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大企業病とは?原因や症状の内容、対策・予防策を紹介

大企業病とは?原因や症状の内容、対策・予防策を紹介

日本企業の深刻な問題の一つが「大企業病」です。
大企業病とは、組織が大きくなるにつれてかかりやすくなる病気のことで、組織の成長や社員のモチベーション向上にマイナスの作用を及ぼします。
また、場合によっては中小企業でも起こり得る問題です。
今回は、大企業病の概要や対処法、予防策などについて紹介します。

大企業病とは?

大企業病とは、主に大規模な企業において、組織や社員の間に蔓延するネガティブな意識や勤務態度のことです。
大企業病という言葉自体は広く定義されていますが、症状について具体的な定義はないため、知らず知らずのうちに病気にかかっている場合も少なくありません。
また、組織の拡大などを機に、中小企業でも発生する可能性があるため、企業の規模問わず注意が必要です。

大企業病の代表的な症状

大企業病に明確な定義は存在しませんが、いくつもの特徴的な症状が見られます。
ここでは、大企業病の代表的な4つの症状をご紹介します。

1.縦割り組織によって社内の風通しが悪くなる

多くの大企業が頭を悩ませる課題の一つが、セクショナリズムの問題です。
大企業では、必然的に営業や生産、開発といった一つひとつの部門の規模も大きくなり、個別独立性が強まります。
本来は共通の目標に向かって協力すべき仲間であるのにもかかわらず、各部門が自分たちの権限や利害にこだわり、対立関係となってしまうケースも多々あります。

2.意思決定までに時間がかかる

大企業病と呼ばれる状態では、チームや組織全体の意思決定にも時間がかかります。
その理由は、「意思決定にかかわる人数が多い」「意思決定に必要な手続きが多い」の2つです。
まず、大企業には大所帯な分、管理職の中にもさまざまな役職が設けられており、組織内のレイヤーが多いという特徴があります。
会議をしても指示する人間が多いため意思統一が取れず、まさに「船頭多くして船山に登る」という状況に陥ってしまうのです。
また、一つのことを判断するにも、社内稟議や承認フローなどの形式上の手続きが多いと、意思決定のスピードがさらに遅れてしまいます。

3.安定志向が強まり変革を嫌う

大企業病が進行すると、チャレンジによるリスクも避けるようになります。
誰かが新しい提案をしても否定する層のほうが厚くなれば、組織自体も現状維持を望む保守的な方向へと傾いていくでしょう。
加えて、大企業では、企業の安定性に魅力を感じて入社する人も多いですよね。
気付けば、「わざわざ苦労して新しいことにチャレンジしたくない」「主体的に考えたり行動したりしない」など、ぶらさがり気質の社員ばかりになっている可能性もあります。

4.組織が内向きになる

大企業では、社内の派閥争いも起きやすいものです。
経営層がそればかりに気を取られて内向きになると、おのずとその下の管理職や社員の視点も内向きに誘導されます。
顧客ではなく、上司や経営層の顔色を見て仕事をするようになり、結果的に現場や市場の声も経営層に届かなくなってしまいます。
顧客の声を優先しない、ビジネスの基本スタンスがブレてしまっているようでは、企業の成長は見込めません。

大企業病にかかる原因

企業が大企業病にかかる原因を見ていきましょう。

一般的に、次のような状態が続くと、大企業病にかかりやすくなるとされています。

経営が安定している

企業の経営が安定していると、現状の仕組みや商品ラインナップだけで、ビジネスを成り立たせられるようになります。
結果的に、現状の状態を忠実かつ迅速に回せる人材が重要なポジションを占めるようになり、逆に革新的な思考は煙たがられるようになります。
保守的な人材が好まれ、人事的にも評価される企業では、社内にチャレンジング精神はまず育たないでしょう。
経営が安定していることは企業にとって望ましい状況ですが、チャレンジ精神を失うとそれ以上の成長は見込ません。
外部環境の変化に取り残されて、一気にシェアを失う恐れもあります。

経営理念やビジョンが社員間に浸透していない

社員の人数が増えるほど、組織の結束は難しくなります。
特に、グローバル展開もしているような巨大企業では、一般社員からするとトップの経営層は雲の上の存在に見えるかもしれません。
企業理念や将来に向けたビジョンが浸透していないと、社員は直属の上司に指示された目の前の仕事を淡々とこなすことに終始します。
しかし、それでも毎月給与が振り込まれ、定期的に昇給や昇進の機会も与えられれば、そこに何の疑問も抱かなくなってしまうでしょう。
加えて、企業の知名度や福利厚生に惹かれて入社する社員も増えるため、対処しない限り企業のビジョンを通して社会に提供する価値に対する社員の意識は薄れていく傾向にあります。

大企業病の対策・予防策

大企業病の末期症状になると、主体性の高い優秀な人材は離れていき、企業としての競争力も弱まっていきます。
大企業病が疑われる場合には、早めに次のような対策を取って、状況からの脱却を図りましょう。
併せて、予防に努めていくことも大事です。

経営層から経営理念やビジョンを共有していく

大企業病から抜け出すには、まずは経営層の意識改革が不可欠です。
経営理念やビジョンを明確にして、社内報やイントラネット、社内SNSなどをベースに、テキストだけでなくときには動画も活用しながら、社員に共有していきましょう。
中身に共感してもらうためには、継続的に伝えていくことが大切です。
個人や部門の業務目標とビジョンとをリンクさせ、社員に日常的に意識させていくことも効果的です。

挑戦や提案を歓迎する風土をつくる

昇給や昇進に関する評価制度を見直し、挑戦を支援する人事評価制度を設けましょう。
失敗を責めない文化を醸成していくことも大切です。
現場からの提案も積極的に受け入れ、非効率だと思われる承認ルートやルールもどんどん見直していくと良いでしょう。
スムーズに実装するためには、各社員の仕事における権限範囲を明確にしたり、業務効率向上の観点で上位職から権限委譲を行ったりする必要もあります。

部門間の交流機会を増やす

部門間のコミュニケーションを活発にしていくことも重要です。
社内SNSや掲示板などを使って、立場や役職関係なく、誰もが率直に発言できる場を設けると良いでしょう。
運営においては、批判や悪口ではなく、感謝や賞賛などのポジティブな発言を奨励するルールにしておくと、社内のコミュニケーションが前向きな方向に活性化していくはずです。
オープンにコミュニケーションできる組織だと社員に認知されれば、組織を成長させるための議論も活発に行われるようになります。
社内の風通しが良くなれば、各部門の課題への理解や解決への糸口も見つかることでしょう。

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従業員が定着・活躍できる組織を作ろう

今回は、大企業病の概要や対処法、予防策などについて紹介しました。
従業員が定着・活躍できる組織を作るために、自社の従業員の特徴や強みをしっかりと把握し、それぞれがやりがいを持って仕事を行えるよう、人員配置や教育、社内制度を通じた支援を行いましょう。

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