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ピアプレッシャーとは?組織へのメリットや企業側の対策を紹介

ピアプレッシャーとは?組織におけるメリットや企業側の対策を紹介

ピアプレッシャーには組織や企業の生産性と成長を促進させる力があります。
ただし、ピアプレッシャーは扱い方を間違えると期待通りの効果を得ることが難しくなるため、その性質や仕組みなどを理解したうえで効果的に働かせることが必要です。
今回は、ピアプレッシャーの概要と組織におけるメリットや効果的に働かせるために必要な企業側の対策について紹介します。

ピアプレッシャーとは?

ピアプレッシャーは、英語のPeerとPressureを組み合わせた造語です。
Peerは「年齢や社会的地位が同等」または「仲間」と訳され、Pressureは「(社会的な)圧力」と訳されるため、ピアプレッシャーは主に「同調圧力」という意味で使われています。

同調圧力とは、集団生活の中で多数派の意見を押し付けようとする暗黙のプレッシャーのことです。
同調圧力は社会や学校・会社といった組織内で日常的に起こっていて、どちらかといえばネガティブな現象として理解されています。
ただ、組織や企業で使われるピアプレッシャーは、一般的な同調圧力とは意味合いが若干異なります。
組織や企業においては常に、「全体の利益のために誰もが一定の規律や価値観などに従い、チームワークを乱さずに行動しなければならない」といった同調圧力が働いています。
たとえば、「残業を続ける同僚のことが気になって先に帰れない」「自分のミスや仕事の遅れで迷惑をかけられない」といったプレッシャーを感じるのは、その多くが同調圧力の作用によるものです。
その結果として、同僚間で互いを監視し合う「相互監視」という関係性が出来上がってしまうのです。
これは、和を重んじる日本社会特有の現象でもありますが、一方で同調圧力が持つ「ポジティブな要素の自然な表出」であるとも言えます。

ビジネスシーンでは、こういった意識や現象をピアプレッシャーと呼んでいるわけですが、それは必ずしもネガティブなイメージだけで語られているわけではないのです。
確かに、ピアプレッシャーには常に同僚や上司からの無言の圧力が働いているため、それがマイナスに作用して仕事のミスや心身の疲労に繋がってしまうことがあります。
ただ、日本の組織や企業には、規律や和を重視することで生産性や成長を遂げてきた歴史があります。
先輩は後輩の仕事に常に目を光らせ、後輩はその目線を気にすることで成長することができたのです。
つまり、日本の組織や企業は、伝統的にピアプレッシャー的な要素を取り入れた組織作りや人材育成を行ってきたことが分かります。
こういったことからも、日本の組織や企業とピアプレッシャーは親和性が高いと考えて間違いありません。
要は、ピアプレッシャーが持つ短所を省き、長所をどれだけ生かせるかが重要なのです。
ピアプレッシャーを効果的に働かせられると、規律やチームワークを重視してお互いにプレッシャーを掛け合いながら適度な緊張感を保ちつつ、誰もが組織や企業の生産性の向上や成長促進のために働ける職場環境が構築できます。

組織が受けるピアプレッシャーによるメリット

適切にピアプレッシャーを働かせることで組織は適度な緊張感に包まれるため、規律の遵守や凡ミスの減少などに繋がります。
また、同僚の仕事ぶりを常に意識することで「自分ももっと集中してがんばろう」といったライバル心が働く可能性が高まります。
それだけでなく、お互いを監視し合っているうちに、同僚の長所や短所が理解できるようになるかもしれません。
その結果として、お互いに気づいたことを言い合える関係性を構築できれば、個人にとっても組織にとっても大きな利益になります。
こういった意識や現象が期待できるのは、ピアプレッシャーによる相互監視によってもたらされる効果の1つです。

ピアプレッシャーは管理職にもメリットをもたらします。
ピアプレッシャーによって社員に上記のような意識や現象が芽生えることで期待できるのは、チームワークの向上です。
組織が1つのチームとしてまとまれば、管理する側は統率しやすくなります。
その結果としてもたらされるのは、チームとしてのモチベーションの統一や、一体感の向上による生産性の向上です。
また、チームワークが良くなることで、「相互配慮」と呼ばれる互いに助け合いながら仕事を進めていく意識も高められます。
このように、組織にピアプレッシャーを働かせることで、個人や組織全体の成長に繋げることが可能です。

ピアプレッシャーに対する企業としての対策

ピアプレッシャーは適度な強さで働かせることが重要です。
過度なピアプレッシャーは社員の心身を疲弊させ、企業にとってマイナスの効果を及ぼすことになりかねません。
そのため、ピアプレッシャーで何より大切な対策は、管理職によるマネジメントということになります。
具体的には、自社のピアプレッシャーを検証して問題点を抽出し、社員への聞き取りや管理職間で議論を繰り返したうえで、適切なマネジメント計画を策定します。

相互監視によるピアプレッシャーが働くことで、社員のストレスが強くなる可能性が高くなります。
また、成果主義を導入する企業では社員間のライバル意識が強まるため、そのプレッシャーによるストレスも並大抵ではありません。
こういった状況を放置しておくと、社員の心身に疲労が蓄積していきます。
その結果として起こるかもしれないやる気の減衰は、生産性の向上や成長の促進を阻害する要因にもなりかねません。
このような事態を防止するためにも、企業には相互監視をコントロールすることが求められます。
管理職やプロジェクトのリーダーがチーム全体を常に見渡しながら、行き過ぎたピアプレッシャーを上手に調節することが大切です。

国の主導による働き方改革によって、企業には残業時間の削減が求められています。
ところが、ピアプレッシャーによる相互監視が強いと、社員間で互いに牽制し合うような状況になってしまい、結果として不必要な残業が増えてしまいかねません。
これは、働き方改革に逆行するとともに、残業による疲労の蓄積は生産性の向上や成長の促進を阻害する要因の1つにもなるため、企業にとっては対策が必要になります。
具体的には、経営者が主導して残業時間の削減に取り組みつつ、各部署やプロジェクトのリーダーが部下の働き方を常に管理することが必要です。

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