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管理職が積極的に感謝を伝えるべき理由とは?メリットや影響を紹介
部内やチーム内の雰囲気が良くない、部下との関係性が良くない、コミュニケーションが上手くいっていないと悩んでいる方は、感謝を積極的に伝えていますか?
他人への感謝が足りていない場合は、コミュニケーションや配慮が不足がちになってしまったり、良い人間関係を築きにくい場合があります。
感謝することは、得することはあっても損することはありません。
今回は、管理職が積極的に感謝を伝えるべき理由やメリット、業績や組織への影響などについて紹介します。
もくじ
管理職が積極的に感謝を伝えるべき理由
人には、「感謝されたい」「他人から認められたい」などの承認欲求があります。
これは、「食事をとりたい」「安全に暮らしたい」「眠りたい」などと並んで、人間の基本的欲求(生きていくために必要な欲求)とされています。
十分な食事をとれなかったり眠れなかったりすると、人はストレスを感じますが、同様に人から認められない状況でもストレスを感じるでしょう。
反対に、周りの人から感謝の言葉を伝えられると、やる気が出て、前向きな気持ちになれるのです。
株式会社ラーニングエージェンシーは、2020年11月に「仕事と感謝に関する調査」の結果を発表しました。
調査期間は2020年10月20日~11月4日で、ビジネスパーソン1,087人に調査を実施したものです。
この調査により、日々の感謝と仕事の充実度の関連性がわかりました。
調査内容では、日々感謝を伝えられている人の多くが「社内で自分の考えや意見を気軽に伝えられる」「新しい仕事・業務に挑戦したい」の項目にも当てはまると回答しています。
また「今の仕事にやりがいを感じる」「もっと会社に貢献したい」といった回答もあり、会社に対してポジティブな印象を持っていることがわかります。
しかし、感謝を全く伝えられていない人は、当てはまるものが少ない傾向にありました。
よって、「日々感謝をされること」と「仕事の充実度」には、高い関連性があることが推測できます。
同調査にて「日頃職場の人に感謝を伝えていますか?」という設問に対し「日々伝えている」と回答した人が34.5%という結果が出ました。
「たまに伝えている」と回答した人が51.7%です。
86.2%の人が感謝を伝えていると回答しており、多くの人が日頃から職場の人に感謝を伝えていることがわかります。
加えて、感謝を「伝える頻度」と「伝えられる頻度」を合わせて見ると、日々感謝を伝えている人は、相手からも感謝を伝えられていることがわかりました。
一方、感謝を伝えていない人は、相手からも感謝を伝えられていないと68.4%の人が回答しました。
続いて、感謝の大切さを実感したという事例を紹介します。
管理職のAさんは、担当していたプロジェクトが完了し、お客さんと従業員が一緒になり打ち上げを行います。
盛り上がっている最中、「御社の社長はどんな人ですか?」と背中越しにお客さんと従業員の会話が聞こえました。
従業員は「うちの社長は、朝にコーヒーを入れた時に『ありがとう』と言ってくれるんですよ」と言いました。
Aさんは「そんなことか」と思いましたが、後で振り返るととても大切なことだと考え直したのです。
この事例により、従業員は管理職の細かな言動を見ていることがわかりました。
管理職が積極的に感謝を伝えることによるメリット
管理職から感謝を伝えると、部下のモチベーションが向上したり、職場の雰囲気が良くなったりするメリットがあります。
ここでは、各メリットを詳しく見てみましょう。
部下のモチベーションが向上する
管理職から感謝を伝えると、部下のモチベーションが向上します。
「Manegy(マネジー)」は、2023年10月、管理部門で働いている会員向けに「感謝の言葉とモチベーションに関するアンケート調査」を行いました。
「感謝されることがモチベーションアップにつながるか」という設問に対して、全体の約9割が「モチベーションアップや維持につながる」と回答しています。
20歳未満から60代以上と、幅広い年代から回答を得られましたが、年齢や立場は関係なくほとんどの人が感謝を伝えられるとモチベーションが向上することがわかりました。
また、回答者より「これはお前にしかできない成果だ」「君の頑張りがなければ、今日の職場はなかった」など、部下に対するうれしい言葉のエピソードが寄せられました。
職場の雰囲気が良くなる
管理職から感謝を伝えることで、職場の雰囲気が良くなります。
感謝を伝えられた部下は、自分の価値を認められたと感じるため、仕事に対して前向きな気持ちになれます。
また、認められることで自信にもつながり、困っている同僚がいたら進んで助け合うようになるでしょう。
「ありがとう」と言われて、嫌な気持になる人はいないため、感謝を伝える回数が多いほど職場の雰囲気がよくなるのです。
部下が組織やチームに帰属意識を持つようになる
感謝を伝えられることで、部下は組織やチームに帰属意識を持つようになります。
帰属意識とは、「集団に属している、その集団の一員である感覚や意識」を意味する言葉です。
部下の帰属意識が高まるメリットは、以下の通りです。
