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職場のメンタルヘルスとは?不調の要因や対処法を紹介

職場のメンタルヘルスとは?不調の要因や対処法を紹介

昨今では、社員のメンタルヘルスケアについても身体的な健康維持と同様に会社組織全体でケアしていくべき課題として注目されるようになりました。
今回は、職場のメンタルの不調の要因や組織においての対処法について紹介します。

職場のメンタルヘルスとは?

かつて職場におけるメンタルヘルスは、労働者に心の健康問題が生じても精神障害や職場不適応症などあくまで個々人の問題として扱われるだけでした。
しかし、精神障害や過労による自殺、労災件数の増加といった事態が社会的に問題視されるようになってからは、職場のメンタルヘルス対策を組織全体で提供していく動きが強まってきます。
従来の個人的問題としての精神病の捉え方では、どちらかというと発病発覚後に個人向けに何らかのケアを行う対処法が一般的でした。
しかし、職場のメンタルヘルスに焦点を当てた対策では、自殺が起きる前や精神に不調をきたす前に効果的な予防策を講じる必要があります。

実際、福利厚生としてメンタルヘルスをケアする施策が充実していれば、幸福感を伴って働ける従業員が増えて離職率低下や求人応募者の増加といったことに繋がります。
また、多くの従業員が良好な精神状態を維持していれば、業務上のミスが減り安定したパフォーマンスが促され、企業サービスの品質向上も期待できます。
加えて、職場での人間関係の悪化やいじめ・各種ハラスメントといった問題が発生するのを未然に防ぐことにもつながるでしょう。
このように、職場のメンタルヘルスとは、単に一従業員の心の問題をケアするだけの領域に止まらず、福利厚生や中長期的にはリスク管理や組織の活性化を促すためにも取り組むべき課題です。

職場でメンタルが不調に陥る要因は?

産業医500人を対象に尋ねた「従業員のメンタル不調」のアンケート結果を参考に、メンタル不調に陥る主な要因を探っていきましょう。
このアンケートでは、実際に専門医の診察を受けるほど不調をきたしている人々の答えが反映されていることから、参考材料としての信用度は高いと解釈できます。

職場でのメンタル不調の原因1,3位:職場の人間関係

メンタル不調の原因で1位に挙がったのは、2位を大きく引き離した「職場の人間関係」です。
さらに、人間関係の内訳を見ると、約4分の3を「上司との人間関係」が占め、残りの4分の1程度を「同僚との人間関係」が占める結果となりました。
また、ここで注目したいのがメンタル不調の原因で3位に入った「パワハラ」です。
このパワーハラスメントとは、職権を振りかざして業務の範疇を超えて相手の人格や尊厳を侵害する言動を続けることを指し、ほとんどが上司と部下の関係性において成立する事象です。
そこで、この「パワハラ」と「上司との人間関係」を一括りの項目にまとめた場合、アンケートの結果以上に数多くの人が「職場との人間関係」で精神を不調に追いやられている実態が明らかになります。
他にも、性的な言動により不当な状況や心的負担を招く「セクハラ」、飲酒の強要などアルコールに絡んだ迷惑行為「アルハラ」、言葉や態度、文書などあらゆる方法で相手の人格と尊厳を傷つける「モラハラ」などが、職場の人間関係で起こりうるハラスメントとしてよく知られています。

職場でのメンタル不調の原因2位:長時間労働・業務過多

そして、同アンケートで2位にランクインした原因が「長時間労働・業務過多」です。
この項目は、回復する間もない肉体的疲労や心身のリフレッシュ不足が積み重なることで、回復困難な状況に陥るパターンとしてお馴染みです。
こうした事態は、本人の意思というより、ほとんどが会社や上司の仕事の割り当てが招いているので、上司のパワハラ気質などが密接に絡んでいるケースもありえます。

職場でのメンタル不調の原因4位:仕事の難易度・能力やスキル不足

次に、4位に入った原因は「仕事の難易度・能力やスキル不足」です。
この要因は、2位の「長時間労働・業務過多」と表裏一体の関係性にあります。
なぜなら、4位の項目が影響して、長時間労働・業務過多の事態が起きている場合があるからです。
逆に、2位の項目が背景にあって、仕事の難易度・能力不足を実感せざるを得ない状況に追い込まれている可能性もあります。

メンタルの不調を招きやすい主な原因をいくつか挙げてきましたが、こうした要因は複合的に重なることでより一層メンタルへの負担を増大させていきます。
また、本来は個人で対処可能な要因だったとても、家庭内トラブルと時期が重なることで症状が深刻化してしまうケースも珍しくありません。

従業員のメンタル不調のよくあるサイン

上記のアンケート結果は、あくまで患者本人の発言か、記述内容に基づくものです。
ただし、メンタルヘルスケアを通じてリスク管理する側としては、第三者視点で労働者に気になる様子はないか、深刻化する前に日常的に把握できるのが理想です。
そこで、職場でよく見られるメンタルヘルス不調の兆候やサインを整理していきましょう。

有力な兆候としては、

  • 遅刻・欠勤の増加
  • 表情が暗くなる
  • 仕事のパフォーマンスの低下
  • 睡眠不足・不眠
  • 口数が減る

といった5つのケースが挙がります。

睡眠不足については本人しか知る由はありませんが、管理者として遅刻欠勤の動向を追うことは容易です。
また、表情や口数、仕事のパフォーマンスなどは普段身近に仕事しているメンバーであれば、細かな変化であっても把握するのは十分可能です。
さらに、上述した現象が同時集中的に現れるようなことがあれば、本人の自覚がない状態でも動向を注視する必要があります。

職場のメンタルヘルス不調への効果的な対処法

職場のメンタルヘルスケアを適正に行うには、メンタルにとって健全な職場環境を整える一次対策、さらに、不調のサインに気付き深刻化を防ぐ二次対策、そして、通常勤務が困難な社員を支援する三次対策と、予防・発見・復帰の各段階で対策を講じるのがお勧めです。

まず、予防のための対策としては、十分な作業スペースを伴ったレイアウトの導入、一個人への仕事量の集中を避けるための業務ローテーションの確立、各社員の事情に合った勤務形態の配慮、各社員が意思決定に参加する機会の創出などが有力です。

そして二次対策では、毎日社員と比較的顔を合わせる機会の多い管理監督者をメンタルヘルスマネジメントの担当に任命し、日常的な部下とのやり取りの中でいち早く異変を察知できる体制を整えておきましょう。
また、メンタルの不調は、一定の距離感のある相手の方が自発的に相談しやすいケースもあります。
常勤の産業医や人事管理・衛生担当者が、社内窓口としてメンタルの相談に応じられるようにするのも一案です。
会社が精神科クリニックと専属契約を結び、社員が全同僚に知られることなく相談できる仕組みを整える方法もあります。

社員の復帰をサポートする三次対策では、休職社員の不調の原因となったであろうストレッサーが改善されているか今一度確認しましょう。
例えば、人間関係が要因であったなら、配置転換やチームメンバーの見直しなどを検討すべきです。
また、メンタルの不調に苦しんだ社員が無理せず段階的に仕事に戻れるよう、会社の裁量で試し出勤制度を整備しておくのもお勧めです。
復帰社員の不安を和らげると同時に、他の社員も納得できるラインでルール設定する必要があります。

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今回は、職場のメンタルの不調の要因や組織においての対処法などについて紹介しました。

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