを知っておきましょう。

企業でインターンシップ制度を導入するメリット

インターンシップ制度は、学生だけでなく企業にとっても多くのメリットがある制度です。
文部科学省などでは、企業におけるインターンシップ制度の意義を

  • 実践的な人材の育成
  • 大学等の教育への産業界等のニーズの反映
  • 企業等に対する理解の促進、魅力発信

としています。

実際に、企業はインターンシップ制度を新入社員教育の第一歩として活用することが可能です。
特に長期インターンシップの参加者は、実務を経験しており、入社前の段階で会社の方針や考え方、周囲の環境になじむことができます。

厚生労働省の調査によると、2016年に大学を卒業して就職した新卒社員のうち、3年以内に離職した人は32%です。
このうち、1年以内に辞めた人が最も多く、11.4%にのぼっています。
コストと時間をかけて採用や新人研修などを終え、実務に入った矢先に離職されてしまうのは企業にとって大きな痛手です。

新卒者の離職原因として考えられるのは、

  • 思っていた業務内容と違った
  • 労働環境が過酷だった
  • 職場の雰囲気になじめなかった

といったケースで、これはインターンシップを経験することである程度避けられることでもあります。
インターンシップは、企業にとって大きな問題である離職防止にもつながるのです。

インターンシップ制度は、若い世代の考え方や感じ方を知る絶好のチャンスでもあります。
社内にはない新たな視点を製品やサービス開発などの業務内容に生かしたり、職場環境の改善に活用したりする良い機会です。
若い世代への指導方法や、モチベーションを高く持って仕事をしてもらうためのヒントを、学生たちから得ることができるでしょう。
また、学生たちと接する中で「自社に入社してほしい」と感じるような優秀な学生の発掘も可能です。

インターンシップ制度の成功事例

学生から高い評価を得ているインターンシップの成功事例を紹介します。

アビームコンサルティングのインターンシップ制度の事例

アビームコンサルティングが実施している「1dayサマーインターンシップ」は、参加した学生の99.1%から「非常に満足」「満足」という高い評価を受けているインターンシップです(2019年度実施分)。
「問題解決ワーク」「現役コンサルタントからのフィードバック」「現役コンサルタントとのトークセッション」の3つのステップを通じ、コンサルタントの業務に必要な問題解決プロセスを体験し、実際のプロジェクト事例を社員から直接聞くことができる場を提供しています。
丁寧なフィードバックや学生への真摯な態度を評価する声が多く、中には、他の参加者から刺激を受けたというコメントもあります。
同社では、秋にも、よりリアルなコンサルティングを体験する「戦略コンサルタントコースインターンシップ3days」を開催しています。

アサヒ飲料のインターンシップ制度の事例

アサヒ飲料では3日間の「事務系インターンシップ」と「技術系インターンシップ」を開催しています。
事務系インターンシップは、事業戦略の立案や新商品の開発を体験し、最終日には、社会に出てやりたいことを多角的に考える「キャリア検討会」を実施。技術系インターンシップは「生産・エンジニアリングコース」と「研究コース」に分かれ、「生産・エンジニアリングコース」のうち、生産コースは現場の生産技術課題の解決を、エンジニアリングコースは生産設備、エネルギー設備関連の実務を体験することができます。
会場は、製品製造の最前線である工場です。
研究コースは、商品開発、容器開発、品質技術の3グループに分かれ、業務を体験します。
いずれも現役社員からのフィードバックがあり、仕事内容や業務を行う上での工夫や苦労、社内の雰囲気を知ることができたと学生に好評を得ています。

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今回は、インターンシップ制度の特徴や具体的なメリット、成功事例について紹介しました。
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