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卸売業の離職率とは?離職率が高い原因と対策方法を紹介
卸売業とは、メーカーから商品を仕入れ小売業者に販売する仕事で、中間流通業や問屋と呼ばれることもあります。
小売業者の流通コストを削減し、業務負担を軽減している卸売業は、消費者にとっても欠かせない業界です。
今回は、卸売業の離職率や離職の原因、離職の対策方法について紹介します。
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もくじ
卸売業の離職率はどれくらい?
厚生労働省がまとめた「令和2年雇用動向調査結果の概要」では、日本を支えている産業について、16区分ごとの離職率を算出しています。
卸売業は小売業と合算した数値となっており、2020年の離職率は13.1%です。
全16産業における離職率の平均は14.2%であることから、卸売業・小売業は平均以下の離職率であることがわかります。
ただし、離職率ついては、最も離職する人が多い宿泊業・飲食サービス業の26.9%という数値が平均を大きく押し上げています。
実際に、鉱業・採石業・砂利採取業、建設業、製造業、電気・ガス・熱供給・水道業、情報通信業、金融業・保険業、複合サービス事業の7つの産業は離職率10%以下を実現しています。
よって、卸売業・小売業は平均以下の離職率であるものの、他の業界と比べても決して安心できる水準ではないといえるでしょう。
また、卸売業・小売業は前年と比べると、入職者と離職者の総数が大きく減少しています。
2019年は入職者153.87万人、離職者146.79万人であったものが、2020年は入職者114.21万人、離職者124.36人となっており、コロナウイルス感染拡大の影響が大きいと考えられます。
前年と比較して離職率も2.3ポイントのマイナスとなっていますが、社会情勢の影響を受けやすい業界のため、離職率も変動しやすい傾向です。
卸売業において離職率が高くなる原因
卸売業の離職率が高くなる原因としては、「不規則な就業時間」「飽和状態な市場」「孤独を感じやすい仕事内容」などが挙げられます。
卸売業はメーカーと小売店をつなぐパイプ役を担っています。
よって、商品を納品する小売店に合わせて仕事をはじめなければなりません。
朝早くから開店するスーパーの場合、6時出社は珍しくなく、土曜日の出勤が求められる場合も多々あります。
朝が苦手な人や土日に休みを取りたい人は、離職しやすい傾向です。
反対に、夜は家族のために時間を確保したい、夕方から副業でアルバイトを行いたいという人は、卸売業界にマッチした人材となっています。
また、卸売業界は、競合他社も多く市場が飽和状態です。
さらにネットショップの普及に伴って、製造から販売までを自社で一元管理する企業も増加し、さらに競争は激しくなっています。
限られた顧客を確保して売上につなげるためには、独自の工夫や新しい取り組みが必要です。
通常の業務だけでなく、新規開拓のための新しい仕事が加わることを負担に思う従業員は少なくありません。
企業は現場の負担を軽減できるような体制を整えたうえで、業績を伸ばす施策を検討する必要があります。
卸売業は、メーカーからまとまった量で仕入れて、必要な分だけ小売業者に納品します。
卸売業が間に入ることで、保管倉庫費や流通費の最適化が実現し、消費者もその恩恵を受けています。
しかし、卸売業の仕事は一般消費者には見えづらく、「何をしているのかわからない」という印象を抱かれることがあります。
また、「卸売業界があることで中間マージンが発生し、価格が高くなる」と言われることもあり、孤独感を感じやすい仕事です。
メーカーのように何かを生み出したり、小売業のように直接顧客とやりとりすることも少ない中で、いかに従業員にやりがいを持って働いてもらうかが、卸売業にとっての課題です。
卸売業において離職の対策方法
卸売業において離職率を低くするためには、2つの方法があります。
1.自社の強みを活かして適切な人材を採用する
卸売業は直接消費者と関わることが少ない業界ですが、日本の産業において欠かせない役割を果たしています。
たとえば、衛生用品の卸売として、ドラッグストアやホームセンターなどに納品している企業の場合、災害時には日用品を家庭に届けるという重大な使命を果たすことになります。
有事の際は、商品をつくるメーカーも混乱していることが予想されるため、卸売業者が具体的な流通配分を考えることになるかもしれません。
人の役に立つ仕事をしているという実感は、大きなやりがいにつながります。
日々の仕事を真面目にこなし、いざというときは自分で考えて行動できる人材の採用を目指しましょう。
2.社内の環境整備を行う
せっかく優秀な人材が採用できても、日々の仕事にやりがいを感じることができなければ、離職率を下げられません。
企業は従業員が使命感や貢献意識を持って働けるような環境を整備することが重要です。
卸売業は決まった取引先だけをまわるルート営業がほとんどですが、なかには「変化がなく面白味がない」と感じてしまうケースもあります。
そんなときは、従業員の声に耳を傾けて、新しい取り組みを導入してみるのもおすすめです。
たとえば、決まった商品を卸すだけでなく、納品先に関する情報収集の時間を設けて、チームで勉強会を開催するのも良いでしょう。
提案型の営業手法を取り入れることで、仕事に前向きに取り組めるようになるかもしれません。
トップダウンで施策を決めるのではなく、ボトムアップで意見を吸い上げていくことで、企業と従業員の良好な関係は構築できます。
卸売業では特に従業員同士で良い関係を築くことが重要
企業と従業員が良好な関係を構築できると、さまざまなメリットがあります。
「会社の役に立ちたい」と思う従業員が増えれば、生産性の向上や事業の拡大も期待できるでしょう。
両者がより良い関係性を築くためには、双方向的なコミュニケーションが重要です。
具体的には、評価制度の見直しなどが挙げられます。
評価制度というと、給与やボーナスに直結するイメージが強いですが、日々の小さな取り組みに対しても評価することはできます。
卸売業であれば、納品先や社内の感謝の言葉が届いた従業員を、朝礼の場で表彰する方法もあります。
テレワークを推進している企業であれば、パソコン上で気軽に表彰できるツールを導入してもいいかもしれません。
従業員の貢献に対して、企業がしっかりと評価できる仕組みを作ることで、良好な関係は構築できます。
従業員が定着・活躍できる組織を作ろう
今回は、卸売業の離職率や離職の原因、離職の対策方法などについて紹介しました。
従業員が定着・活躍できる組織を作るために、自社の従業員の特徴や強みをしっかりと把握し、それぞれがやりがいを持って仕事を行えるよう、人員配置や教育、社内制度を通じた支援を行いましょう。
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