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医療関係者(医者、看護師、医療事務)の離職率、離職対策を紹介

病院の医療関係者(医者、看護師、医療事務)の離職率、離職対策を紹介

病院の医療関係者は、日々激務に耐えながら、患者さんの命と健康を守るために尽力しています。
しかし、コロナ禍や人材不足などの影響で、医療現場では離職率が高まっているという問題があります。
離職率が高いと、医療の質や安全性が低下したり、残ったスタッフに負担がかかったりしがちです。
そこで今回は、病院の医療関係者の離職率の動向や原因、そして離職対策について紹介します。

病院の医療関係者の離職率

厚生労働省が発表した令和3年雇用動向調査によると、医療・福祉業界全体の離職率は6.5%です。
これは全産業平均の10.9%よりも低い数字といえます。
しかし、医療関係者の中でも、医師や看護師などの離職率をみると、非常に高い傾向にあることがわかります。
たとえば、公益社団法人日本看護協会が実施した2022年病院看護実態調査によると、新卒看護職員の離職率は14.8%です。
これは前年度の13.7%よりも上昇しており、中でもコロナ対応病棟配属の看護師は、特に離職率が高かったという結果が出ています。

医者、看護師、医療事務それぞれの離職率とその理由について紹介します。
医者の離職率は、令和2年度の衛生行政報告例(就業医療関係者)によると、3.0%です。
離職の理由としては、過重労働や人間関係の悪化、給与や待遇の不満、キャリアチェンジなどが挙げられています。

看護師の離職率は、令和2年度の看護師等の就業実態調査によると、8.5%です。
離職の主な理由は、育児や介護などの家庭の事情、過重労働や夜勤などの労働環境の悪化、人間関係やコミュニケーションの不足などが挙げられています。

医療事務に関しては、離職率に関する公式な統計は見つかりません。
しかし、2020年度における一般的な事務職員の離職率は、13.6%となっています。
離職の理由としては、給与や待遇の不満、スキルアップやキャリアアップの機会の少なさ、人間関係やハラスメントなどが挙げられています。

↓看護師の離職率や理由、対策について紹介した記事はこちら↓
看護師の離職率は?離職の原因や対策、低い病院の特徴を紹介

病院の医療関係者が離職する主な理由

病院の医療関係者が離職する理由は、おもに以下の6つです。
「過重労働や長時間労働」 「人間関係やコミュニケーション不足」 「給与や待遇面の不満」 「スキルアップやキャリアアップの機会不足」 「ワークライフバランスや家庭との両立の困難さ」 「コロナ感染リスクや感染対策不備」 以下に、それぞれの内容を詳しく解説します。

過重労働や長時間労働

医療関係者は業務量が多く、残業や夜勤が多いことが、過重労働や長時間労働の原因です。
そのため、医療関係者は、身体的・精神的に疲弊しやすい傾向にあります。
特に看護師は、患者のニーズに応えるために休憩時間を削ったり、休日出勤したりすることが多くなるでしょう。
過重労働や長時間労働は、健康や生活の質を低下させるだけでなく、医療ミスや事故のリスクも高めるため注意が必要です。

人間関係やコミュニケーション不足

医療現場では、医師や看護師、医療事務など、さまざまな人たちが協力して仕事をする必要があります。
しかし、それぞれの役割や責任が明確でなかったり、意思疎通が不十分だったりすると、人間関係が悪化しやすいです。
特に医療事務は、医師や看護師と比べて給与や待遇が低く、仕事の評価も得にくい傾向があります。
人間関係がうまくいかないと、仕事へのモチベーションや満足度が低下し、離職を考えるようになります。

給与や待遇面の不満

医療関係者は、高度な専門知識や技術を持っているにもかかわらず、給与や待遇がほかの職種と比べて低いと感じる傾向があります。
特に看護師は、年功序列制度によって給与が決まることが多く、実力や能力に応じた評価を受けにくいです。
このような給与や待遇面の不満は、離職に対する気持ちを増幅させる要因となり得ます。

