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パーパス経営とは?経営理念との違いや企業事例について紹介

パーパス経営とは?経営理念との違いや企業事例について紹介

戦略的なサステナビリティ活動として、国内外で注目を集めている「パーパス経営」。
興味はあるものの、従来の経営理念とどう違うのか、どのように実践していけばよいのか分からないという経営陣も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、パーパス経営の概要や運営方法、導入のメリット・企業事例などについて紹介します。

パーパス経営とは?

パーパス(Purpose)とは「目的」「意図」という意味です。
ビジネスシーンでは「何のために組織や企業が存在するのか」「社員は何のために働いているのか」という「存在意義」を表す概念として使われています。
こうしたパーパス=存在意義を重視する経営が国内外で注目を集めています。

2016年7月、アメリカのLinkedInがビジネスマン3,000人に行った調査によると、約半数が「パーパス経営の会社で働けるなら、給与が下がってもいい」と答えています。
これはパーパスが浸透していることの表れといえます。

パーパス経営と企業理念の違い

パーパスに近い用語としては「経営理念」が挙げられます。
経営理念とは「価値観」「経営者の思い」を表したもので、会社を経営していく上での核となるものです。
社員が経営理念を共有することで一丸となって同じゴールを目指して進むことができ、その結果、さらなる企業の成長を遂げることが可能です。

その他、経営理念は自社ブランディングにもつながります。
しかし、経営理念はパーパスと違い社会的な意義が含まれていなかったり、社員に「自分に直接関係がある事柄」として意識してもらえない内容だったりすることもあります。
さらに、パーパスが本質的な存在意義を問うのに対して、経営理念はあいまいで抽象的なものも多いです。

パーパス経営を導入することのメリット

パーパス経営を導入すると3つのメリットを得ることができます。

1.パーパスに共感した顧客が増える

パーパスを掲げていると、それに共感する顧客が応援してくれます。
例えば、顧客自身も「環境問題」を自分事としてとらえていた場合、環境によい製品を販売し自然破壊防止に取り組んでいる企業を応援したくなるものです。
そして、「どうせ買うなら環境によいものを」と自社製品を買ってくれる可能性が高まります。

2.ブランディングにつながる

パーパスを策定することで、「わが社は○○という企業です」と周りに宣言できます。
環境問題に取り組むと宣言すれば、自然破壊しない製品やサービスを提供することで「〇社=環境に優しい会社」としてブランディングされていくでしょう。

3.社員のエンゲージメントが高まる

パーパスを策定することで社員は働く意義を見出し、「自分たちは社会の役に立っている」という誇りを持って業務に取り組むことができます。
こうした誇りは、エンゲージメントの向上につながります。

パーパスを策定する際のポイント

パーパス経営をするためには、自社のパーパスを策定しなければなりません。
そこで、パーパスに必要な条件を紹介していきます。

1.社会問題への解決を提示しているか

現代社会には「所得格差」「待機児童」「放射能問題」「地球温暖化」といったさまざまな社会問題が存在しています。
パーパスは、こうした問題を解決するものであることが大切です。
社員が「〇〇〇は身近な問題である」と捉えることができるものがよいでしょう。

2.利益を生み出すものか

いくら社会問題の解決が大切といっても、会社はボランティア団体ではありません。
利益を生み出さなければ、会社の存続は危うくなりますし、社員は安心して働くことができません。
また、社員の生活や思いを犠牲にしたパーパスでは、社員一丸となって進めていくことはできません。

3.自社のビジネスに関係あるか

自社の本来のビジネスと関係ないものをパーパスにしても、利益は生み出せません。
取引先企業や顧客の共感を得ることもできないでしょう。
また、ノウハウや知識も乏しいため、問題を解決する可能性も低くなります。

4.現実的な内容か

すばらしいパーパスを掲げても実現不可能な壮大な内容であれば、社員は「自分たちには無理」と考えてやる気を起こしません。
さらに周囲からも「どうせできない」と思われ、協力や共感を得られることもできないでしょう。
最悪の場合「見かけ倒し」「噓つき」というように反感を買うかもしれません。
企業規模に応じた現実的なパーパスであることが重要です。

5.社員の共感を得られるか

パーパスは社員の協力なしくて進めていくことはできません。
協力に一番必要なものは「共感」ですので、社員の共感を得られる内容にすることがポイントです。

パーパス経営を行っている企業の事例

パーパス経営を導入している企業を紹介します。

1.サイバーエージェントのパーパス経営

サイバーエージェントのパーパスは「新しい力とインターネットで日本の閉塞感を打破する」です。
そのために「あらゆる産業のデジタルシフトに貢献する」「新しい未来のテレビABEMA、いつでもどこでも繋がる社会インフラに」「テクノロジーとクリエイティブの融合で世界に挑戦する」などといった目標を掲げています。
「日本に漂う閉塞感」という社会問題を解決しながらも、自社のビジネスに直結した利益を生み出すパーパスとなっています。

2.ソニーのパーパス経営

ソニーのパーパスは「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」です。
その言葉通り、ソニーは「テクノロジーに裏打ちされたクリエイティブエンタテインメントカンパニー」として、人々を感動させるコンテンツを次から次へと生み出しています。
パーパスの内容は自社のビジネスに直結するため現実的な内容で、社員はもちろんのこと取引先や顧客にも共感が得られやすくなっています。

3.ユニリーバのパーパス経営

ユニリーバのパーパスは「サステナビリティを暮らしの“あたりまえ”に」です。
このパーパスの元、ユニリーバでは地球環境をはじめ、人々の健康の改善などを行っています。
ユニリーバがビューティ&パーソナルケアをはじめ、ホームケアや食品などの多国籍消費財企業であることを活かしたパーパスとなっており、誰もが身近な自分事として捉えられる内容です。

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