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ビジョンブックとは?目的や内容、制作手順、事例を紹介

ビジョンブックとは?目的や内容、制作手順、事例を紹介

会社の理念やビジョンを従業員に理解してもらう上で、ビジョンブックを活用することはとても有効的です。
ビジョンブックを見れば、会社の考えがまとまっており、何度も見返してもらうことによって、会社の目指すべき方向性を統一する効果を発揮します。
今回は、ビジョンブックの目的や内容、制作手順、企業事例などについて紹介します。

ビジョンブックとは?

ビジョンブックとは、自社のビジョンや価値観などを具体的に表した書籍や冊子のことです。
主に、既存の従業員や今後入社する従業員に対して自社の意思や方向性を示すために用いられます。

ビジョンブックに掲載する内容

ビジョンブックは企業によって掲載内容が異なりますが、一般的に次の要素で構成されています。
自社が一番伝えたい内容に合わせて、掲載する内容を検討しましょう。

企業が存在する意義・目的

自社の存在意義や目的など、自社の核となる考えを言語化します。
社会においてどのような存在なのか、どのような価値を提供するのか明確に表しましょう。
自社の存在意義や目的を示すことで、社内全体が同じ方向に向かって行動できるようになります。
存在意義や目的を掲載する際は、人によって解釈が変わらないように端的に表現することが重要です。
分かりやすくはっきりと表現することで、従業員にも顧客にも正しいメッセージが伝わります。

経営理念やビジョンへの思い

経営理念やビジョンへの自社全体の思いを掲載します。
経営理念とは経営を進めるうえで基準となる考えを明文化したものです。
また、ビジョンとはその企業が最終的に目指していく将来像やゴールのことです。
経営理念に対する従業員の感想や、ビジョンを実現するために行っている日々の努力などを掲載しましょう。
経営者の視点だけでなく、従業員全体の視点に立つことがポイントです。

創業からの現在までの歴史

自社の成り立ちから現在までの歴史を掲載することで、従業員や顧客の自社への理解と愛着を深められます。
自社の歴史を分かりやすく伝えるために、自社の設立年や重要な出来事や業績の推移を年表形式でまとめましょう。
特に、数十年以上続く企業では重要な出来事が多く全て掲載することは難しいため、伝える内容を選別することが大切です。
また、読者の心に効果的に訴えかける際は、物語のように歴史を振り返ることがポイントです。
物語を作るためには、以下の人物やモノを主人公に定める必要があります。

  • 創業者や経営者

創業者や経営者は自社への思いを最も体現する存在であり、仕事に対する熱意が物語になります。
創業者や経営者の歩みを掘り下げることで、歴史を伝えながら読者を感動させられるでしょう。

  • 商品やサービス

創業当時から販売している商品やサービスなどを振り返ります。
現在販売している人気商品の開発秘話や原型となった存在などを紹介することで、読者の興味を引けます。

複数のパターンを作ったりさまざまな角度から考えたりして、物語を作りましょう。

将来的なビジョン

自社が持っているビジョンと、ビジョンを達成するための具体的な計画を掲載します。
主にビジョンは長期的な目標を示しますが、目標までの期間が長すぎると課題への取り組みが漠然としてしまいます。
そのため、長期ビジョンだけでなく、その足がかりとなる短期ビジョンも示すことが重要です。
一般的に、長期ビジョンは5年以上、短期ビジョンは1年〜3年の期間といわれます。
長期ビジョンでは、最終的に実現したい目標や自社の方向性を大きく示します。
実現性はあるものの自社の理想を含むため、短期ビジョンの結果に応じて修正される点が特徴です。
短期ビジョンでは、長期ビジョンを達成するためにやるべきことを示します。
現状の制約を踏まえた、具体的で実現可能な内容であることが特徴です。
長期ビジョンと短期ビジョンを合わせて示すことで、読者に未来の方向性と具体的な目標が伝わります。
また、ビジョン達成にあたって直面する課題や障害と、その対策も示すと説得力が増します。
ただし、数字や成果を主張し過ぎると利益を最優先していると思われ、読者の共感を得にくくなるため注意です。
ビジョンを説明する際は、専門用語の多用を控えて分かりやすい言葉を使いましょう。

経営幹部の考え・思い

経営幹部の個人的な考えや思いについて掲載します。
経営理念やビジョンの背後にある考えや、これらを推し進める経営幹部の動機などを掘り下げます。
この際、自社への愛情や熱意などを示して、読者の共感を得ることが大切です。
自社としてではなく経営幹部の個人的な考えを示すことで、経営理念やビジョンを読者に理解させやすくなります。
また、名前や顔を出して登場させることで読者に信頼感や親しみやすい印象も与えられるでしょう。

