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リスクマネジメントとは?企業が取り組む必要性や取り組み事例を紹介

リスクマネジメントとは?企業が取り組む必要性や取り組み事例を紹介

リスクマネジメントは、トラブルを未然に防いだり、被害を最小限にとどめたりするなど、企業の順調な運営には欠かせない手法です。
リスクマネジメントの重要性はビジネスの規模や業種に関わらず、全ての企業経営に当てはまります。
今回は、リスクマネジメントに取り組む必要性や、具体的な取り組み事例について紹介します。

リスクマネジメントとは?

リスクマネジメントとは、想定されるリスクを起こる前に管理し、リスクの発生が原因で起こる損失を避けたり、ダメージを最小限に抑えたりするための手法のことです。
リスクマネジメントで取り上げるリスクには大きく分けて2種類あります。
1つは不確実性で、もう1つは危険性です。

不確実性のリスクの例として挙げられるものに為替リスクやインフレリスク、価格変動リスクなどがあります。
一方、危険性のリスクですが、こちらは不慮の事態の発生が原因で起こるものです。
「不慮の事態」は、不可抗力によって起こる場合と人為的に起こる場合があります。
不可抗力で発生する「危険性リスク」のわかりやすい例には地震、豪雪、洪水などの自然災害があるでしょう。
人為的に起こるタイプは情報漏洩(じょうほうろうえい)や内部告発、システムダウンなどです。
組織運営の中で発生する可能性がある、「不確実性」と「危険」という2種類のリスクが起こらないようにするか、もしくは、起こってしまった場合でも、いかにそのダメージを小さく抑えるかがリスクマネジメントというわけです。

企業において起こりうるリスクの種類

組織マネジメントで起こりえるリスクはたくさん考えられます。
どの企業でも発生可能なリスクを紹介しましょう。

自然災害

日本は地震の発生や台風の上陸が多い国です。
大きな自然災害は企業の事業活動や経営状況を、一変させるほどの影響力を持ちます。

システムダウン

インターネット利用が広がり、IT化が進んだ世の中において、システムダウンが大きなダメージにつながるのは想像に易いことでしょう。
企業のWebサービスにシステム障害が発生してしまうと、規模はさまざまながらも利益を失いかねません。

コンプライアンス

法令はもちろんのこと、企業倫理や常識、社会的な規則や基準を守るのがコンプライアンスです。
コンプライアンスに対する取り組みは積極的におこなわれる傾向にあり、背いた場合は企業のイメージダウンを生みかねず、ときには訴訟問題にまで発展することも。

環境の変化

景気の浮き沈みや市場の移り変わりは、企業の業績に直接つながっています。
コロナウイルスのため、市場のニーズが大きく変わったことなどが顕著な例です。

情報漏えい

企業から個人情報が漏れるのは、必ずしも外部からのサイバー攻撃だけが原因ではありません。
内部の人間が顧客情報を持ち出すことで流出したり、メールを誤送信したりすることでも起こりえます。
情報が悪用されると犯罪につながる恐れもあります。

リスクマネジメントを進める4つのステップ

リスクマネジメントを展開していくステップを紹介します。

1.リスクの発見

ファーストステップはリスクの特定・分析・評価(リスクアセスメント)です。
まず、企業や組織の事業目的に関係するリスクを、さまざまな角度から洗い出して発見・特定します。

2.リスクの分析

次は分析ですが、洗い出したリスクを「発生確率」と「影響度」という2つの軸を基に、重要度を算定します。
他の企業の事例や実際に自社でそのリスクが問題になった場合にどの程度の損害や影響があるのかを1件ずつ分析していきましょう。

3.リスクを評価する

2で行ったリスクの「発生確率」と「影響度」を元に洗い出したリスクを一覧化して可視化します。
そのリスクの一覧の中から、リスク対策の優先度を決めていきます。
優先度の高いリスクから着手し、リスク対策を立案し実行に移します。

4.リスクの対策を進める

リスク対策としてメジャーな方法は、

  • リスクの低減:リスクが発生する可能性を減らします
  • リスクの保有:特に対策はおこなわず、発生しても許容範囲として受け入れる
  • リスクの移転:保険や契約などでリスクを第三へ移す
  • リスクの回避:リスクを発生させる活動を中止するなどして、可能性をシャットアウトする

などの4つの方法で対策を行います。
自社が優先して対策すべきものから対策を進めることで、少しずつ会社が抱える様々なリスクを軽減できます。

リスクマネジメントに関する取り組み事例

福祉サービスでのリスクマネジメント事例

厚生労働省のWebサイトによると、クオリティの高いサービスを提供することが事故を未然に回避することにつながるという考えで取り組むべきだとされています。
さらに、福祉サービスは個別性が高いので、各施設がそれぞれ十分に検討し、創意工夫が必要となるとの視点もベースにしています。
また、経営者のリーダーシップや決意も福祉サービスでのリスクマネジメントには重要です。
万が一事故が起こってしまった際は、利用者本人や家族の気持ちを思いやり、相手の立場に立った発想をすることが対応指針の基本となっています。

産業廃棄物中間処理業の企業の事例

中小企業庁が紹介している埼玉県の企業(従業員135名資本金7,000万円)の例です。
同社所有の焼却炉はダイオキシンを排出しない新型モデルでしたが、1999年に埼玉産の農作物からダイオキシンが検出された際、焼却処理事業を放棄。企業イメージを考慮しての「リスク回避」でした。
以降はリサイクル事業に着手し、同時に地域住民や環境団体の理解を得るための活動を進めていました。

具体的には「見える化」です。敷地周辺にあった防音壁を撤去し、工場内に見学通路を設けました。
年間1万人もの見学者を受け入れるようになり、従業員の意識も変化したとのことです。
ISOマネジメントシステムも取得しており、リスクマネジメントには7つのISO認証の運用とコンサルティング会社への経費が発生するものの、経営の透明化と社員の質の向上を評価され、売上高も右肩上がりをキープしています。

社内コミュニケーションの活性化もリスクマネジメント活動の1つ

社内コミュニケーションを活性化し、従業員エンゲージメントの向上を促すツールの導入もリスクマネジメントに有効です。
THANKS GIFTは企業や組織で働く従業員同士がコミュニケーションを取るなかで発生する社内通貨です。
楽しみながら活用しているうちに、自然と社内コミュニケーションが活性化するツールです。
さらに、社内通貨を送り合っているうちに従業員は企業の経営理念や行動指針を日常的に意識するようにもなります。
コミュニケーションが活発になると企業内の見える化が促され、リスクマネジメントにもメリットがあります。
部署を超えたつながりもできるため、多角的な視点からリスクを探せます。

また、経営理念や行動指針を意識が向くため、コンプライアンス教育にも一役買ってくれるでしょう。
このようなツールの導入は従業員のモチベーションアップだけではなく、リスクマネジメントの手助けにもなります。

従業員が定着・活躍できる組織を作ろう

今回は、リスクマネジメントに取り組む必要性や、具体的な取り組み事例などについて紹介しました。
リスクマネジメントを行う上で、社内コミュニケーションやエンゲージメントの向上は非常に重要ですので、会社として必要な支援や対策を行っていきましょう。

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