スキルアップやキャリアアップの機会不足

医療関係者は、医療技術の進歩に合わせて自分の知識や技能を更新し続ける必要があります。
しかし、忙しさや教育体制の不備などのために、十分な研修や勉強会に参加できないことが多いです。
特に看護師は、キャリアパスが限られており、管理職や専門看護師になる以外に進路がないと感じることが多いでしょう。
スキルアップやキャリアアップの機会が不足すると、仕事へのやりがいや成長意欲が低下し、離職を考えるようになります。

ワークライフバランスや家庭との両立の困難さ

医療関係者は、シフト制や夜勤などの不規則な勤務形態によって、自分の時間や休日が確保できない傾向があります。
特に女性の場合は、妊娠・出産・育児などのライフイベントによって、仕事と家庭の両立が難しくなるでしょう。
ワークライフバランスや家庭との両立が困難だと、仕事へのストレスや負担が増し、離職を考えるようになります。

コロナ感染リスクや感染対策不備

医療関係者は、新型コロナウイルス感染症の流行にともなって、感染リスクや感染対策不備に直面することがあり得ます。
特にコロナ対応病棟に配属された看護師は、感染防止用具の不足や患者とのコミュニケーションの困難さなどに苦しむことが多いです。
コロナ感染リスクや感染対策不備は、仕事への恐怖や不安を高め、離職を考える原因となり得ます。

↓日本企業の離職率や他の業界の離職率を紹介した記事はこちら↓
日本企業の離職率の平均値、業界別のスコアを紹介

病院の医療関係者の離職対策

病院は、医療関係者の離職対策として、主に「労働環境の改善」「人材育成や教育制度の充実」「給与や待遇面の改善」「ワークライフバランスや家庭との両立支援」に力を注いでいます。

労働環境の改善

労働環境の改善についての対策は、過重労働や長時間労働を防ぐことと、コロナ感染リスクへの対策です。
たとえば、過重労働や長時間労働に関しての対策には、勤務時間や休日の調整、残業や夜勤の削減、人員配置や業務分担の見直し、休憩や食事の確保などがあります。
また、コロナ感染リスクについての対策は、感染防止用具や設備の整備、検査やワクチン接種の推進、感染者への補償や支援などです。

人材育成や教育制度の充実

人材育成や教育制度の充実は、スキルアップやキャリアアップの機会を提供することで実現をはかっています。
具体的には、新人教育やメンター制度、定期的な評価やフィードバック、資格取得支援や研修制度などです。
また、病院内で、資格取得時のインセンティブやお祝い金制度を設けることも、離職率を低下させる助けとなり得ます。

給与や待遇面の改善

給与や待遇面では、給与水準や昇給制度、賞与や手当など、給与や待遇面を改善することで、不満の解消をはかっています。
同時に、福利厚生や社会保険制度、退職金制度などの充実も進めています。

ワークライフバランスや家庭との両立支援

ワークライフバランスや家庭との両立支援については、育児休業や介護休業などの制度利用の促進、時短勤務や在宅勤務などの柔軟な働き方の提案、保育所や介護施設などの利用促進などで両立をはかっています。
また、メンタルヘルスケアやカウンセリングサービスなども提供し、精神的な負担も軽減しようとしています。
これらの対策は、医療関係者の満足度やモチベーションを高めるだけでなく、医療の質や安全性を向上させる効果も期待できます。
しかし、これらの対策を実施するには、病院経営者や管理者だけでなく、政府や社会全体の協力も必要といえます。