ビジョンブックを作成する目的

ビジョンブックは、多くの企業が抱える人材の課題解決に役立ちます。
ビジョンブックを作成する目的として、以下の4つが挙げられます。

会社が存在する目的、意義、理念を浸透させる

企業の存在意義や経営理念などは重要な内容である一方、従業員に説明する機会が少なく十分に理解されていない問題があります。
ビジョンブックであれば、表紙や写真など視覚効果を与えられるため、企業の存在意義や経営理念を深く印象付けられます。
また、冊子として従業員に配布すれば、気軽に内容を見返すことも可能です。
企業の存在意義や経営理念を浸透させることで、従業員自身が企業の望む行動を自発的に取れます。

企業としての方向性を統一する

ビジョンブックには、企業の考えや歴史が詳しく掲載されています。
そのため、従業員の企業に対する理解や共感を深められ、同じ目標に向かって組織が一体的に業務に取り組めるでしょう。
社内の意思統一を図ることで、組織内のスムーズなコミュニケーションや従業員の生産性向上が期待できます。

会社の歴史や今後の考えを正しく理解してもらう

創業から時間が経過するほど、創業時の出来事を知らない従業員が増えます。
すると、創業期の従業員と成長期の従業員との間で共通認識が生まれず、コミュニケーションの問題が起こりやすくなります。
また、歴史を正しく把握しないとどのような価値観で事業を展開してきたのか理解できません。
さらに、ビジョンを把握できないと従業員は自身の存在意義が理解できず、離職してしまう恐れがあります。
ビジョンブックを使えば、従業員に創業当時の出来事やビジョンを正しく理解させられるでしょう。
自社の歴史を伝えることで、創業者がどんな思いで会社を立ち上げたのか、先人がどんな努力をしてきたのかを理解できます。
結果、従業員の意識が向上し組織の求心力が高まります。
また、ビジョンを正しく伝えることで従業員に自身の役割を理解させ、仕事のモチベーションを向上させられるでしょう。

自社が採用したい人物像を明確にする

採用活動を行う際は、採用したい人物像を明確にすることが重要です。
採用したい人物像が定まっていない場合、社風と合わない人材を獲得してしまうかもしれません。
ビジョンブックを使えば、人事担当者や求職者に向けて経営理念やビジョンを端的に伝えられます。
社内外に自社の考えを認知させることで、採用したい人物像を明確にできます。
結果、自社の価値観に共感する人材から応募が増加し、社風に合う人材を獲得できるでしょう。
また、人事担当者も自社の価値観に沿った採否の判断ができます。

ビジョンブックの制作の流れ

ここでは、ビジョンブック制作の流れについて解説します。
企業や制作会社によって異なりますが、一般的に以下の手順を踏むことでビジョンブックを制作できます。

会社の課題や理想の組織像を明確にする

ビジョンブックの制作に取りかかる前に、自社の課題や理想像を明確にしましょう。
例えば、企業の価値観が社内全体に伝わっていない、社内の意思統一を図りたいなどが挙げられます。
目的を先に把握することで、ビジョンブックのデザインや文章などコンテンツの方向性が定まります。

ビジョンブックに掲載するコンテンツを決める

目的を明確にしたら、その目的に合わせてコンテンツを掲載します。
組織の求心力を高めたい場合は自社の歴史を、社内の意思統一を図りたい場合は企業の存在意義やビジョンを掲載しましょう。
なお、自社の歴史やビジョンなどを説明する過程で、自社の従業員やロゴなどを紹介するケースもあります。
ただし、ビジョンブックにたくさんの要素を詰め込むと、本が分厚くなってしまい読みづらくなります。
何度も読み返して使ってもらえるように、掲載する主なコンテンツは5つ程度に抑えましょう。

ビジョンブック作成後の活用方法を考える

前述の目的に応じて、掲載内容だけでなくビジョンブック作成後の活用方法も考えましょう。
使用するシーンや活用方法を考えることで、使いやすいビジョンブックを制作できます。
例えば、社内図書館へ設置する場合は本のサイズを大きくする、持ち運んで使う場合はノートサイズにして薄くするなどが考えられます。
また、ビジョンブック内にメモ帳を用意したり従業員の情報を書いたりするなど、中身を工夫することも大切です。

会社のビジョンや理念を整理、策定までの背景を言語化する

ビジョンブックの効果を発揮させるために、自社の経営理念やビジョンの策定までの背景を言語化しましょう。
経営理念やビジョンの策定会議で出た意見やアイデアなどを掲載することで、読者に背景を理解させられます。
また、市場調査や競合分析の結果やステークホルダーの意見を示すことで、多様なデータや意見に基づいた策定であったことを強調できます。
ステークホルダーとは企業のあらゆる利害関係者を指す言葉です。経営者や従業員のほか、株主や顧客や取引先などが含まれます。

