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エフィカシーとは?意味や高い人の特徴、高め方について紹介
人材の多様化に伴い、個々の能力を引き出し活かすことに難しさを感じている企業も多いのではないでしょうか。
企業が生き残るためには、個々の能力を高めることが重要です。
そこで注目されているのが、自分で能力や効力を評価するエフィカシーです。
今回は、エフィカシーの意味や高め方、高い人の特徴について紹介します。
もくじ
エフィカシーとは?
エフィカシーは、自己効力感や自尊心という言葉で訳されることもある言葉で、社会学習理論のバンデューラによって提唱されました。
自分の能力を評価する、自分ならできるという自信を意味しています。
自尊心という言葉と似ていますが、少し異なります。
自尊心とは、自己肯定感と同じで、自身の価値を認識することであり、その後の結果や行動に直接影響することがありません。
一方、エフィカシーは自身の価値だけでなく目標に向かって取り組み、よりよい結果を引き出すための能力が自分にあると信じることです。
つまり、根拠のない自身に対する自信ともいえ他人からの評価は一切関係ありません。
自分のスキルや経験を活かせば結果を出せるという強い自信をもつことが、結果に大きく影響を及ぼすと考えられえており、挑戦し続ける企業にとってもプラスになります。
エフィカシーの3つのタイプ
エフィカシーには、3つのタイプが存在しているといわれています。
「自己統制的自己効力感」は、何かを達成したり遂行したりしようとする中で、自分ならできると思うかどうかを指すものです。
「社会的自己効力感」は、対人関係において役立つものです。
自分なら仲良くなれるはずという自己効力感で、高まることで他者に共感し寄り添えるようになります。
そのため、多くの人と関わりながらあらゆる場面で結果を引きだせるはずです。
「学業的自己効力感」は、学業に限定した自己効力感で、学べば理解できるというものです。
高まることで常に新しいことを学んだり、タスクを管理したりする際に役立ちます。
エフィカシーが高い人の特徴
エフィカシーが高い人はいくつかの特徴があります。
当事者意識が高い
エフィカシーが高いと、目標を達成し結果を出すことに対して自信をもっています。
そのため、危機感や責任感をしっかりもち意欲的に行動できます。
つまり、失敗しても人のせいにすることがあまりありません。
反対に、失敗したり困難にぶつかったりしたときに、自分の力量が足りないからだと振り返り、よりスキルを高めようとすることができます。
そのため、当事者意識の低い人と比べるとより成長することができるといえます。
心も体も健康
エフィカシーが高いと精神的にも肉体的にも健康であるといわれています。
自分の行動に自信があるため、悩んだり不安に苛まれたりしにくい状態です。
仕事がうまくいかなくても、そこに至るまでの自分の行動に迷いがないため落ち込みにくいのです。
ストレス耐性が強くポジティブともいえます。
精神的に健康だと、自律神経が整うため心拍数が安定する傾向にあります。
さらに、健康的な行動を持続できる自信があるため、ダイエットや歯科衛生、禁煙などを日常生活で徹底することが可能です。
目標を高く設定できる
エフィカシーは目標の高さに影響する要素の一つです。
エフィカシーが高いと、自分はもっとできると思考できるようになるため、目標を高く設定することができます。
努力や行動の自己管理も徹底できるため、モチベーションの持続が可能です。
その結果、成果を出しやすくその成果に伴ってさらにエフィカシーが高まるというポジティブなサイクルが期待できます。
周囲との人間関係が良好
エフィカシーが高いと良好な人間関係を築きやすくなります。
これは、自分に自信があり、職場に自分の居場所を見出せているからです。
さらに、自分と他人を比較して嫉妬したり焦ったりすることもないため、感情的にならず話し合いで人間関係のトラブルを解決することができます。
↓エフィカシーが高い人材がもたらす影響・効果について紹介した記事はこちら↓
エフィカシーが高い人材がもたらす企業に与える影響・効果を紹介
組織としてのエフィカシーの高め方
組織として従業員のエフィカシーを高めるにはいくつかの方法があります。
成功体験を増やす
人は過去の経験や行動から教訓を得ようとするため、エフィカシーを高めるには、成功体験が大切だといわれています。
成功体験を積むことで、これができたらあれもできるはずという思考た定着するため、今後の目標に向けて行動し、モチベーションを高めることにつながります。
成功体験は、自分はできる、能力があると評価するための判断材料にもなります。
企業側が成功体験を積むための環境を用意するとよいでしょう。
例えば、新入社員に対しては少しハードルの低い業務を任せることで、自分でやり遂げたという自信をもたせることができます。
適切な目標設定とフィードバック
社員や部下のエフィカシーを高めるには、3つのステップが有効です。
まずは達成可能でありながらも挑戦的な目標を設定します。
評価面談や1on1などの機会を活用し、上司と部下が普段からコミュニケーションをとっておくことで適切でお互い納得できる目標設定が可能です。
目標設定が難しい業務や、モチベーションを保つためにもう一工夫ほしい場合は、業務改善提案や新規事業提案などプロジェクトを任せるのもひとつの方法です。
そうすることで、実現に向け主体的に目標を立てることができます。
次に、目標達成に向けた行動が決められるよう支援していきます。
達成のイメージを強くもてるよう、社内外での成功事例を紹介し、さまざまな状況を想定して対応できる力を身につけさせることが大切です。
そのため、社内報で成功事例を共有したり、資料のデータを蓄積して共有できるシステムを作ったりするとよいでしょう。
また、社外のセミナーやイベントへの参加を推進するのも一つの方法です。
最後に、目標達成までのプロセスに対してフィードバックが必要です。
1on1などで定期的にフィードバックをすることで、エフィカシーを高めながら業務に取り組むことができます。
週に1回~月に1回の頻度で定期的にフィードバックを行います。
ポジティブな声かけを行う
同僚や上司など周囲が前向きな声かけをすることで、安心感をもって業務にあたることができます。
期待されているという自己有用感をもつことで、エフィカシーが高まります。
周囲の期待に応えたいという気持ちももちやすく、モチベーションを高めることにもつながります。
ポジティブな声かけの機会を生み出すために、チャットやサンクスカードなどのツールを使うのもよいでしょう。
お互いを褒めたり評価したりする文化の構築と定着にも役立ちます。
↓ポジティブな声かけやフィードバックの効果を紹介した記事はこちら↓
ポジティブフィードバックとは?意味や効果、具体例を紹介
組織全体のエフィカシーを高め、従業員が定着・活躍できる組織を作ろう
今回は、エフィカシーの意味や高め方、高い人の特徴などについて紹介しました。
従業員が定着・活躍できる組織を作るために、自社の従業員の特徴や強みをしっかりと把握し、それぞれがやりがいを持って仕事を行えるよう、人員配置や教育、社内制度を通じた支援を行いましょう。
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