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SL理論とは?リーダーシップ4つの型の特徴・メリットまとめ

SL理論とは?リーダーシップのタイプとそれぞれのメリットを紹介

企業が成長し利益を上げるためには、組織を活性化するためのリーダーシップが欠かせません。
リーダーシップにはいくつかのタイプがあるという「SL理論」を知っておくことも重要なポイントです。
今回は、SL理論の概要やリーダーシップのタイプとそれぞれのメリットについて紹介します。

SL理論とは?

SL(状況対応型リーダーシップ)理論は、ポール・ハーシーとケネス・ブランチャートによって1977年に提唱されました。
リーダーシップは常に同じように発揮するものではなく、部下の状態によって異なるアプローチをしたほうがより効果的という理論です。
経営陣や管理職が社員の成長度合いに応じたリーダーシップの型を変えていくと、画一的な指導や管理をするよりも社員の成長につながると説いています。

↓リーダーシップにおける必要なスキルや資質を紹介した記事はこちら↓
リーダーシップとは?マネジメントとの違いや必要なスキル・資質を紹介

SL理論とPM理論の違い

PM理論とは、1966年に日本の集団力学の先駆者である社会心理学者の三隅二不二氏によって提唱されたリーダーシップ理論です。
リーダーに必要な要素は「目標達成機能(Performance)」「集団維持機能(Maintenance)」の頭文字をとったPとMの2つの機能で捉えるリーダーシップ理論です。
PとMの強弱によってリーダーシップタイプが4つの型に分けられます。

  • PM型:目標達成能力と集団維持能力の両方に優れているタイプ
  • Pm型:目標達成能力が優れ、集団維持能力が劣っているタイプ
  • pM型:集団維持能力が優れ、目標達成能力が劣っているタイプ
  • pm型:目標達成能力と集団維持能力のどちらも劣るタイプ

SL理論とPM理論の一番の違いは、SL理論が部下の成熟度や能力によってリーダーシップのスタイルを変える理論であることに対して、PM理論はリーダー自身のリーダーシップの型を確認して目指すべきリーダーシップに向けて変化・向上するための理論です。
リーダーシップを変化させる上での、見るべき対象が自身なのか部下なのかが一番の違いです。

↓参加型リーダーシップの内容について紹介した記事はこちら↓
参加型リーダーシップとは?メリット・デメリット、有効性を紹介

SL理論の4種類のリーダーシップタイプとは?

SL理論では社員の状態を知るために、はじめに社員のスキルなどの状態を大きく4つのタイプに分けるのが大切なポイントです。
その上で、社員の成長に合わせたリーダーシップの型を選びます。
社員のタイプに合わせた4つのリーダーシップの型は次のようになります。

  • 間違いを恐れて行動できないタイプ: 「教示型リーダーシップ」により、具体的な指示を出して指導し仕事の経験値を上げる。
  • 学ぶ姿勢はあるが行動できないタイプ :「説得型リーダーシップ」により、コミュニケーションを取り人間関係を築きながら指示を出す。
  • 一人で行動するのに不安があるタイプ :「参加型リーダーシップ」により、関係性をより深めながらサポートし自信を持たせて意欲を高める。
  • やるべきことがわかり意欲的に行動できるタイプ :「委任的リーダーシップ」により、社員の自由を尊重しながらオープンクエスチョンの質問を中心に議論する。

社員の習熟度に合わせたリーダーシップを提供するほうが適切なサポートができるため、引いては企業の成長にもつながるでしょう。
社員のタイプに合わせて4つのリーダーシップの型を使い分けることが大切です。

↓サーバントリーダーの特徴や内容を紹介した記事はこちら↓
サーバントリーダーとは?特性やメリット・デメリットを紹介

SL理論の4つのリーダーシップの特徴・メリット

1.教示型リーダーシップ

教示型リーダーシップは、主に新入社員を対象に行うものです。
習熟度が低く何をすればよいのかが分からない場合に、上司や具体的で細やかな指示を出して管理します。
この段階では、上司や経営陣との関係性よりも指導面に重点を置くのが特徴的です。
仕事に対する経験が少なく技術も未熟な社員に対して、リーダーシップを発揮します。
指示は短期間で完了できるものにするのがポイントで、社員が仕事に対するスキルを上げることを目的に指示は細かく出すものの、あまり支援は行わずに本人が仕事を完了できるよう配慮します。
この場合は社員に対するサポートはあまり行わず、本人が完了することで経験値を上げていくことを目的と捉えましょう。

教示型のリーダーシップでは、社員によって成長度合いは異なるため、それぞれの成長をよく把握することが大切です。
経験値を上げることができ、社員によっては大きく成長できる可能性もあるリーダーシップのタイプです。

2.説得型リーダーシップ

説得型リーダーシップは、コーチングや指導の要素が強いタイプです。
社員がある程度の成長を示している場合に、人間関係を構築しながらコミュニケーションを高めていきます。
意欲はあっても何をすべきかが分からない段階の社員に対して発揮するためのリーダーシップです。
社員がより多くのことを学べるよう、仕事の目的、やるべきこと、完了期限などを細かく指示していきます。
社員が納得できるようなコミュニケーションを取ることで、責任感なども芽生えます。

説得型リーダーシップでは、教示型と同じように細やかな管理が必要な段階です。
より密なコミュニケーションが加わることで、社員の意欲や成長度合いは高まっていきます。
社員からの疑問などに丁寧に応えていけば、より成長した社員がリーダーシップを取ることも期待できるでしょう。
意欲は高いけれども何をしてよいのかが分からない、という段階の社員に対して効果的なリーダーシップの型です。

3.参加型リーダーシップ

参加型リーダーシップは、仕事に習熟した成長度合いの高い社員に対して効果を発揮します。
業務へのスキルは高くでも、やるべきことを自分で決められないような自信を持てない社員に対して行うと良いリーダーシップの型です。
自分で考えて決定し行動できるよう、不安があれば解消し良い点は褒めるなどして自信が持てるようにします。
高まっている社員の意欲が損なわれることのないよう、コミュニケーション取っていくのがポイントです。

参加型リーダーシップは説得型や説得型とは異なり、関係性を重視して支援や議論を多くするのが特徴です。
社員が高い目標にチャレンジする際にはサポートをします。
仕事に対する指示よりも大切な点や意思決定の基準を伝えることで、社員のモチベーションがアップするというメリットがあります。
答えが一つではないオープンクエスチョンをするなど、社員と上司が対等に議論できるようにすると良いでしょう。

4.委任型リーダーシップ

委任的リーダーシップは、自信やモチベーションのある社員に対して提供するものです。
主に仕事へのスキルが高く自立性があるベテラン社員に適応するリーダーシップの型なので、仕事への指示や管理を細かく行う必要性はありません。
4つのリーダーシップの中では、もっとも最小限のアプローチを行うのが特徴です。
委任型リーダーシップでは、社員の自信やモチベーションをアップさせることを目指します。
委任型リーダーシップを適切に発揮すれば、上司と社員が共通の目標や問題解決に向けて行動し、企業の成果を上げていくことが期待できます。
リーダーシップといっても上司からのアプローチではなく、社員から上司へのコミュニケーションが中心となるのが委任型で、社員の自由度を尊重し、上司は主に業務に関する質問を行います。

委任型リーダーシップを提供するのは問題解決に向けてのスキルも高い社員なので、良い結果を出せることが期待でき、同じ目的に向かって上司と社員が一体となることで企業全体が活性化するでしょう。

↓リーダーシップのスタイルについて紹介した記事はこちら↓
マネジアルグリッド理論とは?診断方法や5つのリーダーシップスタイルを紹介

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