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美容業界の離職率とは?離職率が高い原因と対策方法を紹介
美容師やエステティシャン、ネイリストなど、最先端の美を追求する職業として憧れを抱く人が多い美容業界。
ストレスフルな現場に疲れ、離職する人が多いことでも知られますが、その中には労働環境が整っていれば働き続けたいと考える人も含まれており、離職を防ぐ取り組みが課題です。
今回は、美容業界の離職率や離職率が高い原因、離職を防止する対策方法について紹介します。
もくじ
美容業界の離職率はどれぐらい?
美容業界の離職率を厚生労働省が発表している「新規短大等卒就職者の産業別離職状況(平成31年3月卒)」から確認してみましょう。
平成31年3月卒新規短大等就職者の中で、美容業界を含む生活関連サービス業に就職した人は1万4441人いました。
そのうち、1年目までに離職した人は4177人、2年目までに離職した人は6423人で、2年目までに4割以上が離職していることが分かります。
同様の推移をたどっている平成28年の同調査では、3年目までに離職する人が5割以上です。
また、2年目までの離職者数を他の業種で見てみると、製造業と医療・福祉では約2割、小売業では約3割となっており、生活関連サービス業の突出した離職率の高さがうかがえます。
比較対象として提示した3つの業種は、生活関連サービス業と同じく1万人以上が就職している業種です。
生活関連サービス業には、美容業界以外の職種も含まれますが、美容師だけを対象にした調査ではこの調査以上の離職率の高さが指摘されていることから、美容業界の離職率を表す数値として参考にできると考えられます。
美容業界の離職率が高い原因
美容業界の離職率が高い理由は、働く人の専門性の高さと、サービス業特有の労働環境が関係しています。
1.拘束時間が長く休憩時間が不規則
美容業界では客のニーズや流行に合わせて従業員1人1人が日々技術を磨く必要があります。
技術を磨く時間は、接客の終わった後の時間や休日などの勤務時間外の自分の時間を、技術力アップの勉強のために使っているというケースが多いです。
また、サービス業の特性上、決まった時間に休憩時間を取ることは難しく、「夕方になるまで昼食を取れなかった」というような不規則な勤務体系になることも珍しくありません。
2.専門性に対して給与が低い
美容業界の中でも美容師と理容師になるためには、国家資格である「美容師免許」「理容師免許」が必要です。
両資格を取得するためには、理容師・美容師養成施設に入所し、2年以上(通信課程は3年以上)をかけて知識と技能を習得します。
理容師国家試験・美容師国家試験の受験、合格を経て、理容師名簿・美容師名簿への登録を済ませ、ようやく働きはじめます。
国家資格や専門的な技能が必要とされるにも関わらず、美容師の求人賃金の全国平均は月額24.3万円で特に資格を必要としない小売店販売員が月額21.8万円、レストランのホールスタッフが月額24.4万円であるのと、ほとんど変わりません(令和2年度ハローワーク求人統計データ)。
拘束時間の長さや就職するまでのコストに対して給与が低いといえるでしょう。
3.体調面・精神面のストレスが多い
美容業界の仕事は、立ったままの時間が長かったり、長時間集中し続ける必要があったりと、体力的にきつい作業が多いです。
薬剤による肌荒れに悩む人や、十分な休息や食事を取れないことによって体調を崩してしまう人もいます。
中にはヘルニアや腱鞘炎を発症して仕事を続けられなくなってしまうケースもあります。
また、サロン内での人間関係や客との関係性が精神的なストレスとなってしまい、仕事を辞める決断をする人もいます。
4.福利厚生が整っていない
法人の場合は社会保険への加入が原則として義務付けられていますが、個人経営のサロンは社会保険に加入する義務はありません。
中には、健康保険や厚生年金がなく、自分で国民健康保険や国民年金に加入しなければならない職場もあります。
このような職場では、長く働き続けることが難しいと感じる人が多いでしょう。
美容業界において離職率を下げる対策方法
美容業界の離職率を押し上げている要因を解決することで、離職を防止することができると考えられます。
1.柔軟な雇用形態を設定
株式会社インテリジェンスが元理容師・元美容師を対象に行ったインターネットによる調査(2011年)では、潜在的有資格者のうち半数以上を30代女性が占めました。
仕事を辞めた理由として「労働時間と給与に不満」と答えた人が多く、再就職の意向がある人の中で希望する勤務条件に付いて最も多かった回答は、希望勤務日数「週3~4日」、希望勤務時間「1日あたり5~8時間未満」、希望雇用形態「アルバイト・パート」です。
この結果から、フルタイムで働くことはできなくても、柔軟な雇用体系があれば働き続けたいと考える人が多いことが分かります。
年齢や性別、目指す将来像などによってさまざまな雇用形態を設定し、1人あたりの拘束時間を短くすることが離職防止に効果的だといえます。
予約制を撤廃し、早番と遅番の2部制を導入するなど、取り組みを始めているサロンもあります。
2.休憩時間の確保や健康面のサポートを行う
予約を優先して休憩時間を後回しにする方法では、十分な休憩時間を確保することができません。
短時間で簡単に食べられる食事で済ませるような食生活も、無理がたたって体調を崩してしまう要因になります。
サロンの経営者は、決まった時間に休憩時間を確保することや十分な休日が取れるように配慮するなど、従業員の健康をサポートする意識を持ちましょう。
3.人間関係を良くなる仕組みを作る
美容業界では少人数の従業員で店を切り盛りするケースが多いです。
限られた人数の中で人間関係がぎくしゃくしてしまうと、仕事を続けるのは難しいといえるでしょう。
また、客との間の人間関係に悩む人もいます。
こうした問題を解決するためには、日ごろからコミュニケーションを活発にすることが大切です。
客の情報を従業員間で共有することができれば、互いに助け合って仕事がスムーズに進むほか、よりよい接客をすることにもつながります。
コミュニケーションの活発化によって、「サロンをどういう風に育てていきたいか」「どのようなサービスを充実させたいか」といったサロン経営に関する前向きな意見が出るようになり、生産性の高い職場になることも期待できるでしょう。
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