インタビュー取材やアンケートで内容を補足する

元々策定されている経営理念やビジョンなどの情報だけでは、十分な内容を掲載できません。
そのため、経営者や本部長などにインタビュー取材を行って内容を補足する必要があります。
また、社員へのアンケート調査を行って社内全体の意見をヒアリングすることも大切です。

ライターやデザイナーがビジョンブックに落とし込む

ビジョンブックの掲載内容や活用方法を考えたら、ライターに原稿の執筆を依頼します。
一般的に、原稿がまとまるまで1〜2ヶ月かかるといわれます。
コンセプトに合った原稿を執筆してもらえるように、文体や文字数や構成などはあらかじめライターに指示しておきましょう。
また、内容が伝わりやすくなるように原稿の編集・修正や図や表などのデータの加筆も行います。
原稿が完成したら、デザイナーに紙面のデザインを依頼します。
特に、読者が最初に目にする部分である表紙デザインは重要です。
基本的に、表紙デザインはコーポレートカラー(自社を象徴する色)をベースに制作します。
マスコットキャラクターを入れたり従業員の写真を掲載したりすると、読者に親しみやすい印象を与えられます。
デザインにおいても、適宜確認と修正を行うことが大切です。
デザインのイメージやルールに一貫性があるか、レイアウトや配色が見やすいかチェックしましょう。

従業員に配布し、活用方法を伝える

ビジョンブックが完成したら、考えておいた活用方法を基に従業員に配布します。
会議時に読み合わせしたり上司と部下が一対一で行うミーティングで使用したりして、実際に活用させましょう。
ビジョンブックを活用して内容を従業員全体に周知させることで、人材の課題解決が期待できます。

ビジョンブックを活用する企業の事例

ここでは、実際にビジョンブックを活用する企業の事例について解説します。
実際の事例を参考にして、ビジョンブック活用のヒントに役立てましょう。

丸井グループ社

株式会社丸井グループは2019年2月に「ビジョン2050」を宣言し、「VISION BOOK 2050」というビジョンブックを作成しました。
ビジョン2050では、「ビジネスを通じてあらゆる二項対立を乗り越える世界を創る」という長期ビジョンを打ち出しています。
また、VISION BOOK 2050ではデータやイラストも合わせて掲載されており、ビジョン2050を達成したい理由が明確にわかります。
さらに、代表取締役社長である青井浩の考えや思いも詳細に掲載されており、ビジョン2050を掲げた背景が理解できる点もポイントです。
そのほか、執行役員の性格特性やマネジメントスキルを表したスキルマップやビジョン2050に対する従業員の声も掲載しています。
ビジョンブックの活用により、ビジョン策定の背景や目的が分かりやすく理解できた好例といえます。

ぺんてる社

株式会社ぺんてるは、2016年に「私たちは、感じるままに想いをかたちにできる道具をつくり、表現するよろこびを育みます」というビジョンを策定しました。
そして、新たなビジョンを社内外に浸透させるために、2018年にビジョンブックを作成しました。
ビジョンブックでは、同社の創業時のモノづくり精神がどのように現在に継承され、これからどのように変革していくのかストーリー構成で表現しています。
これにより、同社の製品や取り組みがどのようにビジョンにつながっているのか理解できます。
また、冊子の見た目を「アナログ」と「カラフル」をテーマにデザインしている点も特徴的です。
個性豊かな筆跡をさまざまな色で表現したことで、同社の世界観を構築しています。
さらに、同社の製品を使ってイラストや手書きの見出しを描いたことで、「同社が大切にしたい表現の可能性」を期待感が生まれるような構成で伝えています。
こうした個性的なビジョンブックが評価され、第40回「2019日本BtoB広告賞」企業カタログ<会社案内・営業案内>の部で金賞を受賞しました。

コマニー社

2021年に60周年を迎えたコマニー株式会社は、パーティションを製造している石川県小松市に本社を置くメーカーです。
同社は「VISION BOOK」と名づけられた冊子を作成しており、同社のビジョンやこれまでの歩み、自社の存在意義や価値などが1冊にまとまっています。
また、発行後は全社員に配布し朝礼やミーティング時に読み合わせをして社内に浸透させました。
1号目の発行から3ヶ月後に2号目を発行しており、その時々に代表がメッセージを寄せて何を大切にすべきか、どこに向かうべきか力強い言葉で語っています。
ビジョンブックで繰り返しメッセージを発信して、社内に企業理念やビジョンを浸透させている好例といえます。

ミッション・ビジョン浸透に活用したいツール「THANKS GIFT」

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ビジョンブックやTHANKS GIFTを活用し、会社のビジョンを従業員に浸透させよう

今回は、ビジョンブックの目的や内容、制作手順、企業事例などについて紹介しました。
ビジョンは策定して終わりではなく、浸透させることで初めて効力を発揮するものです。
組織の入れ替わり、新入社員の入社もあるため、常にミッション・ビジョンについては情報発信する必要があります。

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