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社内報を発行する効果とは?目的やメリット、事例を紹介

社内報を発行する効果とは?目的やメリット、事例を紹介

社内報は、社員同士の情報共有を促し、コミュニケーションを向上させる重要なツールです。
社員紹介や業務内容の説明、社長のインタビューなどが定番ですが、魅力的な企画を行うことで、その効果をさらに高めることもできるでしょう。
今回は、社内報の目的やメリット、実際の成功事例、社内報を制作する際のポイントなどについて紹介します。

社内報を発行することの目的・効果

社内報とは、会社から社員へ情報共有を行うツールの一つです。
会社理念を広く浸透させ、社員のコミュニケーションやモチベーションを向上させる役割も担っています。

これまで紙媒体で社内報を発行していた会社が多かったですが、コロナ禍の影響もあってWeb版へと切り替えを進めているところも少なくないようです。
社内報をあまり読んだことがないという人もいるかもしれませんが、社内の情報を幅広く知ることのできる読み物として、社内報の価値をあらためて考えてみましょう。

紙媒体の社内報には、会社の伝統として社員に馴染み深いものになっていることもあります。
社長の言葉によって会社の経営方針を確認し、社員のインタビューを読んで仲間意識を持つ。
そして、新商品の開発・販売や社内での表彰といった価値を共有できる記事が、上司や同僚と会話するときのネタになることもあるでしょう。

また、Web版の社内報では、画像や動画をふんだんに使った記事作りが可能となり、評価ボタンなどを実装してYouTubeやTwitterのような機能を持たせることもできます。
社内ならではのコンテンツをたくさんの社員に届けることができるツールとして、社内報を利用するメリットは大きいです。

社内報のテーマやタイトル例

社内報のコンテンツとして定番なのは社員や業務内容の紹介です。
表彰された社員や新事業をまかされた役員などのインタビューに加えて、事業所が各地にあるならば、それぞれの土地や業務内容の特徴を全面に押し出すなどの工夫が必要になります。
そうすることで、自分とはあまり縁のない社員であっても、記事をちょっと読んでみようかという気にさせることができます。

また、社長のメッセージなども定番コンテンツの1つです。
Web社内報であれば、動画を取り入れることで、会社トップのメッセージをダイレクトに社員へと届けることができるでしょう。

サイバーエージェントでは、活躍している社員を取り上げる「CyBar」を始めとして、全8種類の社内報を発行しています。
そのうちの1つである「mamaHO」は、育児と仕事を両立する女性社員向けの社内報です。
社内報アワード2017において、「子どもの習い事、どうしてる?」や「保活&小1の壁」、「復帰したママ」など、複数の記事が高い評価を得ました。
国勢調査の結果によると、日本の共働き世帯は年々増加し、2015年には6割を超えています。
これから育児休暇を取った後に、職場へと復帰する女性も増えてくるでしょう。mamaHOのような社内報があると、女性社員同士に連帯感が生まれ、これから育児休暇を取ろうと考えている人にとっては貴重な情報源になります。

社内報を制作する際のポイントは「企画力」と「デザイン力」

社内報を制作するとき、そのポイントとなるのは企画力とデザイン力です。
UACJが社内の不満を社内報に掲載したときには、会社合併による弊害を抱えた社員にガス抜きをさせるというねらいがありました。
そして、本音を表現しやすい深夜ラジオという形にしたデザイン力も発揮されています。

デザインの重要性という点では、マルハニチロの社内報における人物紹介記事は、いつも大きな人物写真を使っています。
そうすることで社員の注目を集めて、より多くの人に記事を読んでもらえるようにデザインを考えているのです。
どのようなねらいで社内報を作るのかを考え、それをもっとも良い形で表現できるのはどういったデザインなのかを突き詰めていくことが重要です。

社内報を発行して良い効果を上げている企業事例

社内報の成功事例1:あえて社員の不満を掲載(UNCJ)

社内報の企画制作を手掛けるウィズワークスでは、1年に1度、すぐれた社内報を表彰する「社内報アワード」を開催しています。
2020年の社内報アワードで最高得点を獲得してグランプリに輝いたのは、UACJが発行している社内報「ALUMINIST」の「UACJグループ従業員限定紙ラジオみんなの声、全部聞かせてオールナイト☆UACJ」でした。
その内容は、会社に対する社員の不満や改善点などをまとめたものです。

UACJは、アルミニウムの製造や販売を手掛ける2つの会社が2013年に統合してできた比較的新しい会社です。
一見、しっかりと融合できたかに見えた会社でしたが、社内では不満などがたまっていたようで、業績が悪化したのをきっかけに社内報で社員の本音を聞くという企画を立ち上げると、さまざまな意見が各所から寄せられました。
それを深夜ラジオ風にまとめたのがグランプリを獲得した企画となります。
社員の不満をあえてオープンにすることでガス抜きや共感といった効果をねらい、それを踏まえた新しいプロジェクトの紹介によってモチベーションの向上を図りました。
社内報が会社全体の雰囲気作りに一役買った成功事例です。

社内報の成功事例2:社員の相互理解を深める(マルハニチロ)

2020年の社内報アワードでゴールド賞に輝いたのは、マルハニチロの社内報「DOUBLE WAVE!」です。
1年間に4回発行しており、若手社員の紹介や、社員がおすすめの商品を紹介する「俺の一品」、世界各国のグループ会社に駐在している社員に現地の魚料理やレシピを紹介してもらう「世界のサカナごはん」など、バラエティのある記事を掲載しています。
社内報アワードでは、社員同士がコミュニケーションを取るためのきっかけになるような記事が高い評価を受けました。

マルハニチログループは、国内外に152社、11,000人以上の社員を抱えた大所帯です。
その業務も多岐にわたり、漁業や水産商事、冷凍・加工食品製造など、11ものユニットに分かれています。
それは他部署となれば、隣がどんな仕事をしているのか分からないという環境です。
そこで社内報では、社員やその仕事内容を積極的に紹介することで、お互いの理解を深め、社員が一丸となって働けることを目的としています。
このように、社内報は会社ごとにその目的が異なるため、どのようなねらいを定めるかがとても重要になってきます。

職場のコミュニケーションを活性化させて、従業員が定着・活躍できる組織を作ろう

今回は、社内報の目的やメリット、実際の成功事例、社内報を制作する際のポイントについて紹介しました。
社内コミュニケーションは、生産性や従業員の定着に大きな影響を与えるため、会社としても支援や対策を行っていきましょう。

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