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退職慰留を行う際の方法とポイント、気を付けることを紹介
部下から退職を切り出されたとき、「どう慰留すべきか」人事担当者や管理職の人なら悩んだ経験もあるでしょう。
退職慰留は方法やポイントを理解したうえで、従業員と向き合う必要があります。
また、企業では退職希望者を増やさないための取り組みも重要です。
今回は、退職慰留を行う際の方法やポイント、退職希望者を増やさないための取り組みなどについて紹介します。
もくじ
退職慰留とは?
退職慰留とは、退職の相談を受けたり退職届を受理する前のタイミングでまだ会社に残って欲しいと退職を考えている理由を聞いた上で残ってもらうよう提案したり思いとどまってくれるよう取り計らうことです。
優秀な人材が退職してしまうと自社の仕事の質が下がってしまったり、業績が下がってしまう可能性があるため、できる限り自社に残ってもらう方が会社としては嬉しいため、上司や特に仲の良い人、役員直々にコミュニケーションを取ります。
退職慰留を行う必要性
退職慰留を行うのは、「自社で育てた社員を失ってしまうから」「新しい人材を補填する必要があるから」「退職者が出ると従業員のモチベーションが低下するから」などです。
企業は従業員の採用選考や教育に、多くのコストをかけています。
また、さまざまな経験を積ませて自社に合った人材にするまでには、多くの時間が必要です。
自社で育てた優秀な社員を失うと、そのポストに新たな人材を補填しなければなりません。
採用の選考を行い、一から教育して経験を積ませるには、多くのコストと時間が必要になります。
退職希望者が管理職なら、人事異動で他の部署にも影響が出たり、外部から採用したりする可能性もあるでしょう。
また、退職者が出ると他の従業員への影響も少なくありません。
職場の優秀な従業員が辞めたり、人員不足の職場で退職者が出たりすると、不安や不満から従業員のモチベーションが低下する可能性もあります。
そのため企業では、退職希望者をできるだけ慰留する必要があります。
↓連鎖退職の原因や対策についてまとめた記事はこちら↓
連鎖退職とは?原因や組織崩壊・倒産を防ぐ対策を紹介
退職慰留を行う際の方法とポイント
退職の申し出は、突然の打診であることがほとんどです。
前もって相談されていたなら対策を打てますが、突然の申し出に冷静な対応をするには、退職慰留の方法やポイントを理解しておくことが大切です。
1.退職希望の従業員に耳を傾け本音を探る
まずは退職希望者の話に耳を傾けます。
いきなり慰留したり一方的に質問したりすると、従業員は本音で話してくれません。
従業員は慰留されるのを避けたいため、本当の理由を伝えないことが多くあります。
本当の理由を把握できなければ慰留するのは難しくなるので、まずはしっかり耳を傾けてみましょう。
ただ、それでも本音を語ってくれないこともあります。
本音を引き出すポイントは、会話しやすい環境づくりです。
例えば、自身の若い社員だった頃の不安や目標、今のポストになってからのキャリアプランなど、自分を開示すれば相手も話しやすくなる可能性があります。
退職理由によりますが、自分を開示しつつ従業員の今後のキャリアプランを一緒に考えてみるのも効果的です。
2.退職したい理由の解決策を話し合う
退職したい理由を掴めたら、解決策を話し合いましょう。
人間関係なら異動や転勤で解決可能か、業務内容に問題があるなら見直せる点はないかなどを話し合います。
一方的に解決策を押しつけるのは、あまり効果がありません。
例えば、人間関係や業務内容が辞めたい理由なら、異動や転勤で解決できる問題です。
他の職場に行けば、該当する人物に会わなくなり業務内容も変わるので解決できます。
ただ、退職の意思が固い状態の従業員へ一方的に提案しても、他の理由を次々に出されてしまいます。
話し合いながら、一つひとつ解説策を一緒に考えるのがポイントです。
3.会社に必要な人材だと理解してもらう
退職理由には、会社に必要とされていないと考え、自信を失っているケースも少なくありません。
会社に必要な人材だと具体的に伝えられれば、退職を考え直してくれる可能性もあります。
退職慰留を行う際に気を付けること
退職慰留する際に気をつけるべきことについて紹介します。
1.一方的な提案や高圧的な態度をしない
従業員からの退職の申し出に対し、一方的な提案をしたり高圧的な態度を取ったりしないように気を付けましょう。
一方的な引き止めは、従業員の本音を引き出せない可能性があります。
また、従業員の考えを否定する発言も避けるべきです。
「そんなはずない、勘違いしてるだけ」など発言してしまうと一方的な提案になり、慰留のための話し合いにつながりません。
あくまでも、話し合うことを意識するのがポイントです。
2.退職希望の従業員へ配慮する
退職希望者との面談は、誰にも聞かれない場所で行いましょう。
他の従業員に話し声が聞こえる場所では、本音で話せない可能性もあります。
例えば、退職を考えた本当の理由が人間関係だった場合、他の従業員に声が漏れる場所では何も聞き出せません。
また、面談後は他の従業員に知られないようにするのもポイントです。
他の従業員に知られたと気づくと、退職希望者は職場に居づらくなり、退職したい気持ちが高まる可能性があります。
したがって、面談は2人きりで会話できる場所で行う配慮が必要です。
従業員が退職を希望する本音・理由の具体例
従業員が退職を希望する、よくある本当の理由は3パターンです。
予め具体的な理由を把握しておけば、突然の退職慰留にも対応しやすくなるでしょう。
1.人間関係
同僚との人間関係に悩むケースもありますが、上司との人間関係をきっかけに退職を希望する従業員も少なくありません。
直属の上司が原因なら、退職慰留は難しいでしょう。
同じ上司からの退職が続いているなら、何か問題がある可能性もあります。
2.自分や会社の将来性
今の会社で働き続けるのが不安、という理由も少なくありません。
この会社でのキャリアビジョンを描けない自分への不安、将来性に期待できない会社への不安などです。
従業員に5年後、10年後に希望を持たせられるような職場ではない可能性があります。
3.評価への不満
評価の不満は、上司への不信感につながります。
上司に嫌われていると感じている従業員の退職慰留は困難です。
また、評価は給与にも関わるため「転職して年収アップしたい」と考えるきっかけになります。
退職希望者を増やさないための取り組み
企業では、退職者を増やさないための環境づくりが重要です。
退職の悩みを相談するレベルなら、退職慰留の効果も期待できます。
ただ、従業員が上司に退職を申し出る状態では意思が固く、退職を引き止めることは困難です。
そのため、退職希望者を増やさないための取り組みが重要になります。
採用のミスマッチを防ぐ取り組み
選考時点で自社にマッチした人材を見極めて採用できれば、退職者を減らせる可能性があります。
学歴や経歴だけでなく、自社の価値観や社風にマッチするかも重要です。
評価制度を見直す
評価制度を明確にして、誰もが納得しやすい環境をつくる方法もあります。
直属上司の判断に一任するなど、不明確な評価は従業員が不満を感じる原因です。
数値化したり可視化したりすれば、不満を取り除ける可能性があります。
コミュニケーションを促進する
職場コミュニケーションの促進も、従業員の退職を防ぐポイントです。
上司とのコミュニケーション不足で、退職を考える従業員も少なくありません。
例えば、コミュニケーションがないのは「嫌われているから」「信頼されていないから」などと感じてしまいます。
従業員とのコミュニケーションは、信頼関係を築くきっかけです。
信頼関係があれば、退職を考える従業員を減らせる可能性があります。
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