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銀行の離職率とは?離職率が高い原因と対策方法を紹介

銀行の離職率とは?離職率が高い原因と対策方法を紹介

かつては「銀行に勤めると一生安泰」というイメージもありましたが、最近の学生にとっては敬遠する業界の上位に「金融業・保険業」がランクインしています。
その原因となっているのが若年層の離職率の高さで「安定」を手に入れられるのは、卒業者の5割ほどではないかという声もあります。
今回は、若手行員の離職率が高い原因と対策方法について紹介します。

銀行における若手社員の離職率

2020年(令和2年)に厚生労働省が発表した「雇用動向調査」をみると、金融業・保険業の離職率は7.7%で、2019年調査と比べて3ポイント改善しました。
この数字は全産業と比べても突出して高い数字ではありません。
ただし、銀行は若手行員の離職率が高く、3年で30%、5年で50%の人が離職してしまうとも言われています。
厚生労働省が発表した「新規学卒就職者の離職状況」によると、2018年に卒業し3年以内に金融業・保険業を離職した人の割合は、新規高卒就職者で28.4%、新規大卒就職者で24.2%です。

HR総研と楽天みん就が行った「2022年卒学生の就職活動動向調査」でも、文系の大学生の15%が「メガバンク・信託銀行」や「地方銀行・信用金庫」への就職を敬遠すると答えており、「外食産業」に次ぐ高い割合となっています。
また理系の大学生の12%が「メガバンク・信託銀行」を、10%が「地方銀行・信用金庫」を敬遠すると答えました。
不人気の背景には、若手行員の離職率の高さも一因だと考えられます。

↓日本企業の離職率について紹介した記事はこちら↓
日本企業の離職率の平均値とは?業界別のスコアを紹介

若手行員の離職率が高い理由

離職理由には、出産・育児・介護など、本人の家庭の状況によるものと、勤めた企業への不満の2種類がありますが、銀行の若手行員の離職理由は、多くが銀行への不満に起因しています。
ここでは若手行員の離職理由をいくつか説明します。

1.ノルマがきつい

まず、離職した若手行員の声を調べると、ノルマがきついという声が多くありました。
目標が高いというものだけでなく、顧客にとって利益の少ない投資信託や融資を無理に勧めなければならないのがつらい、顧客の事業が進んでいる中、銀行の判断で融資をストップしなければならなくなったなど、銀行目線の営業にジレンマを感じて、離職を決意した方もいるようです。

2.古い考え・風土が変わらない

銀行が旧態依然とした職場風土であるのを嫌がって、離職する方もいました。
ほかに合理的なやり方があったとしても既存のルールや上司の考え方が絶対で、不合理な配置転換を恐れて何も言えない雰囲気が残る職場もあるようです。
また、地方の支店への配置転換が「左遷」の意味を持ち、実際に「左遷」を経験すると銀行特有の出世コースから外れてしまうという声もありました。

3.評価や社風、キャリアアップに疑問や不満がある

体育会系の雰囲気が強く精神論に重きが置かれることや、自分がどんなにがんばっても上司の評価となってしまうことへの不満も聞かれます。
また、銀行では出世コースを進むことや役職がつくことがキャリアアップになり、仕事の内容面が充実していかないという声もあります。
仕事の内容面で成長していないため、将来に向けて自分がどのようにステップアップしていけばよいのか分かりづらいです。

4.年収や時間外労働など労働条件に不満がある

このほか、年収が低いこと、サービス残業が多いことや、時間外の接待などが多いことを指摘する声もありました。
年収についてはメガバンクの総合職こそ30代で1000万円を超えるケースもありますが、スタート時の初任給は決して高いわけではありません。
特に一般職や地方銀行へ入職した場合、最初のうちは収入が低いため苦労するケースもあるようです。
銀行では5年以上、勤務し続けることができればその後定年まで勤め上げることができる方が増えます。
しかし、銀行独特の営業スタイルや職場風土にジレンマを感じてしまうと、長く勤めることが難しくなってしまうことが分かりました。

若手行員の離職率の対策方法

1.若手行員が働きやすい環境づくり

若手行員の離職率の高さは、銀行への不満が背景にあります。
若手行員の働き方を改善することが、銀行にとっては喫緊の課題です。
すでに、若手行員の離職を防止するための取り組みを開始している銀行もあります。
ある地方銀行では、ベテラン行員と若手行員の2人体制で1人の新人を指導するようになりました。
若手行員が新人の指導に携わることで、新人の悩みや不安に早く気づけ、新人も困ったことが起きたときに相談しやすくなります。

また、別の地方銀行では、管理職に対する研修を行い、ほめることの大切さや若手行員のモチベーションを上げるにはどうしたらよいのかを学習する機会をもうけています。
若手行員のプレッシャーをなくすために、入職3年目までは営業の目標を廃止した銀行や、同期の行員どうしがつながるための場を用意している銀行もあります。
例えば、研修にレクリエーションを取り入れたり、食事の機会をもうけたりするのです。
このように若手行員の指導体制や管理職の意識改革、働き方や気軽に相談できる人を見つけやすくすることで、若手行員のモチベーションを上げ、離職率を減らすことが期待できます。

2.銀行におけるスキルアップできる体制づくり

若手行員の不満として、仕事内容のステップアップやスキルアップがしにくいことも挙げられました。
この問題を解決するために、行員全体の資格取得やスキルアップを支援する動きもあります。
あるメガバンクでは行員ひとりひとりにタブレット端末を配り、家でも勉強できるようにしました。
また、外部の通信教育を受けるための費用を助成しています。
さらに、社内セミナーに外部の著名人を呼んで、行員のモチベーションや学習意欲を引き出しています。
別の地方銀行では、公募制で海外留学を支援しているところもあります。
近年では新型コロナウイルス感染症の影響で、研修の場をもうけることがしづらくなっていますが、アプリなどを利用して、行員どうしのコミュニケーションを促したり、手軽に研修を受けたりできるシステムを導入しているところが増えました。
銀行内だけでなく、外部の企業と連携して、行員がスキルアップできる体制をつくろうとしているところもあります。

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