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企業理念や経営理念の作り方3つのポイント

企業理念や経営理念の作り方3つのポイント

企業理念や経営理念は事業者の顔、社会との接点と言える存在ですからとても重要です。ですが、いざ自社の理念を表そうと思ってもなかなか良い言葉が見つからないことも少なくありません。そこで今回は理念の作り方についての3つのポイントを紹介します。どんなことに注意すればスマートかつ的確な表現ができるでしょうか。

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企業理念と経営理念の違い

企業理念や経営理念の作り方で覚えておきたいのは、どちらも必ずそうでなければならないという定義はないことです。企業活動には経営が不可欠ですし、比較的抽象的な文言で書かれ社内外に表明するという類似点もあるので、企業理念と経営理念を同一のものとして扱っても間違いではありません。

違いを見出すなら、次のように組織全体についてか経営にフォーカスするか、変更を視野に入れるか入れないかではないでしょうか。自社にとってより根本的な事柄を表す場合は企業理念、柔軟に運用したい場合は経営理念とするのも良いでしょう。

企業理念

その企業の存在意義、目的、価値観などを表明したもの。主に起業時に創業者(もしくは創業メンバー)によって作られるため、企業が存続する限り継続的に用いられることが多い。法人理念や団体理念など組織の形態によって呼び方が異なる。

例:株式会社Take Action’ 企業理念

採用だけで終わらせない採用の専門家として、採用・定着・活躍を1つに みんなが主役になれる会社のレシピを提供します。

https://www.take-action.jp/profile/

経営理念

組織の経営に関する基本的な考え方の表明。存在意義、目的、価値観などを含めて明文化することがある点で企業理念と同じだが、経営者が変わった際や時代のニーズによって変更される場合もある。非営利団体では運営理念などと呼ばれる。

例:住友商事グループ 経営理念

<企業使命>

健全な事業活動を通じて豊かさと夢を実現する。

<経営姿勢>

人間尊重を基本とし、信用を重んじ確実を旨とする。

<企業文化>

活力に溢れ、革新を生み出す企業風土を醸成する。

https://www.sumitomocorp.com/ja/jp/about/policy/principles

経営理念の作り方1:対象を見据えて考えを書き出す

企業理念や経営理念の作り方に決まった方法はありません。表明する際の言語や書式も自由ですし、法的に必須でもないので作成していない企業もあります。ではどういったメリットを感じて多くの組織が理念か掲げているのでしょうか。

企業理念や経営理念を表明することには次の4つのメリットがあると考えられます。

・組織としての判断基準となる

・自社にマッチした人材確保の可能性が高まる

・従業員の行動指針となり、モチベーションの維持・向上につながる

・ユーザーとの信頼感の構築に役立つ

理念を作るときについ想いが先走って対象を忘れてしまう場合があるかもしれません。上記のとおり、理念は主に従業員とユーザー(社会)に向けて表明されるものであることを念頭に置くと良いでしょう。

後はもう実際に書くだけです。慣れていないとなかなか文章としてまとまりませんが、そんなときでもあれこれ策を弄するよりは、とにかく考えをすべて書き出してしまうことをおすすめします。責任ある立場の人が複数人いるならミーティングで理念を熟成するのも一案です。

文章化すると思考を客観的に確認できるので、自分では理解しているつもりでも実は明確でない部分がよく分かるようになります。そこでさらに踏み込んで十分に思考を深めてください。これを繰り返して、考えをすべて表現でき、かつ文章に違和感がなくなった時点ではじめて理念のかたちが見えたと言えます。

経営理念の作り方2:分かりやすく表現する

理念は文章としてスムーズに読めることで完成ではありません。前述のメリットに照らして考えれば、同じ内容を表明するのならより分かりやすいほうが良いと言えます。企業理念や経営理念を見る機会が圧倒的に多いのが、自社の社員、就職を希望する学生や転職者、

ユーザーたちであるという状況も踏まえて、簡潔に表現することを心がけてください。

理念はあまり具体的に書いてしまうと活動の幅が限定されたり、時代に合わなくなってしまう可能性があります。多くの理念で抽象的な表現が使われるのはそのためです。もっとはっきりと考えを打ち出したいときは、理念とは別に次の3つを添えると良いでしょう。必ずしもすべて必要ではなく、また、理念に含まれているならあらためて書かなくてもかまいません。

・ミッション:組織の存在意義や社会にどのような価値を提供するかを表明したもの。

・ビジョン:組織の目標や将来への展望を表したもの。中長期と短期で分けることも可能。

・行動指針:理念をもとにどのような行動をするかを具体的に記載したもの。

経営理念の作り方3:他社との違いを明確にする

せっかく完成に近づいた理念ですが公表する前にはもうひとつ工夫が必要です。やはり組織も個人と同じようにキラリと光る個性があると魅力的に見えるもの。そこでコーポレートサイトや企業案内に掲載する前に似た文言がすでにないかを調べてみてください。

とくに難しい作業はなく、Googleなどの検索エンジンで句読点ごとに検索すればすぐに結果が分かります。気になる言い回しがあったら変更するか検討しましょう。内容が具体的なだけに競合他社と似てしまう可能性もあるので、ミッション、ビジョン、行動指針がある場合は同様にチェックしてください。海外展開を視野に入れているなら理念を英訳して確認するのも良いアイディアです。

まとめ

誰でもインターネットを使ってコーポレートサイトを閲覧できる時代。企業理念や経営理念を目にする機会は以前よりかなり増えています。自社の存在をしっかりとアピールできる理念を表明して将来の飛躍に役立てましょう。

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