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クレドとは?企業に導入するメリット・デメリット、注意点を紹介
企業の成長や従業員のエンゲージメント工場に効果があるとして、「クレド」を策定する企業が増えています。
とはいえ、具体的にどういうものなのかよくわからず、自社に導入すべきか悩んでいる担当者もいるのではないでしょうか。
今回は、クレドの概要や導入するメリット・デメリット、導入にあたっての注意点などについて解説します。
もくじ
クレドとは?
クレドとは、ラテン語で「我は信じる」「信条」などを意味する言葉で、企業においては「従業員が心がけるべき行動指針や信条、大切にすべき価値観」などの意味で使われます。
企業の志や考え方を表しているという点で企業理念と似ていますが、同じものではありません。
企業理念は創業者の信念や考え方が反映されたもので、抽象的な言葉で表現されることも多く、また基本的に代々引き継いでいきます。
一方、クレドは従業員の浸透や共有を目指しており、より具体的で実際の行動に落とし込みやすい内容です。
企業の成長や時代の変化に伴って変えるのが良いとされる点も、企業理念とは異なります。
もともと、クレドは1943年にジョンソン・エンド・ジョンソン社の当時の社長ロバート・ウッド・ジョンソンJr.によって考案されたものです。
1982年にタイレノール事件が起こった際ジョンソン・エンド・ジョンソンがクレドに則って迅速に対応したことを契機として、その有用性がアメリカで広く知られるようになりました。
企業の不祥事が続いているといった背景もあり、2000年以降になって日本の企業でも導入するところが増えています。
クレドを導入するメリット
クレドの導入には、以下のようなメリットがあります。
人材育成に役立つ
企業の成長には、自発的に考えて行動する人材が不可欠です。
とはいえ、企業としての明確な行動基準がなければ、従業員もどのように行動すべきか判断ができません。
クレドがあれば、従業員は守るべき行動基準や価値感がわかり、主体的に判断して行動しやすくなります。
クレドがあることが、自ら考え行動する人材の育成に繋がります。
モチベーションや従業員ロイヤルティの向上
上司に指示を仰いで働くだけは、仕事に対するモチベーションの維持は難しいでしょう。
クレドがあれば、迷うことなく自信を持ってアクションを起せるようになるため、モチベーションの向上につながります。
また、クレドの作成や変更にあたっては、従業員の意見も採り入れられることが一般的です。
企業の行動指針や価値観に自分の意見が反映されることで「企業をより良くするにはどう行動すべきか」「どのような考え方をもつべきか」を考える良い契機となり、モチベーションや従業員ロイヤルティの向上に結び付きます。
従業員のコンプライアンス意識醸成
何の指針や基準もないまま、従業員が自発的に考え行動すると、時として企業が望まない方向に進むことがあります。
なかには、問題ないと考えて行った従業員の行動が重大なトラブルにつながることもあるでしょう。
しかし、クレドに従って行動するのであれば、企業が守るべき社会的・倫理的規範に抵触することはありません。
クレドを意識して行動することは、従業員のコンプライアンス遵守につながります。
クレドを導入するデメリット
クレド導入は、企業にさまざまなメリットをもたらす一方、導入さえすれば必ず上手くいくものではない点に注意が必要です。
たとえば、設定したクレドが現場の状況を無視した指針だったり経営陣の自己満足と思える内容だったりすれば、従業員の反発を招きかねません。
また、従業員がクレドを日々の作業や行動に反映させなければ、作成した意味がないでしょう。
時間と手間をかけて作成しても失敗するリスクがある点は、デメリットといえるかもしれません。
ただし、十分に内容を吟味してクレドを作成し、時間をかけて従業員への浸透を測れば、失敗リスクは回避できる可能性が高いです。
クレド導入にあたっての注意点
クレドは、企業が大事だと考える価値観や守るべき信条、それらを踏まえて従業員がとるべき行動指針などを明確にしたものです。
しかし、決して従業員に強制するものではありません。
従業員が自ら守ろうと考え、業務遂行にあたって判断の拠り所となるものである必要があります。
そのため、クレドを導入する際は、経営サイドが作成して一方的に従業員に押し付けるようなことをしてはいけません。
従業員が心から納得のいくものにしなければ、受け入れてもらえないでしょう。
まずは、経営陣がクレドを導入する目的やその効果についてしっかりと理解し、そのうえで従業員に十分に説明することが大切です。
内容を決める際は、経営陣だけでなく一般従業員からもメンバーを選定し、話し合いを重ねる必要があります。
クレドが決まったあとは、全従業員に対し、丁寧に説明を行うことが必要です。
1度説明しただけで終わったり、メールで通知しただけだったりすれば、従業員の意識にはほとんど残らないでしょう。
浸透するまで、繰り返し時間をかけて説明することが大切です。
従業員への浸透を促す方法としては、「クレドが書かれたカードを従業員に配布し、いつでも読めるようにする」「毎日、始業前のミーティングで読み上げる」などがあります。
クレドの内容についても、十分注意して決めることが重要です。
経営サイドには、さまざまな理想や希望があるでしょう。
しかし、あまりに現実離れしていたりハードルの高すぎる内容だったりすれば、従業員は最初からやる気を持てません。
また、「満足するサービスをお客様にお届けする」「お客様を大切にする」など、具体性に欠ける内容も避けるべきです。
従業員が実際の行動に反映できるよう、具体的な指針を盛り込むようにしましょう。
クレドを自社に導入する方法
クレド作成にあたっては、経営陣だけでなく、管理部門や一般従業員の意見も採り入れ、反映することが大切です。
経営サイドが作成して一方的に提示されるケースと比べ、従業員への浸透もしやすくなります。
そこで、クレドを導入することになったら、まずはさまざまな部門・部署からメンバーを集めてクレド作成チームを結成しましょう。
そして、スケジュールや最終目標などの基本方針を決め、チームメンバーで共有します。
次に、現経営層から企業の将来的なビジョンや事業に対する考えなどを聞き出しましょう。
これはクレドの軸となる大切な部分です。
従業員に対してもアンケート調査を実施し、「どのような企業人になりたいと考えているのか」「理想とする企業の姿勢とはどのようなものか」などについて意見を集めましょう。
チームでクレドの案を複数作成しておき、そのなかから共感できるものを従業員に選んでもらう方法もあります。
経営陣や従業員から回答が得られたら、結果をまとめて文章化します。
このとき、抽象的な言葉や難解な表現は極力避けましょう。
従業員に浸透しなければ意味がないため、なるべく具体的で理解しやすく、覚えやすいものにする必要があります。
案ができたら、経営陣・従業員双方の思いが反映されているか、文章は簡潔で読みやすいかなど丁寧に検証していきましょう。
完成したクレドは、いつでも取り出して読めるようにカードにして配布するのがおすすめです。
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今回は、クレドの概要や導入するメリット・デメリット、導入にあたっての注意点などについて紹介しました。
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