- 離職率が低下する
- 採用コストが削減できる
- 生産性、業務効率が向上する
- エンゲージメントが向上する
- 従業員同士の結束が強まる
チーム内で互いにカバーし合えるようになる
管理職による感謝の気持ちが部下に伝わっていると、チーム内で互いにカバーし合えるようになります。
「仕事だから遂行して当たり前」ではなく、管理職が感謝の気持ちをきちんと伝えることで、部下は自分が人の役に立っていると実感できるでしょう。
チーム内でカバーし合うと、チームワークが強化され、コミュニケーションの活性化にもつながります。
管理職が感謝を伝えることの業績への影響
続いて、感謝を伝えることで業績へどのような影響をもたらすかを見てみましょう。
管理職から感謝を伝えると、生産性や業務効率が向上する可能性が高まります。
生産性や業務効率が向上する
人から感謝されると、「自分が遂行した業務を認められた」「誰かの役に立てた」と実感できます。
承認欲求が満たされると、仕事に対するモチベーションがアップし、生産性や業務効率が向上するでしょう。
イギリスのウォーリック大学の研究「幸福と生産性」によると、幸福な気持ちで業務に取り組むと生産性が12%アップすることがわかりました。
また、不幸な気持ちで業務に取り組むと10%ダウンすることも明らかになったのです。
従業員エンゲージメントが向上する
部下へ感謝を伝えることで、従業員エンゲージメントが向上します。
従業員エンゲージメントとは、従業員が企業理念(企業の方向性)に共感し、自発的に「企業に貢献したい」と思う意欲のことです。
「WTW(ウイリス・タワーズワトソン)の調査」によると、エンゲージメントレベルを高く保っている企業と低い企業を比較した場合、営業利益率の伸びが約3倍になっています。
このことから、従業員エンゲージメントの維持・向上は、業績アップにも繋がることが分かります。
感謝を伝えることのマネジメントやリーダーシップへの影響
感謝を伝えることのマネジメントやリーダーシップへの影響を紹介します。
マネジメント方法の見直しにつながる
管理職は、部下のマネジメントを行うことも業務の一つです。
マネジメント方法に正解はありませんが、周囲の状況を見ながら、自信のマネジメント方法をブラッシュアップし続ける必要があります。
しかし、自信のマネジメント方法が周囲と合っていないことに気付ける管理職は多くないでしょう。
そこで、部下に感謝を伝えたりコミュニケーションを取ったりすることで、マネジメントが適切であるかを見直すきっかけになります。
リーダーシップが強化される
管理職から感謝を伝えることで、部下とのコミュニケーションを重視するようになるため、リーダーシップスキルが強化されます。
加えて、管理職に対する信頼度や満足度が向上し、人材育成に大きな効果をもたらすでしょう。
また、管理職だけでなく部下のリーダーシップも身につきます。
近年、リーダー職や管理職以外の従業員にも、リーダーシップを身につけることが重要であるといわれています。
なぜなら、従業員の多様性(ダイバーシティ)や事業環境の変化などが影響しているためです。
多様性が推進されているなか、一人のリーダーのみではメンバーを束ねることは困難です。
そこで、多様性を企業の力に変えるために、それぞれの従業員がリーダーシップを発揮し、相乗効果を高める必要があります。
よって、リーダーシップの強化は、事業においてとても重要であるといえるでしょう。
管理職が部下に感謝を伝える際の内容・メッセージ例
ここでは、管理職が部下に感謝を伝える際の内容やメッセージ例を紹介します。
部下に感謝を伝える際は、以下の3点を意識してメッセージを作成しましょう。
- 簡潔な文章にする
- 行動や過程に焦点を当てる
- 感謝の言葉をストレートに伝える
件名:〇〇プロジェクトお疲れ様でした
本文:□□さん
お疲れ様です。△△です。
先日は、〇〇プロジェクトご苦労様でしたでした。
他の従業員も、□□さんはよく頑張っていると褒めていました。・疑問をそのままにせず、すぐに解決していたこと
・準備段階から相談や報告を怠らなかったこと
・壁にぶつかっても、諦めずに前向きに取り組んでいたこととても素晴らしかったです。
□□さんの仕事への姿勢が、〇〇プロジェクトの成功につながりました。
いつもありがとうございます。
これからも一緒に頑張りましょう。
結果が出せていない場合でも、行動や過程に焦点を当てることで、部下の努力が報われるでしょう。
また、結果のみならず行動も見てもらえていると感じ、信頼関係の構築につながります。
管理職と部下の信頼関係は、部下の成長に大きく影響するため、メッセージを送る際は細かな気遣いが大切です。
簡潔かつストレートな言葉で文章を作成すると、感謝の気持ちがより伝わります。
THANKS GIFTを活用して、管理職が感謝を積極的に伝えている事例
THANKS GIFTを活用して、管理職と従業員のコミュニケーションが強化された事例があります。
ここでは、管理職が感謝を積極的に伝えている事例を紹介します。
日本トランスシティ株式会社
日本トランスシティ株式会社では、ミスが発生した際に上司への報告がスムーズにできなかった事象が発生しました。