↓早期離職の原因や対策を紹介した記事はこちら↓
早期離職の原因と対策、日本の3年以内の離職率を紹介

病院で活用したい医療関係者の離職対策、エンゲージメント向上サービス

医療関係者の離職対策や人手不足対策を目的に活用したい、サービス・ツールについて紹介します。

モチベーションクラウド

国内最大級の導入実績による豊富なデータベースとコンサルティングの知見をもとに、従業員エンゲージメントを向上させることができる組織改善サービスです。
定期的なアンケートを実施することで、離職の予兆を確認したり、組織の中での解決すべき課題が可視化されます。

サービス名 モチベーションクラウド
運営会社 株式会社リンクアンドモチベーション
サービス種別 組織サーベイツール
URL モチベーションクラウド|組織改善ならモチベーションクラウド

wevox

生産性との関係が科学的に証明された「エンゲージメント」を9つの指標で可視化。組織の状態を、最小限の負荷で網羅的に捉え、次の行動に繋がりやすいように設計されているエンゲージメントプラットフォームです。
こちらでも個人単位でのコンディションの把握、組織における問題の特定が可能です。

サービス名 wevox
運営会社 株式会社アトラエ
サービス種別 組織サーベイツール
URL Wevox | 組織力向上プラットフォーム

TUNAG

経営の想いを反映させた社内制度を軸に『会社やヒト』を知るキッカケを増やし、社内コミュニケーション活性化や組織の生産性向上を促すツールです。
社内の人事制度や福利厚生を周知・管理させることや、社内の情報を集約するポータル機能など、活用方法が幅広いことが特徴です。

サービス名 TUNAG
運営会社 株式会社スタメン
サービス種別 エンゲージメントクラウド
URL TUNAG(ツナグ)公式 – エンゲージメントプラットフォーム

THANKS GIFT

THANKS GIFTは、サンクスカードや社内掲示板、社内チャットなどの機能を通じて、社内コミュニケーション活性化や従業員エンゲージメント向上に繋げるエンゲージメントツールです。
組織サーベイ、アンケートで従業員の状況を可視化し、各種機能によって社内コミュニケーション活性化や従業員間の関係良好化などに繋げます。

サービス名 THANKS GIFT
運営会社 株式会社Take Action
サービス種別 社内コミュニケーションツール
URL THANKS GIFT サンクスギフト|ありがとうが組織を強くするエンゲージメントクラウド

おすすめのエンゲージメント向上ツール「THANKS GIFT」

THANKS GIFT_サービスサイトトップ

THANKS GIFT(サンクスギフト)は、感謝を贈り合うことで社内コミュニケーションを活性化させ、社内文化を醸成でき組織や社内の生産性向上、エンゲージメント向上に寄与するツールです。
大手IT製品レビューサイトでは、プロダクトの機能の豊富さや使いやすさ、サポートの充実度などで評価いただき、複数のカテゴリにおいて満足度No.1を獲得しています。

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THANKS GIFT_機能一覧

THANKS GIFT(サンクスギフト)は、感謝や称賛を伝え合うサンクスカードをはじめ、経営者の思いや従業員のコミュニケーションを活性化させるWeb社内報、組織の課題を把握するための組織サーベイなど、組織づくりを行う上で必要な機能を搭載したプロダクトです。

離職防止の仕組みを整備し、従業員が定着・活躍できる組織を作ろう

今回は、病院の医療関係者の離職率の動向や原因、そして離職対策などについて紹介しました。
従業員が定着・活躍できる組織を作るために、自社の従業員の特徴や強みをしっかりと把握し、それぞれがやりがいを持って仕事を行えるよう、人員配置や教育、社内制度を通じた支援を行いましょう。

「THANKS GIFT」は、エンゲージメントを向上させる上で重要な理念浸透や社内コミュニケーションを活性化させる、Web社内報やサンクスカードなどの機能を搭載した社内コミュニケーションツールです。
「THANKS GIFT」を活用して従業員エンゲージメントや働きがいを向上させる取り組みを開始しませんか?
ぜひ、サービス紹介資料をダウンロードいただき、離職防止の仕組みとして活用できそうかご確認ください。

エンゲージメントクラウド
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