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トータルリワードとは?導入メリット・デメリット、導入事例を紹介
トータルリワードは、欧米を中心に注目を集めている報酬マネジメント体形です。
近年になって、日本国内でも導入する企業が増えている注目の制度です。
今回は、トータルリワードの概要と導入するメリット・デメリット、トータルリワードの導入事例などについて紹介します。
もくじ
トータルリワードとは?
トータルリワードとは、金銭的報酬に非金銭的報酬を組み合わせて、従業員のモチベーションならびに業績の向上を促す報酬マネジメント体形です。
金銭的報酬・非金銭的報酬を構成する要素にはさまざまな考え方がありますが、主なものを挙げると以下のようになります。
金銭的報酬
金銭的報酬として最初に挙げられるのが、給与・賞与です。
トータルリワードにおいても、報酬の根幹をなすものといえるでしょう。
競合他社に比べて給与・賞与が少ないと従業員のモチベーションは低下する傾向があります。
福利厚生も、基本的には金銭的報酬に含まれます。
従業員の満足度向上に役立つ報酬ですが、従業員のニーズとずれていると期待したほどの効果を得られません。
慎重に検討したい金銭的報酬のひとつです。
↓福利厚生の導入メリットや問題点などについて紹介した記事はこちら↓
「福利厚生」とは何?導入メリット・問題点、選定方法を紹介
非金銭的報酬
非金銭的報酬を構成する代表的な要素として、個人の成長を支える研修や支援・仕事とプライベートの両立・理想的な企業文化・メンバーからの承認と感謝・働きやすい職場環境などが挙げられます。
以上からわかる通り、非金銭的報酬を構成する要素は多様で、一言でまとめると、従業員に「報われ感」を与える報酬といえます。
上記の「報われ感」とは、「このメンバーと一緒に働けて幸せ」「この会社で働けて満足」などを感じられることです。
↓第3の報酬と言われる「感情報酬」を紹介した記事はこちら↓
感情報酬とは?「第三の報酬」と注目される理由や運用方法、事例を紹介
トータルリワードを導入することのメリット
トータルリワードは、導入することによるメリットを紹介します。
1.従業員エンゲージメントが高まる
トータルリワードを導入する最も大きなメリットは、従業員エンゲージメント(企業に対する納得と愛着)を高めやすいことです。
従業員が働く第一の目的は生活を支える収入を得ることですが、ほとんどの従業員はこれだけのために働いているわけではありません。
仕事を通じて多くの人から認められたい、一定の収入を得つつ家族と過ごす時間を充実させたい、志を共にする仲間と一緒にがんばりたいなどの希望を抱いています。
トータルリワードで従業員の希望を充足することにより「この会社で働いていてよかった」などの想いが生まれます。
2.業績向上を期待できる
従業員エンゲージメントが高い従業員は、自社の存在や自社の商品・サービスに誇りを持つ傾向があります。
したがって、自社の業績やブランド力の向上に前向きに取り組むと考えられています。
トータルリワードの導入は、業績向上に結び付きやすい取り組みといえるでしょう。
3.定着率向上を期待できる
従業員エンゲージメントは、所属する企業や組織に対して抱く納得や愛着と言い換えられます。
したがって、従業員エンゲージメントが高まると、定着率も高まる傾向があります。
トータルリワードの導入は、従業員の定着率を高める取り組みでもあります。
トータルリワードを導入することによるデメリット
トータルリワードの導入にはデメリットもありますので、以下の点に注意が必要です。
従業員に合わせた配慮が必要になる
トータルリワードは、価値を感じる報酬は従業員により異なるため、制度設計が難しいです。
従業員に応じた配慮が必要になるかもしれません。
また、非金銭的報酬の多くは、定量化しにくいため制度設計を難しくしています。
ケースによっては、従業員と報酬について意見交換しながら制度設計を進める必要があります。
トータルリワードを導入する際の注意点
続いて、トータルリワードを導入するときに注意したいポイントを解説します。
1.報酬は贅沢・豪華でなくてもよい
報酬は贅沢・豪華でなければならないと思ってしまいがちですがそうではありません。
各従業員にとって価値のあるものであれば、企業に対する納得と愛着を高めて望ましい行動を促すことができます。
例えば、仲間から認められたいと考えている従業員は、上司から感謝の言葉を定期的にかけられれば価値を感じるはずです。
成長できる環境で働きたいと考えている従業員は、尊敬できる先輩と一緒に働けるだけで価値を感じるかもしれません。
以上からわかる通り、報酬で重要なのは贅沢さや豪華さではなく、従業員の希望を充足していることです。
従業員が本当に求めている報酬を設定することが重要になります。
2.報酬はできるだけ早く
報酬のタイミングにも注意が必要で、時間を置かず与えることが効果的と考えられています。
報酬に感じる価値は、時間の経過とともに減少することがわかっているからです。
したがって、年に1度や半期に1度などのように設定すると、望ましい行動を引き出しにくくなる恐れがあります。
小さな報酬でも構わないので、望ましい行動とセットで与えるほうがよいでしょう。
トータルリワードの導入事例
日本国内でもトータルリワードを導入する企業が増え始めており、その中でも代表的な取り組みを行なっている企業の導入事例を紹介します。
携帯電話ショップを運営するA社は、従業員間のコミュニケーション減少に悩んでいました。
従業員間のコミュニケーションが希薄になると、組織として機能しにくくなるからです。
以上の課題を解決するため、A社はオンライン上で他の従業員に感謝の気持ちを伝えられるWebサービスを導入しました。
当初は一部の従業員が抵抗感を示したものの、上層部を中心に利用を促したところ、現在は組織全体に浸透しています。
継続して利用することで、各従業員が相手の良い行動や良い面に注目するようになりました。
「上司が細かな配慮に気づいてくれた」「毎日の努力が認められた」などを感じられる場面が増え、コミュニケーションの増加だけでなく従業員エンゲージメントの向上にもつながっています。
A社は以上の仕組みと金銭的報酬をリンクさせていません。
金銭的報酬とリンクさせると、感謝の気持ちを伝えるWebサービスが金銭的報酬を得るためのツールになってしまうからです。
金銭的報酬とリンクさせなくても、従業員エンゲージメントを高められることを証明した事例といえるでしょう。
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今回は、トータルリワードの概要と導入するメリット・デメリット、トータルリワードの導入事例などについて紹介しました。
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