従業員がすぐに報告できない環境は、心理的安全性が低い状態であると感じ、心理的安全性が担保できるツールの導入を検討します。
お客様からTHANKS GIFTの存在を知り、横のみならず縦のつながりも強化できると考え、THANKS GIFTを導入しました。
THANKS GIFTの導入後は、社内掲示板やサンクスカードの機能により、管理職と従業員のコミュニケーション問題が解決しつつあります。
また、従業員同士の相互理解も深まりました。
これからは、THANKS GIFTを活用して、低い離職率の維持やスムーズな業務の遂行に役立てたいと考えます。
株式会社プロテクス
株式会社プロテクスでは、管理職による従業員のマネジメントが属人化していたため、業務を標準化したいといった課題がありました。
そこで、コミュニケーションが可視化されることから、マネジメントに活用できるのではないかと考えTHANKS GIFTを導入します。
THANKS GIFTの導入前は、従業員のマネジメントを担当する工場所長から反対されていました。
しかし「人を大切にする」という共通認識を持っており、THANKS GIFTの必要性を説明し、納得のうえ導入されました。
THANKS GIFTの導入後は、会社の生産性を上げるため、社内掲示板で社長の考えや経営理念を発信し、従業員に会社の考えを理解してもらいました。
そして、従業員の改善活動に対して社長からコメントやサンクスカードを送り、積極的な改善活動を後押しする文化を作ります。
社長の行動により、THANKS GIFT導入前よりも離職者が60%減少し、人材の定着に大きく貢献しました。
また、コミュニケーションの活性化によって仕事の生産性が向上したため、その結果会社の業績向上につながることも期待しています。
株式会社アナザーウェイブ
株式会社アナザーウェイブでは、各拠点や店舗に一人が配属される仕事形態であることやコロナ禍の影響により、従業員同士の交流が全く行えていませんでした。
コロナ禍前は、社内イベントや飲み会を開催してコミュニケーションを取っていました。
交流が行えていないことに危機感を覚えていたところ、THANKS GIFTを勧められて導入します。
導入時は、従業員が活用してくれるのかが不安であったため、社長から従業員へサンクスカードを送っていました。
導入から半年後には、管理職から従業員に感謝を伝える重要性を説明し、管理職にもTHANKS GIFTの活用を促します。
現在は、「サンクスカード」や「社内掲示板」の機能を活用しており、従業員同士や、社長・管理職からも積極的に感謝を伝えています。
また、THANKS GIFTの導入により社内コミュニティが強化され、離職率が50%から0%に減少しました。
日本新薬株式会社
日本新薬株式会社では、コロナウイルスの影響下で全社員が在宅勤務となり、対面でのコミュニケーションが困難な状況の中、孤独感を抱える社員が増加することが懸念されていました。
そこで、感謝や称賛の気持ちをオープンに表現できる場の設置が検討され、2020年にTHANKS GIFTが導入されています。
THANKS GIFT上でのやりとりは、全社員に公開されています。
そのため、業務上の関係がない社員同士でも社内のつながりを感じ、感謝や称賛のメッセージを目にすることが可能です。
おすすめのサンクスカードツール「THANKS GIFT」
THANKS GIFT(サンクスギフト)は、感謝を贈り合うことで社内コミュニケーションを活性化させ、社内文化を醸成でき組織や社内の生産性向上、エンゲージメント向上に寄与するツールです。
大手IT製品レビューサイトでは、プロダクトの機能の豊富さや使いやすさ、サポートの充実度などで評価いただき、複数のカテゴリにおいて満足度No.1を獲得しています。
THANKS GIFTの資料ダウンロードページはこちらをクリックください
THANKS GIFT(サンクスギフト)は、感謝や称賛を伝え合うサンクスカードをはじめ、経営者の思いや従業員のコミュニケーションを活性化させるWeb社内報、組織の課題を把握するための組織サーベイなど、組織づくりを行う上で必要な機能を搭載したプロダクトです。
『THANKS GIFT』で感謝を送り合う仕組みと文化を作りましょう
今回は、管理職が積極的に感謝を伝えるべき理由やメリット、業績や組織への影響などについて紹介しました。
感謝を伝えることは、組織においても業績にとっても良い効果があり、積極的に伝え合うことが望ましいです。
ただ、従業員に感謝を伝え合いましょうと伝えるだけでなく、恥ずかしがらずに言える場所や他の人の感謝を可視化するために、サンクスカードの導入がおすすめです。
「THANKS GIFT」は、エンゲージメントを向上させる上で重要な理念浸透や社内コミュニケーションを活性化させる、Web社内報やサンクスカードなどの機能を搭載したエンゲージメント向上です。
「THANKS GIFT」を活用して、感謝を伝え合う仕組みと文化を作りませんか?
ぜひ、資料をダウンロードいただき、サンクスポイントを運用する仕組みとして活用できそうかご確認ください。
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