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シエスタ制度とは?メリット・デメリット、効果を紹介

シエスタ制度とは?メリット・デメリット、効果を紹介

従業員の生産性や企業イメージの向上のために、さまざまな制度を取り入れる企業が増えています。
「シエスタ制度」もその一つです。
主に従業員のための制度ですが、結果的に企業の業績アップにもつながると期待されている制度です。
今回は、日本国内でも注目度が高まってきているシエスタ制度について、メリットやデメリットに加えて、導入企業の事例や効果などもあわせて紹介します。

シエスタ制度とは?

シエスタ制度とは、企業が通常よりも長めの休憩を取り入れる制度です。
発祥は、昼寝の習慣が日本よりも根付いているスペインであり、シエスタ(siesta)はラテン語で「日の出から6時間後」の意味をもちます。
シエスタ制度は就業中に長めの昼休みを確保する制度を指しますが、日本では昼寝に活用する企業や従業員が多いため、「昼寝制度」と呼んでいるところも少なくありません。

シエスタ制度が注目される背景

世界中の企業にはすでにシエスタ制度を取り入れているところが多々あり、一定の効果がみられるとする企業もあります。
従業員のパフォーマンスにも好影響を及ぼす可能性が高いため、日本でも徐々に取り入れる企業が増えてきました。
また、日本では働き方改革が進められており、従業員の働きやすい環境やワークライフバランスの向上を目指す企業の増加も、シエスタ制度が注目されている背景にはありそうです。

シエスタ制度の導入方法

まずは、従業員の希望を確認します。
経営者や管理者などが導入を検討していても、従業員の多くが不要と考えている可能性もあります。
そのような状態での導入は効果的ではありません。
シエスタ制度のデメリットも理解してもらったうえで、導入が必要か否かの確認が求められます。
必要であると判断されたら、具体的な休憩の時間やタイミングを決定します。
休憩時間の過ごし方は企業や従業員ごとに異なりますが、昼寝に活用する人が多いでしょう。
そのため、仮眠ができるスペースの確保も必要です。
また、制度が十分に活用されるよう、従業員による電話対応が不要な仕組みやパソコンなどが使えない状況を作り上げる必要もあります。

シエスタ制度のメリット

シエスタ制度は、メリットを理解したうえで取り入れなければいけません。
ここでは、シエスタ制度の導入によりもたらされるメリットを紹介します。

集中力や生産性の向上

眠気は、集中力を妨げる原因となります。
そもそも、人の集中力は何時間も続くものではありません。
シエスタ制度の導入により十分な休憩や仮眠がとれれば、午後も改めて集中し直して業務へと取りかかれるでしょう。
1日の就業時間の中で集中できる時間帯が増えれば、生産性の向上が見込めます。
注意力の低下によるミスや事故などの防止効果も期待できます。

睡眠不足やストレスの解消

さまざまな理由により、自宅で十分に睡眠時間を確保できない従業員にとって、日中の睡眠時間の確保は非常に大きなメリットとなるでしょう。
また、睡眠や好きな活動によるストレス解消効果も得られます。
リフレッシュ効果も期待でき、ポジティブな感情の維持にも役立ちます。
ストレス解消やリフレッシュの効果は、良好な人間関係の構築にも不可欠です。
社内でのコミュニケーションの円滑化にも貢献するでしょう。

フレックス制度の導入と柔軟化

シエスタ制度は、フレックス制度との相性のよい制度でもあります。
従業員自身が働く時間帯を決められるフレックス制度は、出社や退社の時間も自由である点が特徴です。
シエスタ制度の利用も従業員の裁量に任せることにより、就業時間の自由度が増すでしょう。
日によってシエスタ制度の利用を避け、利用者よりも退社時間を早めプライベートの時間を優先するなども可能です。
より自由な働き方は、従業員のモチベーションやエンゲージメントを向上させます。

企業イメージの向上

休憩時間を通常よりも長く確保する制度の導入は、従業員の体調や意欲などへの配慮があるというイメージをもたらします。
労働時間は変わらなくても、比較的ゆとりのある働き方が可能な企業であるとのイメージも発信できるでしょう。
特に、パフォーマンスを重視する人や常に集中して業務に取り組みたいと考える人には、好意的に捉えられます。
シエスタ制度導入により企業イメージが向上すれば、優秀な人材の確保にもつながりやすくなります。

シエスタ制度のデメリット

メリットが得られる一方で、シエスタ制度にはデメリットもあります。
ここでは、シエスタ制度導入により懸念されるデメリットや注意点をまとめます。

逆効果になる恐れ

休憩時間を長めに確保すると、必要以上の睡眠をとってしまう従業員が出てくる可能性があります。
適度な昼寝はパフォーマンスや集中力の向上に寄与しますが、寝すぎると逆にパフォーマンスが落ちる懸念が生じるでしょう。
特に、休憩直後は目が覚めるまで時間がかかってしまいます。
また、シエスタ制度を昼寝に利用しない従業員の場合、長い休憩時間によって疲労が溜まってしまい、休憩後の業務に支障をきたす恐れもあります。
逆効果にならないよう、休憩時間の使い方には注意が必要です。

体内時計の乱れ

昼寝により、帰宅後に眠れない従業員が出る恐れもあります。
体内時計の乱れによるものといえるでしょう。
夜に眠れなければ睡眠時間が十分に確保できず、翌日の午前中のパフォーマンスに悪影響を及ぼします。
シエスタ制度によりオフィスでも睡眠がとれるからと、自宅で夜更かしする従業員も出かねません。
これも体内時計を乱す原因となり、日中の集中力やパフォーマンスの低下へとつながります。
体内時計が乱れる結果とならないよう、シエスタ制度の適切な活用方法の周知が不可欠です。

退社時間の遅れ

シエスタ制度を導入すると、退社時間を遅らせざるを得ません。
従業員によっては、退社時間の遅れに、むしろ不満やストレスを感じてしまうケースもあるでしょう。
シエスタ制度の導入に伴い、避けるのが困難なデメリットの一つです。
シエスタ制度は睡眠時間確保などの面でワークライフバランスの向上に期待できる一方で、退社時間の遅れがプライベートに悪影響を及ぼす恐れも否定はできません。
従業員の属性や希望も考慮したうえでの導入が求められます。

シエスタ制度の導入事例と効果

シエスタ制度は、すでに日本の企業でも取り入れられています。
ここでは、導入済みの企業事例と効果についてみていきましょう。

三菱地所

三菱地所では、2018年からシエスタ制度にあたる仮眠制度を導入しています。
仮眠に特化した制度としており、仮眠室も設置しています。
そのうえでアンケートなどを利用して制度の効果の検証も行っていますが、高い集中力の発揮が確認されているようです。
実際に生産性が向上したと回答した従業員も多く、仮眠制度の継続を望む声も多々あります。

株式会社ヒューゴ

株式会社ヒューゴでは、毎日3時間の休憩時間を設けています。
昼寝に限定されず、休憩時間を従業員が自由に活用できる点が特徴です。
業務の効率が向上し、ミスや残業時間が減るなどの効果も出ています。
また、自由な働き方に魅力を感じた人の入社希望が増えるなど、採用においても効果が得られているようです。

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