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ボランティア休暇とは?日数や導入メリット・デメリットを紹介

ボランティア休暇とは?日数や導入メリット・デメリットを紹介

地震などの災害が多い日本では、被災地で復興に尽力するボランティアの姿を目にすることも珍しくありません。
ボランティア活動に興味を持つ人も増え、支援の一環として「ボランティア休暇」を導入する企業も目立つようになりました。
興味はあるものの、導入による影響が気になるという経営者も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ボランティア休暇の概要を踏まえ、導入のメリット・デメリットについて紹介します。

ボランティア休暇とは?

ボランティア休暇とは、従業員がボランティア活動への参加を目的として仕事を休む場合に、有給での休暇や休職を認める制度のことです。
ボランティア活動とは、無報酬かつ自発的に社会に貢献する活動を意味しており、企業側が従業員に指示して取得させるようなものではありません。
ボランティア休暇自体は以前から一部の企業で導入されていましたが、大きく注目を集めるようになったのは1995年に発生した阪神淡路大震災がきっかけです。
このとき、日本各地から一般のボランティアが集結・活躍したことで、ボランティア休暇の必要性・重要性が注目されるようになりました。

災害被災地の復興支援のボランティア活動に参加するとなれば、長期間の活動になります。
しかし、企業に勤める人にとって、休日以外に仕事を休んでまでボランティア活動に参加するのは非常に難しいものです。
休めたとしても、自己都合による欠勤は基本的に無給となるため、休むことが増えれば自身の収入にも響いてしまうでしょう。
このため、ボランティア活動に興味があってもなかなか参加できいないという人も多くいました。
このような時間的制約によるボランティア活動への不参加という課題を解消するべく、有給でのボランティア参加を認めるボランティア休暇制度の導入を政府も勧めるようになりました。
阪神淡路大震災後には自治体の公務員にボランティア休暇を導入する動きが広がり、その後少しずつ民間企業にも浸透してきています。

厚生労働省が令和2年度に作成したボランティア休暇制度周知リーフレットによると、実際にボランティア休暇を導入している企業は全体の7.5%でした。
およそ13社に1社の割合で、すでに導入が済んでいることになります。
導入予定の企業と導入を検討しているまたは検討予定の企業を含めると合計27.1%に上っており、関心の高さがうかがえます。
なお、導入割合は企業の規模によっても違いが見られ、従業員数1~29人の企業では3.1%だったのに対し、従業員300~999人の企業では19.2%、1000人以上の企業で26.7%が既に導入していました。
大企業になるほど、社会貢献活動への支援を積極的に行っていることがわかります。

ボランティア休暇の制度内容

ボランティア休暇は法律で定められた義務ではないため、日数など制度の内容にルールや制限はありません。
このため、ボランティア制度を導入する際は、制度設計から考える必要があります。
設計は自由にして構いませんが、まずは有給か無給かを決めましょう。
ボランティア活動を推進するには収入面の不安をなくすことが効果的なので、ほとんどの企業は有給扱いにしています。
ただ、数カ月単位など休職レベルでボランティア活動への参加が長くなる場合は、無給になることも珍しくありません。

有給か無給かを決めたら、日数も検討しましょう。
基本的には1日や3日など短期の休暇が多いですが、土日と合わせて長期休暇になるよう、5日の取得を認めている企業もあります。
また、海外でのボランティア活動のために年単位の長期休暇を認めるケースなどさまざまなパターンがあるので、自社の都合に合わせて柔軟に対応しましょう。

このほか、「繁忙期は避ける」「希望日の1カ月前までに申し出る」など、取得できる時期についても細かく決めておくことをおすすめします。
制度内容が固まったら、就業規則にボランティア休暇の詳細を追記することも忘れてはいけません。

ボランティア休暇を導入するメリット

ボランティア休暇を導入するメリットは、主に2つ考えられます。

1.企業イメージの向上

社会貢献活動は利益を度外視したものであり、そう簡単に行えるものではありません。
その活動を企業が積極的に支援すれば、多くの人に好印象を与えることができるでしょう。
企業イメージが向上により消費者の購買意欲を刺激できれば、売上アップも期待できます。
また、ボランティア休暇はまだ大半の企業が導入しておらず、珍しい特別休暇であるため他社との差別化にも役立ちます。
内閣府が平成26年に公表した「ボランティア関係参考資料」によると、ボランティア活動に関心があると答えた人の割合は58.3%に上りました。
参加の妨げになる要因については、51.5%の人が「参加する時間がない」を挙げています。

少し古い資料ではありますが、多くの人がボランティア活動に興味を持ちつつも、仕事などの関係で参加の時間がなく諦めていることがわかるでしょう。
このような状況でボランティア休暇を導入すれば、採用面でも多くの人の興味をひき、人材を確保しやすくなる可能性もあります。
少子高齢化による労働力不足が懸念される日本では、人材をいかに確保するかが重要です。
イメージアップや他社との差別化を図ることで採用を有利に進められれば、市場を生き抜く上で大きなメリットになるでしょう。

2.人材育成が可能になる

ボランティア活動は自ら考えて積極的に行動したり、周囲の人とコミュニケーションをとってうまく助け合ったりしなければなりません。
このような経験を積むことで、実務能力が自然と向上し、優秀な人材へと育つこともあります。
同じ活動に参加した社内外の人と人脈を構築できるだけでなく、仕事では味わえないさまざまな経験を通して視野も広がるでしょう。
人材育成は企業が競争力を高める上で欠かせない要素なので、効率的に経験を積めるボランティア活動は大いに役立ちます。

ボランティア休暇を導入するデメリット

ボランティア休暇を導入するデメリットには、生産性低下のリスクが挙げられます。
従業員が積極的にボランティア活動に参加しやすくなると、当然ながら仕事を休むことが増え、その分の業務が滞ってしまいます。
ボランティア休暇を取得する従業員が増えれば、それだけ生産性も低下しやすくなるでしょう。
従業員が多い企業ならほかの従業員でカバーできますが、少人数でオペレーションを回している企業だとそう簡単にいきません。
残った従業員への負担が大きくなり、体調悪化や長時間労働など別の問題が生じるリスクもあります。
あまりボランティア活動に興味のない従業員はボランティア休暇を利用しないため、不公平感を抱いてモチベーションやエンゲージメントに悪影響が出るかもしれません。

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今回は、ボランティア休暇の概要を踏まえ、導入のメリット・デメリットなどについて紹介しました。
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