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職務分掌とは?業務分掌との違いやメリット・デメリットを紹介

職務分掌とは?業務分掌との違いや取り入れるメリット・デメリットを紹介

新しい仕事をすることになったとき「これは本当に自分がすべき仕事なのか」「仕事の責任と権限が見合っていない」などと感じたことはありませんか。
最初はちょっとした疑問でも、積み重なると大きなストレスになってしまい、仕事への不満として膨らんでしまいかねません。
仕事の範囲が明確になる「職務分掌」を行えば、こうした無用なストレスを軽減することが可能です。
今回は、職務分掌の概要や取り入れるメリット・デメリット、業務分掌との違いなどについて紹介します。

職務分掌とは?

「職務分掌」とは、組織において役職者や担当者が果たすべき責任とその範囲、必要な権限を整理、配分することです。
膨大で多様化、複雑化している仕事を適切に配分、処理するために、大企業や公的機関、ベンチャー企業などで多く取り入れられています。
誰が見ても責任と権限の所在が分かるように、職務分掌は「職務分掌規程」「職務分掌表」などの形で明文化し、共有しておきます。
厚生労働省が公表している職務分掌の具体例をいくつか確認してみましょう。
「部署を活性化させる」という目的に対し「メンバーが働きやすい職場づくりをする」と項目を立て、課長職が行う具体的な行動として「いつも笑顔で向き合い、自ら挨拶をするなどメンバーとしっかり向き合う姿勢を心がける」「話しかけられたら聞く姿勢を保ち、思い込みや偏見を持たないように心がけ、最後まで話を聞く」と掲げています。
また、「メンバーを指導育成する」という目的に対しては、「指示・命令する」という項目を立て、「メンバーに対して分かりやすい言葉遣いでこちらの意図が伝わるように5W3Hで具体的に伝える」「内容を復唱させるなど、こちらの意図の理解度を確認する」と明文化しています。

監督職(班長・係長)の場合は、「部下を育成する」という目的に対し「部下が適正に業務ができるようOJTを通して指導する」という項目を立て、「嫌な業務ほど自ら率先して行動し、見本を見せる」「部下の状況(業務状況や保有能力)に合わせて適切な指示を行う」「褒めるべきは褒め、しかるべきはしかる」などと設定。
目的や項目は多岐に渡っており、細かな部分まで明確に設定していることが分かります。

職務分掌と業務分掌との違い

職務とは「担当している仕事」、業務とは「部署単位で行われる仕事」、分掌とは「仕事を手分けして受け持つこと」です。
業務分掌が部署単位における業務の範囲や責任、権限を指すのに対し、職務分掌は役職者などの個人が果たすべき業務の範囲と責任、権限を指すという違いがあり、対象が異なることが分かります。
職務分掌を行う目的は、役職や担当者の役割を明確にし、責任と権限が適切に配分されているかを確認、共有することです。
一方で、業務分掌は、各部署が行う具体的な仕事を明確にするために行われます。
業務分掌は、業務をスムーズに進めるために必要不可欠なもので、職務分掌と同様に「業務分掌規程」として定め、社内で共有している会社もあります。

職務分掌を取り入れるメリット

職務分掌を取り入れるメリットは、担当する仕事やその責任の所在を明確にできる点です。
新たな仕事が発生した際に、その仕事を誰がやるべきなのかを一から考える必要がなく、職務分掌規程に則った形で円滑に仕事を進められます。
また、職務権限を1人だけに集中させず、不正があった場合にすぐに気づく体制を作っておけば、着服や横領などのリスクを減らすこともできるでしょう。
ミスが発生した場合にも、すぐに他の人がフォローできるように職務分掌を行っていれば、重大な過失に至る前に対処できます。

その他、職務分掌を行うと、自分がすべき仕事が明確になります。
そのため、「今やっている仕事は、本来私がやるべき仕事ではない」といったストレスにさいなまれることも減るでしょう。
仕事に対する責任感や目標が生まれ、モチベーションが上がるため、若い人材を育てるときにも効果的です。
管理職など、評価をする立場にある人は、部下の仕事の達成度が分かりやすくなるため、より客観的で正確な評価をできるようになります。

職務分掌を取り入れるデメリット

仕事の中にはチームを組んだり部署を横断したりして行うものがあり、場合によっては職務分掌規程に正確に当てはまらない仕事を割り振られることもあります。
従業員が「職務分掌規定にない仕事はしない」という姿勢になっており、臨機応変に対応する気持ちが薄れている場合、職務分掌から外れた仕事を割り振られると「自分の担当ではない仕事を押し付けられた」と感じてしまうでしょう。
「これは自分の仕事ではないから」と他の人や他の部署に仕事を押し付けてしまう可能性もあります。
仕事には責任がつきものなので、「職務分掌規定にない仕事で責任を負いたくない」という気持ちが生まれてしまうこともデメリットです。
こうした事態が広がってしまうと、特に従業員数が少ない会社の場合は、担当の押し付け合いによって仕事が停滞してしまう恐れもあります。

職務分掌規程の作り方

職務分掌は「職務分掌規程」のような形で明文化しておきましょう。
職務分掌を行う意味は、仕事の範囲、責任、権限を明確にして、すぐに実行できるように定めておくことなので、誰もが一目で分かる形で社内共有しておくことが大切です。
職務分掌規程を作る際には、まず経営陣に了解を取ったうえで、盛り込みたい内容を聞き取ります。

次に、組織図で会社全体を把握し、部署、職務単位へと細分化していきます。
現在、どの仕事をどの従業員が担当しているかも把握しなければならないため、従業員に対して職務分掌規程を作成する旨を報告し、協力を得ましょう。
全体の細かな内容まで把握出来たら、仕事内容や責任、権限を割り振って職務分掌規程を作っていきます。

本来担当すべきではない人が担当になっていたり、1人に権限が集中しすぎていたりする場合は、適切な担当に戻し、権限を分散させるようにします。
複数の部署が連携して仕事を行う可能性も念頭に置き、職務分掌規程に縛られすぎないような工夫も大切です。
せっかく苦労して作っても実態と合わずに有効に生かせなければ意味がありません。
定期的に見直しを行って、現状に合った形にしておくことも大切です。
職務分掌規程を作る際には、詳細な仕事内容など社外秘の情報を多く得ることになります。
また、作成した職務分掌規定自体も社内情報になるため、取り扱いには十分に注意しましょう。

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今回は、職務分掌の概要や取り入れるメリット・デメリット、業務分掌との違いなどについて紹介しました。
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