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育児短時間勤務とは?期間や給与、必要な手続きを紹介

育児短時間勤務とは?期間や給与、必要な手続きを紹介

少子高齢化の影響で労働人口の減少が社会問題化しています。
出産や育児を理由とした退職を減らし、仕事と育児の両立を後押しする制度として育児短時間勤務が法制化されました。
従業員にとっては出産後も安定した収入が約束され、企業にとっては経験やスキルを持った従業員を確保できる点がメリットです。
今回は、育児短時間勤務とはどのような制度なのか、期間や給与、必要な手続きなどについて紹介します。

育児短時間勤務制度とは?

育児短時間勤務とは、3歳未満の子どもを養育している労働者が希望した場合、原則として1日の所定労働時間を6時間に短縮できる制度で、育児・介護休業法23条に定められています。
2009年に育児・介護休業法の改正が行われ、事業主は就業規則に育児短時間勤務に関する規定を盛り込むことが義務付けられました。
少子高齢化が加速する状況下において、育児や介護を理由として仕事を継続することが困難だからという理由で退職することは、労働人口の減少につながり社会的にも大きな損失になります。
育児短時間勤務は、女性が出産後も働きやすい環境を整えることで、出産や育児を理由として退職することを防止するために作られた制度です。
通常よりも勤務時間が短くなることで育児と仕事を両立させやすくなるので生活基盤が整い、体力的な不安を解消することにもつながります。
育児をしながら仕事もするとなれば、保育所などへの送迎が欠かせません。
育児短時間勤務を利用すれば、保育所への送迎も行いやすくなるでしょう。
育児短時間勤務は、産休・育休を経て職場復帰する場合に利用できます。

育児短時間勤務の対象期間

育児短時間勤務の対象期間は、原則として子どもが3歳になるまでとされていますが、企業側には小学校入学まで(6歳になって最初に迎える3月31日まで)を対象とするよう努力することが義務付けられています。
ただし、努力義務には法的拘束力はなく、企業側が自主的に努力するよう求められているため、就業規則に3歳以上の子どもがいる人に対する短時間勤務に関する規定がない場合は、子どもが3歳の誕生日を迎えるとフルタイムでの勤務に復帰しなければなりません。
しかし、就業規則に明記されていない場合でも職場や上司の理解を得られれば、短時間勤務を継続できる場合もあります。

育児短時間勤務の対象者の条件

育児短時間勤務の対象者になるには、以下の5つの条件をすべて満たすことが必要です。

  • 3歳未満の子どもを養育している
  • 1日の所定労働時間が6時間以下でない
  • 1日単位で雇用契約が結ばれる日雇いでない
  • 短時間勤務制度が適用される期間中に育児休暇を取得していない
  • 労使協定によって適用除外とされた労働者でない

3歳未満の子どもを養育している場合は、男女問わず育児短時間勤務制度の取得対象者となります。
適用除外とされる労働者は、雇用期間が1年に満たない人、1週間の労働日数が2日以下の人です。
非正規社員・派遣社員・パートタイムでも条件を満たしていれば制度の適用を受けることができますが、1日の勤務時間が6時間に満たないパートタイムの場合は適用されません。
1週間の労働時間が2日以下の場合は、最大で1週間あたり16時間労働となり、週5日に直すと1日あたり3時間程度と少ないので、適用除外となります。

また、業務の性質上、短時間勤務にすると業務に支障が出ると判断される職種に就いている場合も適用されません。
ただし、短時間勤務制度の適用が難しい勤務体制の労働者に対し、企業側は代替策を講じることが必要です。
また、管理職は労働時間に関する規定の対象外になるので、対象とはなりません。
ただし、概念的には対象外であっても、実際に3歳未満の子どもを育てながら仕事をする管理職に対し、短時間勤務を許可する仕組みを導入することは推奨されています。

育児短時間勤務を適用した場合の給料

育児・介護休業法では企業に対して短時間勤務の導入を義務付けていますが、短縮された時間の賃金についての規定はないので、原則として企業は短縮された時間の賃金の支払い義務はありません。
そのため、育児短時間勤務を行う間は労働時間に応じて給料は減額になります。
仕事内容や責任の程度が変わらない場合、時間あたりの賃金は同じで労働時間に比例して賃金が減額になる考え方です。

たとえば、8時間勤務のときに20万円の基本給だった人が6時間勤務になった場合、労働時間は75%に短縮されるので、基本給も20万円の75%で計算されて15万円になります。
また、時間外労働も発生しないので時間外労働手当もありません。
通勤手当や食事手当など、労働日数や労働時間により変動する手当は、労働日数や労働時間に合わせて支給額が変動します。
役職手当や資格手当などは、労働日数や労働時間の影響を受けません。
住宅手当や扶養手当なども労働日数や時間に関わらず通常時と同額が支給されます。

育児短時間勤務に関して必要な手続き

育児短時間勤務に関して企業が行う手続きを紹介します。

従業員に申請書を提出してもらう

育児短時間勤務を開始する前に、従業員から「育児短時間勤務申請書(任意書式)」を提出してもらいます。
提出日は企業が決定しますが、育児短期間勤務を開始するおおむね1カ月前が一般的です。
申請書を受け取ったら、制度の適用に該当する従業員であることを就業規則等で確認します。

従業員への通知

「育児短時間勤務取扱通知書(任意書式)」で短時間勤務の適用期間や勤務時間の通知を行いましょう。
制度を利用することで給与や社会保険料が変わることも説明します。
育児短時間勤務を利用することで業務に支障を来さないよう調整し、他の社員の理解を得るために育児短時間勤務について説明しましょう。
育児休業を取得している従業員が続けて育児短時間勤務を取得する場合は、復職日を通知します。

育児短時間勤務を実施

育児短時間勤務を実施し、適切に勤務時間が守られているかを随時チェックしましょう。
残業が多く、通常の勤務時間と変わらないなど不適切な場合は業務内容等を見直します。

社会保険に関する手続き

育児休業から復帰した後の給与が以前よりも下がった場合は、「育児休業等終了時報酬月額変更届」「養育期間標準報酬月額特例申出書」を作成して管轄の年金事務所または事務センターに提出します。
「育児休業等終了時報酬月額変更届」により月々の社会保険料を減額でき、「養育期間標準報酬月額特例申出書」により支払う社会保険料が減少しても育児休業取得前の等級で将来の年金を受け取ることが可能です。
社会保険の手続きは従業員が希望した場合にのみ行います。

従業員が定着・活躍できる組織を作ろう

今回は、育児短時間勤務とはどのような制度なのか、期間や給与、必要な手続きなどについて紹介しました。
従業員が定着・活躍できる組織を作るために、自社の従業員の特徴や強みをしっかりと把握し、それぞれがやりがいを持って仕事を行えるよう、人員配置や教育、社内制度を通じた支援を行いましょう。

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